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人気歌手のコンサートチケット,やっと手に入れたはずが…・高額な情報料の請求がきた【インターネットトラブル】

印刷用ページを表示する掲載日2024年8月1日

人気歌手のコンサートチケット,やっと手に入れたはずが・・・

〈相談事例 1〉

 人気歌手のコンサートチケットを売りたいという人をインターネット上で見つけた。定価よりかなり高額だが仕方ないと思い,代金2万円を前払いで振込んだが,いつまで待ってもチケットが届かない。相手の携帯番号も通じない。どうしたらよいか。 (10歳代 女性) 

相談事例イメージ

〈相談への対応 1〉

 電子商取引における前払いの危険性を説明し,相手先が不明では交渉の仕様がないため,警察へ詐欺の被害にあったことを届け出るよう助言しました。

高額な情報料の請求がきた

〈相談事例 2〉

 アダルト系のサイトのホームページを見ていたとき,知らないうちに情報提供事業を行っているプロバイダーに接続してしまった。それ以後,このページを見ていないのにインターネットに接続するたび,高額な情報料を請求されている。どうしてか。 (20歳代 男性)

インターネットトラブルのイメージ画像

〈相談への対応 2〉

 相談者が使用してるパソコンの設定を確認してもらったところ,アクセスポイントがいつのまにか情報提供事業を行っているプロバイダーの番号に変わっていました。このため,インターネットを使用するたび,情報料がかかっていたようです。相談者に尋ねると,ホームページを見ているうちに,『先を見たかったらこのボタンをクリックしてください』というメッセージが現れたのでクリックしたところ,何かをダウンロードしたようだがよく分からなかったそうです。おそらくこのときに設定を書き換えられてしまったのでしょう。
 相談者には,よく分からないものをダウンロードするのは危険であることを説明しました。また,大手電話会社へ「通話料は支払うので,情報料については回収代行をしないこと,業者へ利用者の名前・住所を知らせないよう対応すること」を申し入れするよう助言しました。

〈アドバイス〉

 インターネットは便利で,私たちは欲しい情報を世界中どこからでも瞬時に入手でき,逆に一度に大量の情報を送ることも可能になりました。また,また,自宅に居ながら国内ばかりか世界中のショップから簡単に商品を購入できるインターネットショッピングも楽しむことができます。
 しかしながら,インターネットの「匿名性」を利用した相談事例1のような「くもがくれ」やデータを瞬時にかつ広範囲に効率的に送信することができるという特徴を利用した「ネズミ講」などインターネットの特徴を悪用するケースも増えつつあります。
 便利ではあるけれども,危険な側面もあるインターネット。被害にあわないためにも,次のような点に注意しながら,賢く使いこなすよう心掛けましょう。

また,インターネットでは,新たな情報手段(例:ブログ,SNS(「ツイッター」や「フェイスブック」など))や新たなツール(例:スマートフォン)が誕生しますが,同時に新たなトラブルを生むこともあります。

 その「メリット」と「デメリット」を天秤にかけて,使うかどうかを判断する力も必要です。

インターネットでの取引(ネット通販・ネットオークション)について

 インターネットを利用した買い物では,相手の信頼性が第一です。現実の住所や電話番号などがはっきり書かれており,確実な通信手段が取れるかどうか確認してください。連絡先にURLやメールアドレス,携帯電話の番号しか表示していないものは要注意です。

 業者の信頼性を確認する手段としては,「オンライン・トラスト・マーク制度」があります。これは,マークの取得を希望する業者が申請してきたホームページを,JADMA((社)日本通信販売協会)の基準により審査し,適切であると判断されたときに与えられるもので,消費者が業者を選ぶ際のひとつの目安になります。

オンラインマークのイラスト
オンラインマーク

 電子商取引(個人間売買を含む)には,通信販売と同様にクーリング・オフ制度がありません(H21.12から,返品特約の記載がない場合に限り,消費者負担で商品到着後8日間以内の返品が可能。)
 前もって返品可能かどうか,その際の費用負担はどちらかよく確認しましょう。その際,契約の重要事項がメインのページだけでなくリンク先に書かれているもあるので注意が必要です。

 「安値(定価の○○%OFF)」でオークションに誘い,入札するたびに手数料を負担させる,「ペニーオークション」では,商品が入手できなくても手数料が必要で,仮に落札できても結局高額だったりします。オークションサイトの信用性だけでなく,性格も知らないと思わぬ「出費」がかかる場合があります。

 → 落札価格より入札手数料のほうが高額? ペニーオークションに注意(「子どもサポート情報」第36号 国民生活センター)

 また,相手方が海外の業者の場合は,トラブルが起こっても特定商取引法をはじめ日本の法律が適用されないケースもあります。取引経験の乏しい方や語学力に自信のない方などは,利用には慎重な検討が必要です。

 信頼できる相手方でない限り,前払いは避けましょう。特に高額な取引には注意が必要です。

個人情報の管理・セキュリティなど

 住所や電話番号,生年月日などの個人情報の管理には注意しましょう。うっかりホームページに掲載したばっかりに,迷惑電話が多くかかるようになったケースもあります。また,クレジットカードナンバーや自分のIDなど重要なデータを送る場合は,しっかり暗号化して送るようにしなければなりません。大切な個人情報やパスワードなどが知らない間に盗まれ,勝手に使われていたという「なりすまし」による被害も少なくありません。

 不用意に中身の分からないファイルをダウンロードしたり,知らない相手からのメールを開いたりしてはいけません。自分のパソコンの基本設定が書き直されたり,コンピューターウイルスに汚染される恐れがあります。

 ネットの世界でも基本的に,大切なこと・守らなければいけないことは,現実の世界と変わりません。電子商取引では現実の世界以上に様々な注意が必要ですし,ホームページで相手を中傷すると現実の世界と同様に法律で罰されることがあります(特に「ツイッター」などでは,簡単に情報発信でき,何気なく「つぶやいた」ことが思わぬ結果を招くことがあります)。
 みんなできちんとネチケット(ネット世界でのルール)を守り,インターネットをより使いやすいものにしていかなくてはなりません。

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