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知事記者会見(平成30年6月19日)

印刷用ページを表示する掲載日2018年6月19日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。

会見日:平成30年6月19日(火曜日)

発表項目

〔動画(1)(2)(3)(4)〕

(1)知事のお試し居住及びサテライトオフィスモニターツアーの実施について

(2)王立国際問題研究所との連携協定について

(3)中小企業における奨学金返済支援制度について

質問項目

(4)王立国際問題研究所との連携協定について

〔動画(5)(6)前半〕

(5)一般国道191号の法面崩壊について

(6)大阪府北部を震源とする地震の対応について

〔動画(6)後半(7)〕

(7)MICEの取組について

会見録

(幹事社:NHK)
 これから知事定例会見を始めます。終了時刻は11時を予定していますので,ご協力をお願いします。まず,知事から発表項目の発表をお願いします。

知事のお試し居住及びサテライトオフィスモニターツアーの実施について

 本日〔は〕発表項目〔が〕3点ございます。1点目は,お試し居住及びサテライトオフィスモニターツアーの実施についてでございます。この度,「知事が田舎暮らしをしていたら」という設定で,私が3日間にわたりまして,江田島市内の1軒家に滞在いたしまして,そこから県庁に通勤し,また,江田島の家にいたまま,リモートワークを行うと。そして,田舎暮らしを満喫するという「お試し居住」を実践することになりました。これは,我々,ずっと広島県のブランドということで取り組んできましたけれども,都市と自然が近接しているというところで,本県の大きな魅力であります,自然豊かな地域に暮らしながら,近接する都市で働くという「都市と自然の近接ライフ」,これを私自らが実践しまして,リモートワークなどの「多様な働き方」,それから同時に,SUPは分かりますでしょうか。最近,皆さんも川でご覧になると思うのですけれど,「スタンド アップ パドルボート」です。あるいは,海岸でバーベキューをするなど,江田島らしい「暮らし」を一緒にアピールしようというものでございます。また,期間中に江田島市で実施しております「サテライトオフィスモニターツアー」というのがありまして,これは,たまたま同じタイミングであるのですが,この参加企業の方々へのオリエンテーション。ここに私も参加したいと思っています。このモニターツアーは,都市部のITベンチャーをはじめとするさまざまな企業の方に,都市とは違う暮らし方,あるいは,働き方を提案して,中山間地域にサテライトオフィスの開設を働き掛けるものでありまして,中山間地域における新たなワークスタイルの実現を目指していこうというものでございます。この二つが,ちょうど同時期に同時並行で行われるのですが,私もそこへ参画するということです。こういった「お試し居住」,あるいは,モニターツアーに参加するといった様子は,県の各種広報媒体や定住フェアなどのさまざまな機会を通じまして,広島では,こういった仕事と暮らしのまさに欲張りなライフスタイルの実践ができることを,あらためて県民の皆さんに再認識していただこうということと,首都圏をはじめとする移住希望者であるとか,あるいは,全国の広島ファンの皆さまに向けて,広島ならではの,欲張りで,これは,私は新しい「かっこいい」ではないかと思っていますけれども,そういうライフスタイルを発信していきたいと考えているところであります。

王立国際問題研究所との連携協定について

 発表項目〔の〕2点目〔です〕。英国王立国際問題研究所との連携協定の締結でございます。英国の王立国際問題研究所,いわゆるチャタムハウスと言われているところですが,〔そこ〕と,今般,連携協定を締結いたしました。県では核兵器廃絶のプロセスの進展へ具体的に貢献するために,世界へ提案できる研究機能の強化を図っているところですが,これまで,ストックホルム国際平和研究所などと連携協定を締結して,核兵器廃絶に向けた共同研究を実施し,国際社会へその成果を発信してきたところであります。この度,平和に関して世界有数の研究機関でありますチャタムハウスと連携協定を締結して,国際平和・安全保障の維持に向けたプロセスの醸成に関する共同研究を実施していくことになりました。内容的には,核抑止に関することをテーマにしようと議論しております。チャタムハウスは,将来の戦争を回避するために国際問題を研究する研究所を設立するという着想をもとに,1920年に設立された研究機関でありまして,世界的に最も評価されているシンクタンクの一つでございます。この連携によりまして,広島の研究機能の強化を図って,核兵器のない平和な国際社会の実現に具体的に貢献していきたいと考えているところであります。

中小企業における奨学金返済支援制度について

 発表項目の3点目〔です〕。中小企業における奨学金返済支援制度についてでございます。これもご承知のとおり,働き方改革を推進している中小企業を支援していこうということで,働き方改革を推進すると同時に,そういった企業における人材確保を支援していこうということです。このために今年の4月,従業員の奨学金返済支援を行う企業に対する補助制度を創設したところでありますけれども,この度,これによりまして,奨学金返済支援制度を3社が新たに導入したということでございまして,ご紹介させていただきたいと思います。制度導入したのは,「テクシード」,「ドーゴーチ」そして「八天堂」の3社でございます。いずれも働き方改革に取り組んでおられる企業ですが,特に「八天堂」については「広島県働き方改革実践企業」に認定された企業としては,最初のケースとなっています。この他にも,さらに20社程度が制度導入を検討中でございますが,今後さらに導入が進むように,県ではWEB上で,新たにお問合せフォームを設けるなど,制度導入や補助申請を検討中の企業の相談に積極的に応じていきたいと考えています。また,就職活動をしている学生さんや転職を考えている若年層の多くの方に,制度導入企業の取組を知っていただきまして,中小企業の人材確保に繋がるように,県のWEBでの紹介や合同企業説明会への参加優遇など積極的な支援に取り組んで参りたいと考えております。私からは,以上でございます。

(幹事社:NHK)
 以上の発表項目3点について質問がある社は,挙手をして,社名を名乗って質問してください。

王立国際問題研究所との連携協定について

(中国新聞)
 おはようございます。中国新聞の村田です。〔発表項目の〕2点目のチャタムハウスの件で,2点確認させてください。1つは,欧州訪問のときに現地を訪問されたと思いますけれども,その時ではなく,6月のこのタイミングに協定が正式に結ばれるようになったということは,何かやり取りがあったのだと思うのですけれども,そこの経緯というか理由と,もう一つはテーマとして核抑止をテーマにされるというお話があったと思うのですが,核抑止をテーマにしようと思った理由について,あらためて伺いたいのですけれども。

(答)
 連携協定については,前回行ったときに所長といろいろお話して,前に進んでいこうというところで合意して,その具体的な内容を詰めていたというところです。今回,実際に行って,最終的に詳細を確認した上で協定締結に至ったというところであります。核抑止についてですけれども,今,2020年のNPT再検討会議を一つのターゲットに置いて進んでいるところですけれども,今,やはり核兵器国と非核兵器国の分断が非常に大きいと言われている中で,そこのコアには,核抑止についての考え方の相違というものがあるのだと認識していまして,この問題を深く掘り下げていくことによって,その溝を埋めていく。あるいは,抑止の考えを変化させて,そして,新しい安全保障というか核兵器のない安全保障に繋げていくということを考えていきたいということであります。

(中国新聞)
 確認ですけれども,北朝鮮問題に関して何らか触れる予定というのはおありでしょうか。

(答)
 これは先方がどのようにお考えになっていかれるかということにもよるのですけれども,北朝鮮そのものをターゲットにしていくということではありません。ただ,抑止を考えた時に,一定〔程度〕,何というのですか,地域的な特性があるので,それも念頭に置きながら考えていかなければいけませんから,東アジアにおける抑止論ということで言えば,当然,北朝鮮の問題も入ってきます。それが,ただ,具体的にどう扱うことになるかということは,先方の考えにもよるのかなと思っています。いずれにしても,それをフォーカスしたものではないということです。

(朝日新聞)
 朝日新聞の北村です。同じく王立国際問題研究所の件で教えてください。他にもプリオとかストックホルムの国際平和研究所とか一緒に共同研究されていると思うのですけれども,ある程度テーマは被ってくると思うのですが,棲み分けというと変なのですが,その辺りはどのように考えていらっしゃるでしょうか。

(答)
 それぞれ別テーマでやっていまして,今,何と言いますか,独立してやっているところですけれども,それを何と言うのでしょうか,統合していくというか,そのようなことも将来的には考えていきたいなと思っていますが。今,具体的にそれをこういうふうにということではないのですけれども,それぞれの知見ないしは研究成果を進めた上で,それをまた相互に交換していくということも含めて,最終的には先程申し上げたような2020年にどういうふうにもっていくかという観点から統合を図っていきたいなと思っているところです。

(朝日新聞)
 もう1点追加で〔伺います〕。これ以外にもというか,将来的に他の国のこういった平和機能を研究する研究所とか協定というのは,当然,今後も視野に入れていらっしゃると考えてよろしいのでしょうか。

(答)
 いろんな,実はご推薦などもありまして,こういうところがあるよという。こういうことを始めるというご提案もあるのですけれども,今,ちょっと,にわかに具体的にこことやろうという計画はありません。今,それにいくつか動いているので,そういったことをベースに当面進めたいと思っています。研究機関というか,研究機関以外の部分でのところもありますけれども,そういうことも含めてどんどんどんどん広げていくという方向ではない。現時点では〔そういう方向では〕ないです。

(幹事社:NHK)
 その他ご質問〔は〕ないでしょうか。では,幹事社質問に移ります。

一般国道191号の法面崩壊について

(幹事社:NHK)
 一般国道191号の法面崩壊に関連して,巻き込まれた男性ひとりが亡くなる事故でしたけれども,通行止めによる住民生活への影響も懸念される中で,先週14日には,地元の安芸太田町の町長らが県に対し緊急要望を行いましたが,あらためて県としての受け止めと,災害を受けての今後の対応について知事に伺いたいと思います。また,16日には,さらに知事もおっしゃっていた専門家による現地調査と1回目の検討会も開かれましたが,それについては知事ご自身どのような報告を受けていらっしゃって,今後の方針〔について〕どのように考えていらっしゃるかあわせて伺います。

(答)
 まず,あらためて,今回の事故によりましてお亡くなりになった先生について,お悔やみを申し上げたいと思います。この法面崩壊については,今,お話がありましたように,安芸太田町長等から早期の通行止め解除,それから安芸太田町内の国道,県道の危険箇所の早期整備などの要望をいただいたところですけれども,県としては,今回の法面崩壊で,お一人が亡くなられたことは重く受け止めているところでありまして,道路の通行再開には,今回の崩壊したメカニズムというか,それを究明して,また,それに基づく安全対策をしていくということが不可欠だと思っています。そのために,これもご指摘にあったような,専門家による検討会を設置して,16日に1回目の検討会を開催したところですけれども,その結果,一定〔程度〕,今の崩壊メカニズム,こういうものであったのではないかということであるとか,あるいは応急復旧工事に関する検討が進んで,この復旧工事着手にあたっての安全性の確認のための調査あるとか,あるいは監視体制などのご助言をいただいたというところでございます。従って,それに基づいて,委員の皆さんとも相談しながら,できるだけ早く応急復旧工事に着手したいと考えているところでございます。

(幹事社:NHK)
 この件で,ご質問がある社は〔いますでしょうか〕。

(中国新聞)
 今のご発言の中で1点だけ〔お伺いします〕。できるだけ早く応急復旧工事に着手したいというお話がありましたけれども,現段階で具体的な時期の見通し,これについて〔お考えは〕おありでしょうか。

(答)
 まだ現時点で具体的に着手する時期が申し上げられるほどは,詰まってないですけれども,できるだけ早く進めたいと思っているということです。

(中国新聞)
 今日が6月19日ですけれど,月内という辺りとか〔でしょうか〕。

(答)
 ですから,まだわからないので,わからないということであります。

(幹事社:NHK)
 私からよろしいですか。この関連で,先週の会見でも知事が,非常に悩ましいというお気持ちを吐露されていましたけれども,それというのは,直前の点検では,ある種何ともなかったところでこういうことが起きたというところが,今回の件の難しさ根深さかと思うのですけれども,その辺の一つ,何か原因とかという部分,そのメカニズムというところで,具体的にその辺にフォーカスした報告は受けていらっしゃるのでしょうか。

(答)
 ざっと聞いているところによりますと,岩盤としては比較的固い岩盤であったわけですけれども,内部に亀裂がある中で,そこに水が浸透したりとか,あるいは地下水のようなものが影響して,徐々に剥離していったというか,花崗岩なので柱状節理というのが,一定の面に沿って,剥離とか切離が起きやすいものでありますから,そういったところに水が入っていったということです。そう聞いていますけれども,ですから2メートルくらいのところから崩壊しているという,一番奥2メートルくらいのところから崩壊していると聞いています。したがって,風化が進んでいるところだけではないということでありますし,こういったところは県内たくさんあるわけですし,総延長は何千キロメートルとありますので,そういう意味で非常に深刻だなと思っています。

(幹事社:NHK)
 この関連でご質問,他にないでしょうか。〔関連の質問が〕ないようでしたら,その他に質問がある社は,ご質問をお願いします。

大阪府北部を震源とする地震の対応について

(HOME)
 広島ホームテレビですが,お願いします。大阪府の北部で,大きな地震があって,ブロック塀が倒れるなどして,痛ましい事故,被害がありましたが,何か,今後の対策や点検の予定がありましたら教えていただきたいと〔思います〕。

(答)
 今回,9歳の女の子が,本来であれば安全であるはずの学校の施設の一部によって,亡くなられたというのは,大変に残念なことだと思っております。この女の子を含めて,亡くなられた方のご冥福をお祈りしたいですし,また,今,被害にあわれた方であるとか,怪我をされた方であるとか,たくさんいらっしゃるので,心からお見舞いを申し上げたいと思っております。今回のような件が,万が一でも起きてはいけないと思いますので,県内の,公立私立関わらず,幼稚園,保育所,小中高,特別支援学校を含めて,学校のこういった周辺施設,建物自体は耐震化等で見ているところはあるわけですけれども,その他盲点になるようなものがないかというのは,確認するように,指示を出してあります。ですから,順次〔確認結果が〕返ってくると思いますが,それを踏まえて,それぞれの対応を進めていくということになろうかと思います。

(朝日新聞)
 朝日新聞です。関連で確認なんですけれども,学校の周辺施設と,今,おっしゃいましたけれども,壁が崩れて,学校だけでなくて,高齢の方も亡くなったりしましたけれども,その辺り,特に学校周辺施設に関しては,壁とかを中心にそういった点検をしろという指示を既に出されたという理解でよろしいのでしょうか。

(答)
 壁を中心にというか,壁だけだと他のものを見落としてしまう可能性があるので,壁以外も含めて,思わぬ地震による事故に繋がるものがないかということを点検するということです。

(朝日新聞)
 それは,例えば,具体的に言うと,すぐに私も思いつかないのですが,壁以外というとどういったところを点検というか。

(答)
 私も思いつきませんけれども,思いつかないからこそ,点検する必要があると思っていまして,すぐに思いつかないものも含めて,見てもらって,そして,これは危ないのではないかというところは,報告していただきたいということです。

(朝日新聞)
 追加でもう1点。それはいつ頃までに報告をあげて,対策に繋げていきたいと考えておられますか。

(答)
 緊急にやってほしいということなので,いつまでにという指示は出していません。ただ,緊急にそれぞれの学校でやっていただくということに,学校等の施設でやっていただくことになると思っていますけれども。そんなに長くかかるとは想定していないので,早急に行っていただきたいと思っています。

(HTV)
 すみません,広島テレビでございます。細かいことになるのですけれども,先ほど指示をされたということで,その指示は,だいたいいつ頃出された指示になりますか。

(答)
 今日の朝です。

(共同通信)
 共同通信の西村です。その指示の関連なんですけれども,今朝も国の方から同様の指示が各自治体にというような話が,国交大臣だとかも記者会見でおっしゃってましたが,これとは別でということでやられたのですか。

(答)
 その指示は,まだ具体的に届いていないということなので,それとは別で,重なるようなことになるかなとは思いますけれども,それとは別で,ということです。

(共同通信)
 あくまでも現段階では,県独自の動きだということですか。

(答)
 そうです。ただ,国からあれば,それはもちろん,国にもご報告をするということになろうかと思います。

(共同通信)
 ありがとうございます。

(山陽新聞)
 山陽新聞の村上です。関連してなのですけれども,調査を踏まえた上での対応になると思うのですけれども,この対応というのは,それを解体するとかあるいは改修するとかそういうことになるのですか。

(答)
 そういうことです。個々具体的に何がどうなっているかというのを踏まえないと,どうするかというのも分からないですし,それに財政的に必要な規模というのも全く分からないので,まず状況を確認して,願わくばそういうものがないということなのですけれども,あれば必要な対応をとっていくということであります。

(RCC)
 RCCの藤原です。先程関連して学校の周辺施設の点検という話がありましたけれども,学校施設だけでなくて,ブロック塀なので通学路等にも数多くあるかと思うのですが,その辺りについては何か対応策はあるのでしょうか。

(答)
 それは非常に悩ましいところで,まず,今回指示を出したのは学校そのものです。通学路については,これは非常に延長が長いですし,それから学校以外が管理している施設であって,それがそもそも危険なのかどうかが分からない,分かりにくいということがあると思います。ですから通学路全体ということについては,慎重に検討した上でどうしていくかというのを考えたいと思っています。

(中国新聞)
 すみません。中国新聞の村田です。先程の〔質問に〕重ねてですが,学校以外は検討したいということで,通学路に限らずブロック塀〔は〕どこでもあると思うのですが,面的に全てということについても,状況を見ながらということになるのでしょうか。

(答)
 そうです。ブロック塀については,もうかなり前から言われて,危険なものについてはやはり改修すべきだとか,そういう指摘も繰り返しありますけれども,これも個人のご自宅というか家であったりとかいろんなものがあるので,なかなか進んでいないという状況があろうかと思います。これについては,我々自治体だけで対応できるかどうかということも含めて検討していかなければいけないことだろうと思いますし,何と言いますか,そもそも今のようなブロック塀だけではなくて,建物そのものの耐震化というのも進んでいないわけですから,そういうものも,例えば地震で倒壊すると,その家の人だけではなくて,その周辺の方々にも影響を与える可能性もあることも含めて対象が非常に広いのです。ですから,そういうことも踏まえて対応は考えていく必要があるかなと思っています。

(中国新聞)
 確認ですが,指示をされた先は,県教〔育〕委〔員会〕と学事課ということでしょうか。

(答)
 県教委と学事課と健康福祉局です。

(中国新聞)
 それとブロック塀に関しては,今回の崩壊を踏まえて,宮城県の方の地震であるとか,地震で改正建築法の施行令が改正されたであるとか,熊本地震でも被害が出ているとか,いろいろ出ていますけれども,一方で,ブロック塀の危険性に対する認識が国民の間で広く共有されていたのかというと,どれだけみんなが危ないと思っていたかということについてはいろんなご意見が出ているのですけれど,知事ご自身は,ブロック塀の危険性については,現状どういう認識が〔ありますでしょうか。また〕知事ご本人であるとか,県民広くどう認識を持たれていると受け止めておられますか。

(答)
 これは,もうずいぶん前から何度も地震によってそのブロック塀に,何と言いますか,挟まれて亡くなっている方がたくさんいらっしゃるので,一定の認識はあると思うのです。ただ,やはり地震が来るごとにそれが再認識されて意識がまた薄れていく,再認識されて意識が薄れていくという状況なのではないかと思います。

(幹事社:NHK)
 関連してなのですけれども,ブロック塀の対策では県内の状況を把握していなくてお聞きするのはあれなのですけれども,自治体によっては撤去を促すために補助金を出したりとか〔と〕いう動きもあるようですが,把握されている限りで,県内の状況,今後の調査の結果とかを踏まえて,面的にどこまで広げるかというのもあろうかと思うのですけれども,県として,あらためてそういった撤去にむけた補助とかも含めた何か〔を〕やっていくべきだというお考えがあるかどうかという辺りを〔お伺いします〕。

(答)
 今,にわかに県内の状況がわからないので何とも言えませんし,先ほど申し上げたように,これはブロック塀だけで良いのかという話もあって,そういうことも含めて慎重に考える必要があると思っています。

(幹事社:NHK)
 最後の質問としたいと思いますが,他にいないでしょうか。

MICEの取組について

(中国新聞)
 ヒルトンの進出を受けて,今,官民でMICE施設の必要性というものを訴える声が非常に高まっているのですけれども,知事のお考えというか,県の検討状況を伺いたいのですが,今,MICEの予算というものが明確についているものは今ないのですけれども,箱もの,いわゆる施設について,今回ヒルトンが富士見町にできるのですけれども,これとはまた別に,なんらか都市圏に,広島市中心であったりとか都市圏辺りに,新たな施設が必要かどうかという点でまず知事のお考えを一つ伺いたいのと,それをやるとした場合に,どの辺が適地なのだろうかという,そういう検討というのは,調査費をつけてやるほどのものはないというのは承知しているのですけれども,内部的に,こういうことを実はやっているとか,今までこういった検討をしているであるとか,もし,そういうのがあれば〔伺いたい〕。

(答)
 まず基本的に,MICEに関しては,いわゆるコンベンションビューローが主体となって誘致〔活動を〕されるという役割分担になっていまして,そもそもコンベンションセンターについては,広島市の方で従来から検討されて,今は出島〔地区〕に土地が確保されていると。ただ,そこをコンベンションセンターとして整備するかどうかというのは,今,ちょっとペンディングの状態になっていますけれども,その他,今,ご承知のように,〔広島〕サンプラザをコンベンションセンターとして再整備するべきだ,という経済界の一部からのご提案もありますし,いずれにしてもそういうコンベンションあるいはエキシビジョンができるような一定の施設が〔必要で〕,整備していくというのが大きな考え方だと思っています。今,具体的に「では,どこで。」というのは,今申し上げたような,いろんな案がある中で,これは広島市が主体にお考えいただいていることではないかなと認識しております。

(中国新聞)
 〔県〕庁内でこれまで,いろんな遊休地の検討とかの中で,ここだったらいけるのではないかとか,そういう検討は今までされてきたというのは,あまりない〔のでしょうか〕。

(答)
 もちろん内部的には,いろんなことをいろいろ考えたりとか,検討したりはしていますので,そのような〔検討が〕もちろん,ないわけではないですけれども。

(中国新聞)
 商〔工会〕議所の方で,MICEの検討特別委員会というのが進んでいまして,ワーキンググループには県も参画していますけれども,この議論で,秋くらいまでに何らかの県市に提言をという方向になっていますけれども,この議論を知事〔は〕どう見守っていらっしゃって,行政の意思決定というか,〔今後の〕判断に,どう提言が影響を及ぼすかということを見ていらっしゃいますか。

(答)
 こういったMICEなりの考え方というのは,広島市の後背都市というか,あるいは接地都市の規模等に合わせた,どれくらいの施設があるのが良いのかというアプローチが一つと,もう一つは,むしろそういうところを離れて,広島の都市を,MICEをきっかけとして,どう変えることができるかという逆のアプローチです〔が〕,その両方があると思うのですけれども,どちらの議論でご提案なり,検討が進むかというのを見極めた上で,経済界のご提案も踏まえて,県市で考えていくということになろうかと思います。

(中国新聞)
 先ほど,一定〔程度〕に〔はMICE施設が〕必要だという声がいろいろ出ている,とおっしゃったのですが,経済効果も非常に高いと言われている中で,その新施設について,今,市が候補地を持っているということで,市がどちらかと言えば中心だと思うのですが,行政としても投資するだけの価値というか,そういったものがやはりある〔とお考えでしょうか〕,もし,新施設を作るときには〔価値があるとお考えでしょうか〕。

(答)
 ですからそれは,考え方によると思うのです。いわゆるコンベンション施設そのものが,それ単体で収益を生んでいくというのは,これは,なかなか難しいものだと思っています。先般もシンガポールに行った時にいくつか〔施設を〕見てきましたけれども,なかなか収益としては,大変だと思います。そういう意味で,完全に民間ベースで〔運営を〕回すということは難しいのだろうなと。ですから,〔施設を〕作るとすれば,一定の行政のお金は入っていくのだろうとは思っていますけれども,そこは規模感とかによって,市で整備するものか,それとも県も関わっていくのかというようなことは,また別の議論としてあるのではないかと思います。

(幹事社:NHK)
 では,これで知事定例会見を終わります。次回の定例会見は,県議会後の7月3日火曜日の10時30分からを予定しています。ありがとうございました。

ダウンロード

(資料)知事のお試し居住及びサテライトオフィスモニターツアーの実施について (PDFファイル)(444KB)

(資料)王立国際問題研究所との連携協定について (PDFファイル)(230KB)

(資料)中小企業における奨学金返済支援制度について (PDFファイル)(402KB)

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