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【8/2_無印良品イベント来場者用】肝炎ウイルスに関する知識アンケート(回答編)

印刷用ページを表示する掲載日2025年7月29日

回答

Q1からQ9までは、基本項目につき、回答はありません。
Q10以降についての解説を行っています。

Q10 肝がんの原因として最も多い者をひとつ選んでください

回答は、「肝炎ウイルス」です。

肝がんの原因として最も多いものは、肝炎ウイルスです。
その他には脂肪肝・アルコールなどが含まれていて、徐々にその割合が増えていますが、
それでもまだB型・C型肝炎ウイルスが原因の大半を占めています。

Q11 B型肝炎ウイルスの感染経路をひとつ選んでください

回答は、「感染者の血液、体液の中のウイルスが体内に入ることで感染する」です。
B型肝炎ウイルスは、血液や体液が体内に入ることで感染する、血液感染のウイルスです。
B型肝炎ウイルスに感染した場合は、飲み薬と注射などの治療法があります。
現在、B型肝炎ウイルスの増殖を抑えることが期待できるようになりました。

Q12 B型肝炎ウイルスに感染する可能性が高いものをすべて選んでください(複数回答あり)

回答は、以下の3つになります。
・「ピアスの穴開け器具やかみそり等の共有」
・「性行為等の濃密な接触」
・「出生時の母子感染」

日常生活では感染することはめったにありません。
握手、ハグ、食器の共有、お風呂の共有、くしゃみ、蚊の媒介では感染しません。
感染が起きる可能性があるのは次のような場合です。
・注射器、かみそり、歯ブラシ、ピアスなど血液がついたものの共有
・血液を傷のある手で触る(健康な皮膚はウイルスを通しませんが、傷のある皮膚や粘膜はウイルスを通します)
・性交渉
・口移しで食べ物を食べる
・出生時の母子感染

 

Q13 C型肝炎ウイルスの感染経路をひとつ選んでください

回答は、「感染者の血液、体液の中のウイルスが体内に入ることで感染する」です。

C型肝炎ウイルスは、血液や体液が体内に入ることで感染する、血液感染のウイルスです。
C型肝炎ウイルスに感染した場合は、飲み薬のみ、注射と飲み薬の組み合わせ、注射などの治療法があります
現在、C型肝炎は飲み薬でもウイルスを体内から排除することが期待できるようになりました。

C型肝炎の治療法はウイルスの種類、年齢、肝臓の状態などによって異なります。

Q14 C型肝炎ウイルスに感染する可能性が高いものをすべて選んでください(複数回答あり)

回答は、以下の3つになります。
・「ピアスの穴開け器具やかみそり等の共有」
・「性行為等の濃密な接触」
・「出生時の母子感染」

 

日常生活では感染することはめったにありません。
握手、ハグ、食器の共有、お風呂の共有、くしゃみ、蚊の媒介では感染しません。
また、B型肝炎ウイルスよりも感染力が弱いと言われています。
感染が起きる可能性があるのは次のような場合です。
・注射器、かみそり、歯ブラシ、ピアスなど血液がついたものの共有
・血液を傷のある手で触る(健康な皮膚はウイルスを通しませんが、傷のある皮膚や粘膜はウイルスを通します)
・性交渉
・口移しで食べ物を食べる
・出生時の母子感染

 

 

Q15 B型・C型肝炎ウイルスに感染しないための方法をすべて選んでください(複数回答あり)

回答は、以下の3つになります。
・「かみそり等、血液の付く器具は自分専用とする」
・「避妊具(コンドーム)を適切に使用する」
・「B型肝炎ウイルスの予防接種をする」

 

B・C型肝炎ウイルスはウイルスを含む血液や体液が体内に入ることで感染するので、
他人の血液や体液が入ってしまわないようにすることが大切です。
風邪や食中毒とは感染方法が違うので、マスク・うがい・食べ物の加熱などは予防方法として正しくありません。
B型肝炎ウイルスには、予防接種も有効です。
C型肝炎ウイルスはまだワクチンができていませんので、カミソリを共有しないことなどで感染を予防してください。

 

 

Q16 肝炎ウイルス検査を受けることができる場所をすべて選んでください(複数回答あり)

※肝炎ウイルス検査は、血液検査によって肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べる検査です。

回答は、以下の5つになります。
・「医療機関」
・「保健所」
・「妊婦健診」
・「人間ドックや職場の健康診断(例外有)」
・「市や町の健診(40歳以上)」

次の場所で肝炎ウイルス検査を受けることができます。
・職場の健康診断、人間ドック
・妊婦健診
・お住まいの市や町の健診
・県の保健所(広島市、福山市、呉市以外にお住まいの方)
・広島市・福山市・呉市の保健所(広島市・福山市・呉市にお住まいの方)
・県や市町の委託医療機関

検査を受けたい場合は、事前に市町や医療機関等にお問い合わせください。
県のホームページでもご案内をしています。
【肝炎ウイルス検査を受けましょう】
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/59/1206253599646.html

 

Q17 肝炎ウイルス検査を受けるタイミングとして適したものをすべて選んでください(複数回答あり)

回答は、以下の2つになります。
・「一生に一回」
・「感染するようなことがあったとき」

 

肝炎ウイルス検査は「一生に1回」は受けてください。
肝臓は沈黙の臓器です。
慢性肝炎になっていても自覚症状がないことがあります。
症状の有無によらず、検査を受けましょう。
ただし、日常生活で肝炎ウイルスに感染する機会はあまり多くありませんので、毎年検査を受ける必要はありません。
1度検査を受けた後は、他人のカミソリを使ってしまった場合など、感染するようなことがあった時に検査を受けましょう。
医療従事者の方など、感染リスクの高い人については、これによらず適切な頻度で検査を受けてください。

Q18 肝炎ウイルスに感染していることがわかったときの行動として最も適したものをひとつ選んでください

回答は、「症状がなくても、専門医療機関をすぐ受診する」です。

肝臓は沈黙の臓器です。
肝炎ウイルスに持続感染していることがわかったら、症状がなくても、専門医療機関をすぐ受診しましょう。
ウイルス性慢性肝炎は、放置すると肝硬変や肝がんに進行するリスクがあります。
しかし、今は飲み薬でウイルスを制御・排除できるようになりました。
持続感染が分かったら、肝臓が大きなダメージを受ける前に、すぐ専門医療機関を受診しましょう。

広島県では、妊婦健診、県、市町又は職域で実施した肝炎ウイルス検査、
手術前の肝炎ウイルス検査で陽性と判定された方を対象に、
医療機関で精密検査を受けた際の医療費の自己負担分を助成しています。
詳しくは、県のホームページでご確認ください。
【​B型・C型肝炎ウイルス陽性の方の検査費用を助成しています】
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kanenshinsei/bgatacgatakanenkensahiyoujosei.html

 

Q19 ウイルス性肝炎の患者さんと一緒に鍋料理を食べることになりました。あなたが感染する確率はどれくらいだとおもいますか

回答は、「感染確率0%」です。

感染が成立するためには、ある一定量以上のウイルス量が必要となります。
ウイルス性肝炎の患者さんとの食事や鍋料理を食べることで、肝炎ウイルスに感染することはありません。

Q20 ウイルス性肝炎の患者さんを刺した蚊が、次にあなたを刺しました。あなたが肝炎ウイルスに感染する確率はどれくらいだとおもいますか

回答は、「感染確率0%」です。

蚊は人間をさして吸血し、この血液にウイルスが含まれている場合には、ウイルスは蚊の中に入ります。
しかし、蚊には肝臓がありませんので、肝炎ウイルスは増殖することができません。
蚊に刺されたときに、皮膚に少量の蚊の唾液が入りますが、この唾液にはウイルスは存在しないと考えられています。
したがって、蚊に刺されることで肝炎ウイルスに感染することはありません。

Q21 ウイルス性肝炎の患者さんと銭湯に入りました。あなたが肝炎ウイルスに感染する確率はどれくらいだと思いますか

回答は、「感染確率0%」です。

ウイルスを含んだ血液や体液が浴槽の中に入ったとしても、水で薄められるので、
感染が成立することはありません。
感染が成立するためには、ある一定量以上のウイルス量が必要となるために、
プールやお風呂を一緒に利用することで、肝炎ウイルスに感染することはありません。

Q22 あなたはこれまで次の経験がありますか(いくつでも結構です)

【回答】
肝炎ウイルス検査の経験がない場合でも、大きな外科手術、妊娠・出産、献血の経験があれば、
肝炎ウイルスの検査を受けたことがある可能性があります。

検査が導入された時期
  B型肝炎ウイルス C型肝炎ウイルス
大きな外科手術 1981年6月 保険適用 1992年4月 保険適用
妊娠・出産 1985年6月 国の補助が開始 1992年4月 保険適用
献血 1972年4月 スクリーニング検査導入 1989年12月 スクリーニング検査導入

 

Q23 C型肝炎の治療について、あなたがご存じのことをすべて選んでください(複数回答あり)

【回答】
肝炎ウイルスに感染しても治療せずにそのまま放置すると、
より肝硬変や肝臓がんに進行する可能性があります。
日本の肝臓がんの原因の65%がC型肝炎といわれ(1)
年間約2万6千人が肝臓がんで亡くなっています(2)

C型肝炎の治療の中心は、体内からウイルスを排除する「抗ウイルス療法」です。
「抗ウイルス療法」には、飲み薬、飲み薬と注射の組み合わせ、注射などの治療法があります。

現在は、飲み薬だけを8週間~24週間服用してウイルスを排除する治療が中心に行われています。
C型肝炎ウイルスの検査は、保健所や医療機関、地域や職場の健康診断で受けられます。
地域によっては、無料で受けられる場合もあります。
また、C型慢性肝炎・C型肝硬変の抗ウイルス療法に対して、医療費を助成する制度があります。

【注釈等】
(1).工藤正俊ほか. 肝臓 2016; 57:45-53
(2).国立がん研究センターがん情報サービス
 「がん登録・統計」(人口動態統計)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html#mortality(2022年6月22日閲覧)
★_肝炎治療費助成制度について
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/59/kanenjosei.h

ウイルス性肝炎について、どれくらい知っていましたか。
健康への第一歩は、まず「知ること」です。
B型・C型肝炎は⽇常⽣活で感染することは多くありません。
感染経路を知っていれば予防することができます。
また、B型・C型肝炎の治療はここ数年で⼤きく変わり、適切に飲み薬を飲むことで、ウイルスを制御できます。
まだ検査を受けたことのない⼈は、まず肝炎ウイルス検査を受けましょう︕
肝炎については県のホームページを参考にしてください。

【知って、肝炎@広島県】
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kanenshinsei/

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