記者会見などにおける知事の発表や質疑応答をブランド・コミュニケーション戦略チームでとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:令和2年7月21日(火曜日)
(1)「ひろしま好きじゃ券」クラウドファンディングの募集開始について
(2)本県の治水対策について
(3)本県における緊急事態措置について
(4)Go To トラベル事業について
(5)YouTuberの広島県内での行動履歴に関する情報について
(6)宮島「紅葉谷弥山線歩道改良工事」に伴う無断現状変更について
(7)広島空港の民営化について
(8)感染者情報等の公表について
(9)被服支廠の保存や利活用に係る検討状況について
(10)Go To トラベル事業について
(幹事社:RCC)
幹事社のRCCです。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は,11時00分を予定しています。ご協力をお願いいたします。まず,知事から冒頭発言が1件ありますので,お願いします。
私から一つ冒頭に発言させていただきたいと思います。「ひろしま好きじゃ券」クラウドファンディングの募集開始についてですけれども,ご承知のとおり,新型コロナウイルス感染症の影響によりまして,経営面で大きなダメージを受けられた飲食店の皆さまを支援するために,クラウドファンディングを活用して発行する「ひろしま好きじゃ券」の支援申込を昨日から開始しているところであります。この取組ですが,7月20日時点で県内全域の飲食店1,002店舗に参加していただいております。参加飲食店の募集は,7月31日まで継続いたしますので,店舗数はさらに増える見込みでございます。「ひろしま好きじゃ券」は,一口5,000円の出資で6,250円分が利用できる,25パーセントのプレミアム付き飲食チケットであります。チケットは,〔モニターを示して〕こちらのクラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」内の「ひろしま好きじゃ券」のページ,こちらで支援したい店舗を指定した上で,お申込みしていただくことになります。今現在,2,092,500円,252人支援いただいているという状況です。〔それ〕で,お申込みは8月31日まで受け付けておりまして,残り41日でございます。〔それ〕で,チケットは,9月下旬から10月上旬に事務局から郵送されまして,10月から12月の間に指定した店舗でご利用いただくという形になります。なお,ご支援いただいた方に安心して飲食店を利用していただくために,店舗検索のページにおきまして,広島県が参加を呼び掛けています「新型コロナウイルス感染症対策取組宣言店」であることをこのように〔モニターを示して〕宣言店として分かるように表示しておりますので,支援申込の際の参考にしていただければと思います。県では引き続き,新型コロナウイルス感染症の影響によりまして,経営面で大きなダメージを受けている事業者の皆さまの資金調達,また売上の回復に向けた取組を行って,県内企業の事業の継続を図ってまいりたいと考えておりますので,ぜひ,この「ひろしま好きじゃ券」をお申込みいただいて,ご利用いただければと思います。私からは以上です。
(幹事社:RCC)
この件について,質問がある社は挙手をして社名を名乗ってからお願いします。なお,手話通訳者が通訳しやすいよう,質問は,はっきりとおっしゃっていただきますようよろしくお願いいたします。〔質問は〕いかがでしょうか。よろしいでしょうか。〔質問がないようですので,それ〕では続いて,幹事社質問に入ります。
(幹事社:RCC)
先週からの大雨により全国各地で川の氾濫が起こっていますけれども,本県における治水対策について,ダムの事前放流に係る治水協定も含めて,どのように取り組まれているのか伺いたいと思います。
(答)
まず,今回の豪雨で,被害にあわれた皆さまに心からのお見舞いを申し上げます。また,球磨川であるとか,筑後川などで非常に大きな被害を受けていまして,こういった事態が毎年のように起こっていることに,強い危機感をあらためて感じているところであります。その中で,ハード対策には,やはり一定の期間を要することもありますし,施設整備の前提になります計画規模を超えた災害が起きる可能性もあるということをあらためて知るわけですけれども,そういったことを踏まえて,既存のストックをいかに有効的に活用するかということが非常に重要であると,そういった観点から既設ダムの貯水容量を最大限に活用するということが非常に重要で,いわゆる「事前放流」の実施です。これに向け取り組んでいるところであります。国が管理する一級水系につきましては,5月末に治水協定を締結しまして,県が管理する二級水系につきましては,現在,河川管理者とダム管理者,それから関係利水者と協定締結に向けた協議を進めているところであります。協議が整ったところから,順次〔協定を〕締結することとしております。なお,時間は掛かるハード対策になりますけれども,これにつきましても,平成30年7月豪雨で,沼田川や三篠川で非常に甚大な被害を受けておりますので,こちらの再度災害防止対策を最優先して取り組みます。〔それ〕で,他の河川についても「ひろしま川づくり実施計画2016」に基づいて,着実にまた計画的に河道の拡幅であるとか,あるいは川底の掘削など,事前防災対策というものを進めているところであります。それから,7月豪雨を契機として,デジタル技術の活用,これも進めなければならないということで,すべての県管理河川において,現況の水害リスクの総点検を行います。その結果に基づいて,整備の優先度の考え方などの実施方針をとりまとめ,次期の「ひろしま川づくり実施計画」,これは来年度から5か年計画なのですけれども,ここに反映させて,より効果的な事前防災対策を進めることとしたいと考えています。それから,ソフト対策です。こちらもやはり重要ということで,適切な避難行動に繋がる取組を進めていこうと考えています。一つは,ひろしまサンドボックスを活用した低コストな簡易型水位計を開発して,河川の水位状況を県全域で網羅的に把握することを目指す取組を進めていますし,また浸水想定区域図です。これまで人口や資産が集積している主要な河川を対象に行ってきたのですけれども,これをすべての県管理河川に拡大する取組を行っています。こういう形できめ細やかな河川防災情報を提供するために,ソフト対策の充実・強化を図っているところであります。以上のような形で,ソフト,ハードあわせてしっかりと対応していきたいと考えています。
(幹事社:RCC)
この件について,質問がある社はお願いします。〔質問は〕よろしいでしょうか。〔質問がないようですので,それ〕では,一般質問に移りたいと思います。質問がある社は,お願いします。
(NHK)
NHKの五十嵐です。新型コロナの関係でお伺いします。広島県県内でも,7月に入って,広島市や福山市などで感染者の確認が相次いでいます。まず,それについて,知事の受け止めをお願いします。
(答)
現在,7月に入って,感染が増えておりまして,この状況を4月の頃の増加傾向であるとか,あるいは感染経路の不明者,こういった統計と似ているような状況になってきております。〔それ〕で,一方で違いもありまして,4月は,高齢者の罹患が多くなっている。また,施設のクラスター等がありまして,そこで数が増えたところですが,7月の特徴は,飲食店等の市中で感染拡大が進み,さらに罹患〔した患者〕が若年者であるということがありまして,感染確定までの間に,広範囲にわたって移動したり,あるいは活動したりという傾向が多いことが分かります。〔それ〕で,ここから,7月期の感染拡大というのは,4月期よりも急速に進むということが懸念されるのではないかと考えております。〔それ〕で,専門家からも,「現在,第二波の入口に差し掛かっている状況とみられ,このまま推移すると,大幅に感染者が増加するおそれがある」という見解を示されています。こういったことを踏まえて,今日の午後,本部〔員〕会議を開きまして,県民の皆さまに呼び掛けを行うこととしたいと考えています。
(NHK)
すいません。それの関連でして,政府の観光需要の喚起策Go Toトラベルが明日から始まるわけですけれども,県民に向けては,どういうふうに注意しながら活用してもらいたいかという,知事のメッセージをお願いします。
(答)
これまで,Go Toトラベル活用に関しても,感染状況には留意しながらという要請を〔国に〕出してきたところでありますけれども,県民の皆さまが,ご利用される際にも,やはり感染リスクというところを考えて行動していただくことが大事だと思っております。これは,来ていただく観光客の皆さんに向けてもですし,まずリスクが高い〔施設など〕,それぞれの地域でいろいろな情報もでていますから,最新の情報にしっかり注意していただきたい。リスクの高い施設であるとか,地域であるとかは,外出すること,あるいは利用することを控えていただきたいと思いますし,手洗い,消毒,マスクの着用,あるいは3密の回避といった対策,感染防止対策を,これは徹底していただきたいと思います。
(読売新聞)
読売新聞の木村です。新型コロナに関連して伺います。あの,山口県のYouTuberへずまりゅう氏についてですけれども,広島県にも滞在していたという情報が報道されていますが,広島県としてはどのような情報を把握していて,どのような対策をとっておられるか,お伺いできればと思います。
(答)
それは,我々は把握していません。
(読売新聞)
広島県に滞在していたという情報を把握していないという理解でよろしいですか。
(答)
はい。
(読売新聞)
わかりました。
(中国新聞)
話が変わりまして,宮島での伐採についてお伺いします。世界遺産で天然記念物の宮島原始林がですね,県が文化庁の許可を得ないまま樹木33本を伐採していたという事案が明らかになっています。また,県が違法性を認識してからですね,8か月も公表していなかったということも明らかになっておりますが,知事としてのお考えをお伺いできますでしょうか。
(答)
これは,誠に残念なことでありまして,法令に対する認識が極めて甘かった。それから,それを認識した後の対応も不十分であった。ことの重大性を十分に認識していなかったということで,極めて遺憾であります。
(中国新聞)
今後,再発防止に向けてですね,どのような取組をされていくことをお考えでしょうか。
(答)
これはやはり宮島の件に関してだけではありませんけれども,法令といってもいろいろな法令があるのですけれども,大きな影響があるもの。特に〔今回の〕現場の場合などは,本当に山道の方でも,ちょっと枝を切るとか,そういうことについても許可がいりますし,最終的には,いわゆるペナルティ,法令の問題があるということで,こういう重大なものについては,やはり徹底して意識していくという,これを徹底していくしかないと考えています。
(中国新聞)
今,ペナルティという発言があったのですが,それはどのような意味でしょうか。ペナルティが発生するようなケースというのは。
(答)
〔ペナルティというのは,〕刑罰です。
(中国新聞)
法令に違反したことによって,〔ペナルティが発生するので〕特に意識しなければいけない〔ということでしょうか〕。
(答)
いえ,それぐらい重大な法令であるということです。
(読売新聞)
読売新聞の佐藤です。お願いします。新型コロナウイルス感染拡大に伴う,広島空港民営化への影響についてご質問なのですけれども,既に事業者さんの選定が3か月遅れるとか影響も発表されておりますが,これはどちらかと言うと事務的な影響かと思うのですけれども,その他の部分で,例えば,空港需要の低迷によって何か影響が出たりだとか,民営化のプロセスで影響が出たりだとか,そういうことはありますでしょうか。
(答)
今のところ,もちろん今後の見込みに対して影響がでると思っています。それは,事業者にとってもです。空港収益を考える場合に,特に足元での需要をどう見るか,これは不透明で予測がし難いということも含めて,影響はでると思いますけれども〔影響を予測するのは難しいと考えています〕。ただ,いずれにしろ,空港民営化は長期に渡る事業ですので,そういった観点からは,何年か一定程度の期間で需要の回復というのはないかもしれないですけれども,長期的に見ると大きなトレンドとしては〔需要は〕変わらないという認識を事業者も持っておられると聞いておりまして,手続き的には,〔応募事業者も〕進めていただきたいと考えておられると認識しています。
(読売新聞)
そうすると,今,お答えしていただいたことがもう答えになるかもしれないのですけれども,民間が空港を経営するということのリスクも今回,コロナの〔影響による〕需要低迷により顕在化したかと思うのですけれども,県として民営化を計画どおり進めるという考え方には変わりがないという認識でよろしいでしょうか。
(答)
まず,そもそもこれは国がプロセスを進めるもので,県がそういう意思決定するというものではなく,国が意思決定するということです。〔それ〕で,現時点では,先ほど申し上げたように,国の方でも事業者の方でも,民営化をやめるというようなことはないと認識しています。
(読売新聞)
分かりました。ありがとうございました。
(HOME)
新型コロナについて,追加のご質問なのですが,福山市のケースでは,お店の名前を公表することで,症状のない人も問い合わせがあったりというケースがある一方で,府中市の方では,自治体の名前を公表しないで,市議会の方で発表するというケースがあったということなのですが,公表の仕方がバラバラになっていることについては,知事は,どう受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)
福山市のケースは,いわゆる3密の状況が発生していて,〔それ〕で,その場にいた人が皆,濃厚接触者になり得る,そういう状況だったのですけれども,その人たちの特定ができないということで,これは店名を公表されたと伺っております。〔それ〕で,その他については,個別の,県内〔各市町や〕,あるいは保健所設置市それぞれの判断がありますし,また,患者さんの意向というか,陽性者の公表基準の判断もいろいろあり得ます。ここは,またそれぞれの状況に応じた説明が求められて公表していますので,これ〔自治体によって公表の仕方が異なること〕はあり得るかと思います。ただ,できるだけ本来は統一された方が良いですけれども,なかなか個別の例を全部,こうする,ああするというのは難しこともあるので,これは要調整と考えています。
(中国新聞)
すみません。中国新聞の岡田です。陸軍被服支廠についてお伺いします。自民党の国会議員の議連がですね,県所有の被服支廠3棟について,30億円で保存するという案を厚労省に提案してまして,財源としては公費や寄附金と言っていて,活用策としては被爆資料の展示とかを提案しているわけですけれども,この案の実現可能性も含めて知事のご見解をお願いします。
(答)
これについては,先日,県に説明したいとの申し入れがありまして,そのときに活用策などについても,ご説明があるのではないかと思っています。今は,そういう状況なので,実現〔可能〕性とかについては,なかなかコメントできる状況ではないかなと思っています。
(中国新聞)
説明したいという申し入れがあったということですが,時期的にはいつとか,それはもう決まっているのでしょうか。
(答)
それは,今,調整中ですけれども,今,議連の方では,総理に視察を〔してもらいたい〕という要望を出されてますので,それ〔平和記念式典〕より前になるのだろうとは思っていますけれども,今,調整中です。
(中国新聞)
今,おっしゃった,総理がですね,平和〔記念〕式典にあわせて被服支廠を視察する意向だということもありましたけれども,総理の視察が実現したら,どういう点を見てほしいとか,どういう発言を期待しているとか,その点はいかがでしょうか。
(答)
今,県として,保存・利活用の方向性について検討を進めているところでありまして,国も,4号棟の所有者であって,また,被爆者援護法上で,平和を祈念する事業〔の主体〕として国〔に責任〕があるので,こういう〔責任のある〕立場として検討に加わっていただきたいと考えています。〔それ〕で,総理に現地視察いただければ,建物であるとか,周辺の状況です。それからその価値について,認識していただける良い機会になると思います。
(中国新聞)
国についてはですね,議長も確か,中本議長もより積極的に関わってほしいというか,県のことに口を出さないで,国のことも自ら積極的に考えてほしいという発言がありましたが,その点については,知事はいかがでしょうか。
(答)
今,申し上げたとおりで,国としては所有者ですし,それから被爆者援護法上の責務というものがありますので,そこはぜひ,主体的に関わってもらいたいと考えています。
(NHK)
すみません。NHKの五十嵐です。被服支廠の関連でして,実際に安倍総理大臣が8〔月〕6〔日〕の日に現地視察するという,この事実関係については,これは〔決まっているのでしょうか〕。
(答)
これは,まだ,まったく連絡はありません。
(RCC)
その他,〔質問は〕いかがでしょうか。それでは,私の方から,先ほどのGo Toトラベルの関連なのですけれども,さまざまな混乱がありつつも,いよいよスタートするというところではあるのですけれども,前倒しするタイミングであるとか,感染拡大のことも考えて,なぜ,このタイミングなんだろうという疑問の声もある一方で,観光地では疲弊している状況もあるということですけれども,これまでも知事はおっしゃっておられますけれども,あらためて現状認識を知事の方からお伺いしたいと思います。いかがでしょう。
(答)
Go Toトラベル自体は,今,観光事業者が非常に需要減で,経営的に厳しい状況に直面している中で,これは歓迎すべきことだと思いますし,タイミングとしても,我々は,8月上旬から始まるだろうと認識しておりまして,それが,7月に前倒しになったというのは驚きですけれども,これ自体は,悪いことではないと認識しております。ただ,課題は,全国,感染状況が違う中で,感染拡大の原因になってはいけない。〔それ〕で,それについては,我々,知事会としても要望を出してきたところでありまして,今回,東京除外という形で,対応いただいたものと認識しておりますけれども,これもその後,知事会で議論して,提言の中に入れたように,感染状況というのは変化していくので,対象の地域であるとか,あるいは期間,あるいは全国的に感染状況が非常に厳しくなったときには,いったん休止するとか,そういった感染拡大の防止については,今後も柔軟な対応をしていただきたいと考えております。
(幹事社:RCC)
そろそろ最後の質問としたいと思うのですけれども,〔質問は〕いかがでしょうか。〔質問は〕よろしいでしょうか。それではこれで,知事定例会見を終わります。次回の定例会見は,7月28日火曜日の13時30分からを予定しています。ありがとうございました。
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