プロ自転車ロードレースチーム｢ヴィクトワール広島｣

2015年に、中四国初のプロ自転車ロードレースチームとして誕生し、国内リーグ優勝&国際レースステージ優勝を目指す｢ヴィクトワール広島｣。フランスで開催される世界最大級の自転車ロードレース｢ツール・ド・フランス｣のように、日本国内にもプロ選手がしのぎを削るレースがあり、ヴィクトワール広島は｢広島から日本一へ｣を目標に活動しています。

昨シーズン、国内のロードレースで優勝を果たしたキャプテンの阿曽選手や、5月末に開催された国際レースでステージ優勝を飾ったライアン選手、広島出身の中村選手など10名の選手で構成されるチームは現在、2021年に発足した日本独自のプロロードレースリーグ『Japan Cycle League』に参戦。リーグ優勝を目指すほか、国際レースでのステージ優勝を目指して闘っており、ライアン選手の優勝で目指していた目標を1つ達成しました。

自転車競技の魅力の一つは、レースが公道で開催されるのでその沿道から観戦できることです。広島県内では広島市西区商工センターや広島中央森林公園を舞台にレースが行われます。市街地の中や自然豊かな緑を背景に、力強く走る選手のスピード感やレースの臨場感を感じながら応援するのがおすすめです。練習でも県内各地を走っているので、トレーニング中の選手たちを目にする機会もあるかもしれません。また自転車安全教室やサイクリングイベントなどを通して、選手と一緒に自転車を楽しんだり自転車競技の面白さに触れられるのも魅力です。幅広い活動で自転車文化の魅力を伝えるチームから、今回は湯浅博貴選手を紹介します。

レース経験をもっと積んで、感覚をより高められるように

高校生の頃に自転車競技を将来的にも続けていこうと決め、卒業後はスペインのチームに所属して走ってきました。コロナ禍を経て、日本国内でチームを探しているときに出会ったのがヴィクトワール広島です。監督の“自転車文化を広島でもっと広げていきたい”という思いと、自分自身の“自転車競技をもっと盛り上げたい”という気持ちが一致したことに縁を感じて、広島で活動することを決めました。

今シーズンの目標は、リーグでのチームランキング1位と個人の一勝です。チームの中では、エースの阿曽選手やライアン選手をアシストするのが自分の役割で、逃げのレース展開になったときその逃げ集団の中に自分がいることが重要です。そうすれば後ろからエースの2選手が追い付きやすい状況をつくれるのでチームの勝利を狙えるし、そのまま逃げ切れば個人の勝利につながる可能性もあります。

エースの選手はとにかく脚が強いので、そんな選手をアシストするためには自分も強くならないといけません。個人的にはシーズンが始まってからまだ調子が上がってきていないので、トレーニングを重ねてしっかりと調子を上げていきたいと思います。レース中の位置取りもまだ思うようにできていないので、経験をもっと積んでレース勘を高めていきたいです。

見る人の心を動かすような闘志あふれる走りを

チームが誕生してから、広島そして中国地方に自転車競技の文化を広げて、ロードレースの面白さを届ける活動を続けてきたヴィクトワール広島。ロードレースは、選手の個人競技でもあり、チーム全員で優勝を目指して走る団体競技でもありと、見どころが多彩です。湯浅選手も｢選手一人ひとりの動きや駆け引き、チームの作戦などに注目してもらうと、自転車競技がより楽しめるはず｣と話します。7月には県内でも、広島中央森林公園と広島市西区商工センターでレースが開催予定。チーム一丸となってレースに挑み、見る人の心を動かすような闘志あふれる走りで私たちを魅了する選手たちの姿を、ぜひ間近で見てみてください。

広島横断型スポーツ応援プロジェクトTeam WISH