大雨から命と暮らしを守る「流域治水」とは?
【平成30年7月豪雨 沼田川被災状況】
「最近、大雨が怖い...」そう感じたことはありませんか?
そんな不安を感じている方が全国的に増えています。
実は、それは気のせいではありません。
このページでは、そんな不安を解消するための知識や取組を掲示しています。
なぜ今、水害が増えているのか?
気候変動による「線状降水帯」や「記録的短時間大雨」の発生
地球温暖化など影響により、2040年~50年ごろには2℃の気温上昇が起こるといわれており
その場合には、降雨量は約1.1倍になり洪水の発生回数は約2倍になると試算されています。
実際に広島県内の気象観測所データを解析したところ、
時間雨量50mmを超える大雨の回数は約2倍になっていることが分かります。
都市化によって雨水が地面に浸み込みにくくなっている
河川へ雨水がどれだけ流れていくかは、その地域の市街化の程度によって変化します。
開発が進む前では、雨水の大半は地中に浸透したり、水田に貯留されることにより河川への流出は抑えられていましたが、
開発が進み、地表がコンクリートやアスファルトで覆われ、森林や水田がなくなることにより、
雨水が短時間に集中して河川へ流れ、浸水リスクが増大しています。
水害の軽減に向けた取組「流域治水」ってなに?
河川や水系全体を一つの単位として捉え、流域全体で水害を軽減させる取組のこと。
取組は3つに分けられ、以下の通りです。
1.氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策…河川整備、農業用ため池の活用、治山施設整備など
2.被害対象を減少させるための対策…土地利用規制・誘導、災害ハザードエリアからの移転促進など
3.被害の軽減、早期復旧・復興のための対策…ハザードマップの作成・公表、河川情報の充実など
流域治水のイメージ図(国土交通省 水管理・国土保全局より引用)
どんな取組をしているの?「流域治水プロジェクト」
本県では、5つの一級水系と42の二級水系で流域治水協議会を設置し、県内全ての二級水系で流域治水プロジェクトを策定
●流域治水協議会の開催状況及び資料は→流域治水協議会の開催状況 | 広島県
●二級水系の流域治水プロジェクトは→プロジェクトのとりまとめ | 広島県
広島県内での取組を紹介します
■雨水を一時的に貯留させ、河川の水位上昇を抑える施設
👉事例はこちら→学校地下貯留(福山市_松永中学校) (PDFファイル)(590KB)
■水田に降った雨を一時的に貯留する取組
その他の取組は、流域治水協議会の開催状況 | 広島県で確認することができます。
私たちにできることは?
水害リスクを知り、自分事として捉える
・地域のハザードマップや災害伝承碑を見る
👉詳しくはこちら→[ハザードマップポータルサイト(国土交通省)]
・水害リスクマップや多段階の浸水想定図、まるごとまちごとハザードマップを知る
👉詳しくはこちら→[水害リスクマップ等の公表]、まるごとまちごとハザードマップ (PDFファイル)(741KB)
「逃げ遅れない」ための備え
・避難場所を家族で共有したり、マイタイムラインを作成
👉詳しくはこちら→[わが家の避難計画(広島県)]
・河川監視カメラや危機管理型水位計などで河川の状況を把握
👉詳しくはこちら→[広島県河川防災情報システム]、[川の防災情報]
地域の取組に関わる
・防災訓練や防災イベントに参加する
・自宅に雨水タンクや止水板の設置をする
よくある質問(Q&A)
Q.流域治水って結局なんのため?
A.みなさんの命と暮らしを守るため、近年全国的に進められている水害対策の考え方です。
👉 流域治水の考え方はこちら →[流域治水の推進(国土交通省)]
Q.私の家は水害に関係あるの?
A.川から離れていても、土地が比較的低い場所や排水が集中する地域は水害リスクがあります。
上流域での雨水流出の増加は、下流域での水害リスクに繋がります。
👉 水害リスク情報はこちら →[洪水ポータルひろしま]
関連情報
□河川整備の目標や河川整備の実施に関して示した河川整備計画を掲載しています。
👉詳しくはこちら→[河川整備基本方針・河川整備計画]
□洪水時の円滑かつ迅速な避難を確保し、水害による被害の軽減を図るため「浸水想定区域図」を公表しています。
👉詳しくはこちら→[洪水浸水想定区域の指定状況]、[洪水ポータルひろしま]
□特定都市河川流域では、雨水浸透阻害行為をする場合、許可申請が必要です。
👉詳しくはこちら→[特定都市河川浸水被害対策法における雨水浸透阻害行為許可申請について]
□2024年12月2日に「流域治水シンポジウムひろしま2024」を開催しました。
👉開催概要はこちら→[流域治水シンポジウムひろしま2024]
□2025年12月2日に「流域治水シンポジウムひろしま2025」を開催します。
👉開催概要はこちら→[流域治水シンポジウムひろしま2025の開催について]
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