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誠北町内会安全推進会

印刷用ページを表示する掲載日2009年11月17日

団体の概要

夜間パトロールの様子 福山市のほぼ中心部に位置する誠北町内会において,自治会として地域の安全安心に積極的に取り組んでいるのが誠北町内会安全推進会です。

 同町内会は約100世帯が居住し,表通りに面する一部に店舗が存在するほかは,ほとんどが一般住宅となる閑静な地域で,福山市立東小学校区に含まれます。

 同町内会は以前から防犯意識が高く,年末における夜警らなどを毎年行っていましたが,平成15年に福山東警察署から「減らそう犯罪,あなたが主役」運動の一環として,パトロール隊の発足の要請があったことが現在の活動の契機でした。

 発足にあたっては町内会で様々な討議を行い,最終的に町内会全世帯に対し,住民主体で防犯活動を行うことの是非についてアンケート調査を行うなど,その過程は平坦ではありませんでした。アンケート結果では一部反対意見があったものの,95パーセントの世帯から賛同を得られたこともあり,平成15年9月,福山東警察署管内で初めてとなる町内会防犯パトロール隊を結成することになりました。

 パトロール隊の活動は主に週1回夜間パトロールを行うもので,そのパトロール回数は平成21年9月末現在276回となりました。こうした地域の安全安心のための地道な活動は,「地域の安全は地域で守る」という住民意識を醸成し,その意識は町内会にとどまらず周辺地区を含めた広範囲の住民に確実に広がりをみせています。平成16年4月には「東学区防犯パトロール隊」として,東小学校区の住民全体でのパトロール隊が発足し,現在では「誠北町内会安全推進会」としての活動の他に,「東学区防犯パトロール隊」として学区全体での活動も行っています。

 構成員は誠北町内会員約30名で,30歳代から70歳代までの幅広い年齢層が地域の安全を担っています。

※ 誠北町内会安全推進会は「広島県減らそう犯罪・なくそう交通事故パートナーシップボランティア団体」の登録団体です。

活動状況

活動状況イラスト

 同団体は,東小学校区防犯組合(東学区防犯パトロール隊)と連携した活動を積極的に行っており,随時開催される学区内の8つのブロックによるブロック長会議などにより情報の共有化を図っています。

 

拍子木を打ち鳴らしながら町内をパトロールします 町内パトロールについては,毎月木曜日夜8時から15人程度が参加して行います。パトロール隊員は統一の緑色の帽子,上着などを着装し,町内会の拠点である「誠北町内会ふれあい会館」に集合した後,提灯や照明器具をそれぞれ手にし,拍子木を打ち鳴らしながら町内をパトロールします。このパトロールは特別な事情がある場合を除き,福山東警察署胡町交番の警察官と一緒に行うほか,夏休みなどには町内の子どもたちも参加しており,今では誠北町内会として欠くことのできない活動の一つです。

 登下校の見守り活動については,学区全体の活動として,毎月第2・4木曜日の一斉下校日に,子ども会単位で帰宅する児童に付き添って見守っているほか,登校時には毎朝3~4人で,声かけあいさつ運動と兼ねて児童の見守りを行っています。

 その他に一家一点灯運動として,街路防犯灯の維持,整備を行っているほか,掲示板等を利用した防犯広報を行っています。

 また年1回防犯講演会を実施したり,防犯啓発ビデオなどを利用した防犯教室を実施するなど,各種防犯活動を精力的に行っています。

 同団体では,夜間パトロールなどの活動参加は強制や割り当てをしない任意参加としていますが,地域の安全安心を願う住民の自治活動として定着しています。

キャッチフレーズ

代表者の吉村良人さんから,以下のことについて,お伺いしました。

活動を始めるまでとその後の苦労

  •  当初,町内会役員会で実施について諮った際,「警察の仕事」「やっても無意味」「町内会として他にやる事がある」などの意見があり結論が出ず,町内会全世帯に対し実施の是非についてのアンケートを行うなどした。

苦労の解決方法

  •  極少数の反対意見はあったが,100パーセントの合意というのは望めないので,見切り発車はある程度やむを得ないと考える。
  •  発足時の6年前と現在の社会環境は大きな相違があるが,信念を持って進めたことについては間違っていなかったと確信できる。

取組の工夫・配慮事項

  •  こうした活動は継続実施して初めて成果の上がるもので,とにかく長続きできるように考え,参加については強制せず,あくまで任意参加とした。
  •  学区防犯組合と連絡を密にとり,町内会として参加者に対し必要な防犯グッズ,ベスト等の交付を積極的に行い,四季を通じて参加しやすい状態を作った。
  •  防犯パトロールを前面に出すのではなく,「日ごろの運動不足解消の散歩をしましょう」と気軽に誘い合っている。

活動を通じてよかったこと・活動の効果

  •  参加者は一様に「同じ町内に住んでいても知らない人,話もしなかった人と知り合うことができた」と口にする。昼夜を通じて町内で出合った際の声かけあいさつもできるし,無意識の内に犯罪の抑止に役立っている。
  •  子ども見守りパトロールを始めて子どもの顔も覚え,子どもからも声がかかるようになってきた。

今後の取組上の課題

  •  現在のパトロールを行う者は高齢者が多く,固定化されている。若い人はそれぞれの仕事があることから参加に難があり,何とか次世代への引継ぎを考える必要がある。
  •  依然として地域の安全を他人任せにしている人が多いが,こうした無関心な人の参加を如何に呼び掛けていくかが大きな課題である。

今後の展望等

  •  こうしたボランティア活動に参加を増やすためには,女性会,子ども会等の会合の機会をとらえて訴えていかなければと考える。

 

見守り活動

 夏休みなど町内の子どもたちも参加した夜間パトロール参加者の皆さん

 

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