記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)
動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。
○「平成22年度事業仕分けの実施について
○「瀬戸内 海の道構想」に係る実証事業等について
○中国訪問について
○建設業経営革新支援補助金の交付決定について
※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/2」をご覧ください。
○「瀬戸内 海の道構想」に係る実証事業等について
○平成22年度事業仕分けの実施について ○参議院議員通常選挙の結果について
○鞆の浦について
※上記項目の動画は上の動画リンクの「2/2」をご覧ください。
(幹事社:毎日新聞)
じゃあ,これから記者会見を始めます。まず知事の方からの発表案件をお願いします。
(知事)
はい。今日は,4点ございます。まず1点目は,平成22年度の事業仕分けの実施についてでございます。
事業仕分けを,昨年度に引き続きまして,今年も実施をいたします。
事業仕分け,既にご説明は不要かとは思いますけども,念のために申し上げますと,公開の場で,外部の客観的な視点によって,事業そのもののあり方や仕事のやり方を点検することによって,事業評価の透明性や行政改革をはじめとする県庁の内部改革を推進していくものという位置づけでございます。
実施日は,9月18日の土曜日から20日月曜日,祝日になりますが,この3連休に行います。場所は,県庁6階の講堂でございます。
対象とする事業は,100事業を予定しております。
実施体制としては,班を3つ作りまして,1班当たり7名と,コーディネーターが1名で,外部委員が2名。県民委員は4名に増やしまして,1名を公募としたいと考えております。
この公募の概要については,別紙にお配りしてるとおりでございますが,7月16日金曜日から公募を開始したいと思っております。是非,多くの県民の皆様から応募をいただきたいと思っております。
そして,インターネットを通じましてライブ放送と録画の配信を行って,当日会場にお越しいただけない県民の方の利便性の向上に努めたいと思っております。
是非,多くの皆様にご来場,あるいはインターネット上の視聴をしていただきたいと思っております。
(知事)
そして2点目でございますけれども,「瀬戸内 海の道構想」の実証事業についてでございます。
「瀬戸内 海の道構想」に係る実証事業につきましては,県で5本程度,そして公募事業として10本程度,選定をすることとして,準備を進めてまいりました。この度,公募の準備が整いましたので,その概要をご説明したいと思います。
公募事業の実施主体としては,市,町や公益法人,NPO法人,あるいは協同組合なり,民間企業というものを想定しております。
その内容としては,瀬戸内海の地域資源,人材等を活用して,集客や新たな産業づくり,地域の魅力向上につながるような取組,こういったものをご提案いただくことを期待しております。
この関連する事業費のうち,「瀬戸内 海の道構想」策定に資する実証的な取組部分について,予算の範囲内で助成を行うというふうに考えております。どちらかというと想定としては,既に取組が行われている事業に対して,その一部を県で支援しながらですね,進めていくというような形になろうかと思っております。
1,000万円の予算をとっておりますけれども,概ね10本程度の事業を採択したいと考えてますが,そのご提案いただく事業費や助成要望額については,必要に応じた積算額を把握したいと思っておりますので,あえて上限なり,あるいは当然ですけども下限というのは設けておりません。
このプロジェクトの選定は,海の道構想の策定委員などによって評価をして選定をしたいと思っておりまして,8月の上旬を目途に結果を公表したいと思っております。少しスケジュールが押しておりますけども,多くのご応募をいただきたいと思っております。
県が実施する実証事業ですけれども,県と市町,あるいは同様に公益法人,NPO法人,あるいは企業等が連携をして進めていきたいと考えております。
対象事業としては,県境をまたがる広域的な事業であるとか,あるいは多様なプレーヤーの調整が必要な事業,全県的な基準や規制緩和の検討が必要な事業等,県のコーディネートによる事業効果が高いと思われるものをイメージをしております。
そして最後に,緊急雇用対策基金事業を活用した地域資源ブラッシュアップ事業。こういうものも進めていきたいと思っておりますが,これは,県内の自治体を通じまして瀬戸内海の特性を発揮できるようなですね,食材であるとか,あるいは観光スポットであるとか,施設ですね。これの地域資源の情報を収集して,課題を整理して,ブラッシュアップをしていくことによって,新たな観光資源を生むと。そういうことができると考えられるもの,そういったことについて,市町や地域と一緒になって検討していきたいと思っております。
こういった実証事業や地域資源のブラッシュアップ事業の過程で,いろんな課題が出てくると思いますけれども,それをこの構想に反映させて,来年度以降のプロジェクトの基礎の構築につなげていきたいと考えているところでございます。
(知事)
そして3点目でございます。3点目は,先週のですね,私の中国出張についてございますけども,概要は,皆様にお手元にお配りしているとおりでございますが,日程としては,これも周知のとおり,先週6日から8日までの3日間でございました。
まず,上海に行きまして,中国からのインバウンドの推進などに向けまして,中国東方航空や上海市の旅遊局ですね。観光局のようなものかと思いますが,こちらを訪問するとともにですね,上海の主要な旅行社さんに集まっていただいて,セールスプロモーションや日中双方の旅行業界の関係者で意見交換を行いました。そういった場で,広島県の魅力を積極的にPRをしてきたところでございます。
特に,上海の旅遊局長ですね,先ほどの観光局のような,旅遊局長の道書明[ドウ ショメイ]さんとの面談では,「瀬戸内 海の道構想」について,非常に高い評価をいただいたというとこでありまして,広島県と上海市の様々な分野における交流促進について,定期的な意見交換の場を設けたいというご提案もいただきました。
そして北京では,中国の国務院外交部,いわゆる外務省と,中国共産党の中央対外連絡部,そして中国日本友好協会などを訪問いたしまして,まず就任のご挨拶を申し上げるとともに,広島県と中国との交流促進に向けた取組について意見交換を行いました。併せて,総領事館の誘致について要請や支援を依頼したところでございます。
(知事)
そして4点目ですね。4点目は,「建設業経営革新支援補助金の交付決定」についてでございます。
平成19年度から,建設業者の地域の雇用と経済に果たす役割を踏まえまして,建設業者が新分野進出を行う場合の支援策として,補助をしてまいりました。
今年度から,過疎地域に限りまして,設備投資に対する補助制度も新設をいたしまして,これまでは調査研究販路開拓等だったんですが,それに加えて設備投資も対象にいたしまして,制度を拡充したところですけども,この度ですね,今年度の申請者の事業内容等の審査を終えて,交付決定を行いました。
申請業者は42社ございまして,調査研究事業などの補助申請額の合計は8,510万2千円となっております。
いろんな分野の申請があったんですが,環境分野での「プラグインハイブリッド自動車向けの充電設備の整備技術の導入」であるとか,介護・福祉分野の「介護用のトイレ・シャワー・ユニットのレンタル事業」などとなっております。
交付決定に際しましては,補助金の趣旨であります地域性であるとか,雇用と経済への影響,という視点を中心としまして,5つの評価項目を立てて,審査を行って,AからDという4段階に評価して,各申請ごとにですね,90%から60%の交付率で交付決定をしました。これはもともと,50%補助なわけですけれども,事業費の50%の90%から60%ですね。ですから,45%から30%,全体のですね。そういう形。ちょっと複雑な,申し訳ありませんが,そういう形になっております。
それで42の補助対象業者すべてに,交付決定をいたしまして,総額としては,6,511万5千円となっております。
建設業者,厳しい経営環境におかれているところでございますけれども,この補助金を活用して,経営の強化に努めていただきたいということと,地域の雇用と経済に着実に貢献をいただけるよう期待をしているところでございます。
私からは以上4点でございます。
(幹事社:毎日新聞)
今の発表の件についての質問をお願いします。
(RCC)
すみません,RCC福原です。おはようございます。海の道の構想の件で,2番の地域資源ブラッシュアップ,この件でですね,ブラッシュアップする,というところをもう少し何か,具体的にですね,下の事業の流れというところを見てもですね,イメージが湧きにくいところがあるので,何か例示を挙げていただけると分かりやすいかなと思うのですが。
(答)
例示ですね,何か上手い例示がありますか。
(事務局)
海の道プロジェクトチーム担当課長です。
例示は例えば,さっき知事の方から施設,というふうに例を挙げましたけれども,例えば公的施設あるいは指定系施設,瀬戸内海地域に例えば宿泊とか保養施設なんかがあるとしますよね,これは例なんですけども。それが非常に活用されてなくて,利用客が減っているというようなことが結構あると思うんですが,こういったことを市町の所有する施設を資源としてこちら提示いただいて,県と市町と例えばその施設の有効活用の専門家の方なんかで,例えばアクションなんかをしながら,どうやったらその宿泊客が増えるのかとかいうようなのを検討して再生していく,そんなイメージです。もちろん,その施設だけではないですが,例えば,施設で言えば,そんなイメージで。
(問)
この,2,266万円は主にどういったところに使われると思えばいいんですか。
(答)
どういったところ,というのは。
(問)
このブラッシュアップ事業の予算はですね。
(答)
1つは検討する上での人件費等ですよね。この段階では人件費なり,調査費なりっていうところが大きいと思いますけども。具体的に例えば,改修します,だとか,そういうことではないということですね。
(中国新聞)
すみません,中国新聞の城戸です。おはようございます。
事業仕分けについて,改めて,県民委員を公募する理由とですね,それと対象事業100事業,これから選定されるとは思うんですけども,どういう視点,あるいはどういう今回のその狙いですね,事業仕分けの。それから,対象事業の選び方について,今の知事の考えをお聞かせしてもらいたいんですが。
(答)
まず,公募の県民委員ですけども,去年はですね,どちらかと言うと有識者的な方にやっていただいたんですけれども,もっと生活者の視点でですね,ご意見をいただくというのも意義があると思っております。
去年は,準備の時間も短かったので,そういった方に来ていただくというのはなかなか難しかったんですけども,今回はですね,前回の結果を踏まえて,アンケートなども踏まえまして,一般県民の方の参加の機会を確保したいというふうに考えたところでございます。
それから,なるべくそういう意味でたくさんの方に参加していただきたいということと,少し事業を消化していただかないといけないということもありますので,1人1日ということですね,1班1日参加いただいて,合計9人という形にしております。
で,対象事業の100事業ですけども,これについてはですね,長い間ずっとこれやってますよね,っていうような事業であるとか,あるいは,これまでの内部的な検討でですね,効果的な実施や効率的な実施が必要だね,というふうになっているものであるとか,あるいは,事業費が大きくてですね,一般財源の割合が高い,と,つまり,財政に与えるインパクトが大きいというものですね,こういったものを念頭に置いて選定をしたいと思っております。
(幹事社:毎日新聞)
すみません,これは削減額で目標とかってあるんでしたっけ。
(答)
去年の仕分けの時にも目標額は設定しませんでしたけども,今回もあえて目標額というのは設定をしないという形で臨みたいと思ってます。
その理由は,同じでして,目標額を設定すると,それに辻褄を合わせるような行動が出てきますので,そういったことはやめる,といったことであります。
(幹事社:毎日新聞)
ほかにありますでしょうか。
じゃあ,次,記者クラブからの幹事社質問へ移ります。
この前の日曜日に,参議院選挙が終わりましたけれども,結果をご覧になって知事のご感想をお願いします。
(答)
そうですね,知事の感想かですね,湯崎個人の感想かというのでちょっと違うんですけどね。知事の感想というのは,いや,まあ,コメントする立場にありません,っていうことになってしまうんですけども。
私としては,政治家湯崎としての個人として申し述べると,今回,正直,民主党に対して厳しい結果であったなと思います。で,いろいろ,消費税の問題とか取りざたされていますけれども,私自身の見方としてはですね,これは民主党に対する信任の問題だというふうに思ってまして,その原因はやはり普天間であるとか政治とカネであるとか,あるいは,トップの発言なり考えが,今回の消費税も含めてですけど,やっぱり,揺れるという事に対して,国民の皆さんが不安を感じておられるということじゃないかと思います。
ですから,やっぱり,民主党であれ,自民党であれ,軸を通してですね,しっかりと,これから何をやるのかという1本通して国民の皆さんに信を問うていかないと,なかなか政治が安定しないんではないかなと思ってまして,私としてはですね,芯の通った政治というのを国政には求めていきたいなというふうに思ってます。
広島県としては,芯の通った政治をやっていきたいと思っております。
(幹事社:毎日新聞)
今の件で質問とかってありますでしょうか。
(NHK)
NHKの稲垣です。参議院の方がですね,いわゆるねじれという現象が起きてしまって,これが県政にどういった影響を与えるのか,という辺りを教えてください。
(答)
これは知事として,ということなんですけども,ねじれは実際に捻れが発生してしまっているので,これをどう乗り切るかということはですね,多分に現実的な問題なんですけれども,やはりですね,1つ1つの課題について,しっかりと議論していただいてですね,今,我々にとって非常に重要な議題というのは例えば地域主権であったり,あるいは国の財政再建であったり。国の財政再建を進める中で,地方はいろんなサービスでですね,財政需要というものが拡大してしまいますから,そういったものをしっかりと確保していただくであるとかですね,そういったことであります。
こういった議論が停滞しないようにですね,特に,例えば今回の選挙では地域主権というのはあまりテーマとして取り上げられてないわけですけども,これが取り上げられなかったからといってですね,埋没しないように,しっかりと議論を進めていただきたいというふうに思っております。
(時事通信)
時事通信の宮内です。今,具体的な項目,懸念されるといいますか,心配な点としては地域主権ということが1つ出てきましたが,財政の問題もありましたけれども,それ以外に懸念される,ねじれによって進まないのではないかと懸念される項目はありますか。
(答)
1番大きいのはやっぱり,そういう意味で今の地方主権,この財政の枠組みですね,財政再建を進めなければいけないというのは各党合意しているわけですけども,それが国の部分と地方の部分と,得てして地方にしわ寄せをすればいいじゃないかっていう発想をしがちなんですけども,そうならないようにですね,国会でお互いマッチポンプじゃないですけども,いやもう,どんどん地方に,っていうふうにならないように,っていうのが私の1番の希望ですけども。
その他について言えば,例えば今,議論されてます新しい子育て支援システムであるとか,こういったことも含まれるかと思います。広島県に直接的な影響があるということについてはですね。あとは個別の,例えば公共事業等についてはですね,よく見てみないとよく分からないので何とも言えないと思います。
(RCC)
消費税のことはいかがでしょうか。民主党の党内事情でですね,論議がちょっと停滞するんじゃないか,なんていう指摘もありますけれども。
(答)
そうですね,今回ね,民主党内に一般の論調で,消費税が引っかかってっていう話もあるんですけど,自民党は実際,伸ばしてるわけなんですよね。比例では民主党に及んでない,というところもあるんですけれども。
消費税自体に対して,ノーだということではなかったと思うんですよね。それはやっぱり,議論の仕方だとか,出し方とかっていうことに対する批判ではなかったと思います。私としては,民主党内にもそこのところは,しっかりと見極めていただいて,政局ということではなくて,やっぱり政策論議として,しっかりと取り組んでいただきたいな,というふうに思います。
(幹事社:毎日新聞)
ほか,どうでしょうか。じゃあ,これ以外の質問はどうでしょうか。
(時事通信)
時事通信の宮内です。鞆の浦の話なんですけども,協議会の後の福山市長の羽田さんの定例会見では,県と市の役割を整理していただきたいという,裁判のところもあったんですけども,行政的な面で,という発言があったんですが,この点についての知事のお考えを。
(答)
私は,非常にありがたいコメントかなあと思ってます。
というのは,今の鞆の浦の問題っていうのは,やっぱりまちづくりの問題ですから。まちづくりというのは,本来,県がやる話ではなくて,市,町が主体となって進めるべきことであります。
この道路の問題がですね,どうしてもまちづくりのところをベースにしておりおますので,行きがかり,と言うとちょっと変ですけども,検討の過程上,これが取り上げられることは不可避だと思いますので,我々はそれをやっておりますけれども,役割分担というのが整理できるのかですね,もちろん,いろんな事業を進める上でのですね,この事業は市,この事業は県,という役割分担は必要だと思います。で,今回の議論の中でですね,やっぱり一体となって議論されてしまっている,というか,一体となって議論しないと議論にならないんで,そこを分ける,というのはなかなか難しいと思いますけれども,そこは市とも連絡を取りながらですね,オブザーバー参加をしていただいているということもあり,調整をしながら進められればいいな,と思っております。
(時事通信)
わかりました。
(幹事社:毎日新聞)
質問ないようでしたらこれで終わりにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
(答)
はい。ありがとうございました。
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