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放課後児童クラブ・子ども教室指導員等研修会 平成21年度の報告

 期日

 平成21年7月6日(月曜日)9時30分~16時00分 会場:広島県国民健康保険会館(西部会場)

 会場

平成21年7月8日(水曜日)9時30分~16時00分 会場:広島県福山庁舎第3庁舎(東部会場)

日程

 9時30分~10時00分
(1)開会行事・あいさつ
(2)行政説明
「放課後児童対策について」  説明者:広島県こども家庭課 主任主査 白木 正昭

10時00分~10時55分 講義1
「学校化する社会と地域・家庭教育」 
講師:広島大学大学院総合科学研究科 教授 浦 光博

11時05分~12時00分 講義2 
「子どもの発達について」
 (西部会場)講師:広島県西部こども家庭センター 臨床心理士 宇都宮 千賀子
 (東部会場)講師:広島県東部こども家庭センター 臨床心理士 小畑 浩示

13時00分~14時50分 講義3・実技 
「大切な命~あなたは守れますか~」〈救命手当・応急処置〉
講師: 日本赤十字社広島県支部事業課 救急法指導員・幼児安全法指導員 阿部 直美

15時00分~16時00分 意見交換
「放課後児童クラブと放課後子ども教室との連携について」(グループに分かれて情報交換)

概要 

 県内各市町から放課後子ども教室安全管理員・学習アドバイザー,放課後児童クラブ指導員,各市町担当者等141人の参加がありました。
 午前は,はじめに「放課後児童対策について」と題し,広島県こども家庭課 白木正昭主任主査より行政説明を行いました。少子化の現状,少子化対策の取り組み,放課後子どもプラン,児童虐待防止対策等を主な内容として説明しました。
 講義1では,広島大学大学院総合科学研究科浦光博教授に「学校化する社会と地域・家庭教育」と題して,講義を頂きました。現代社会の問題を学校化した社会と慢心と諦めが同居する子どもたちから明らかにされ,地域社会・家庭の役割,必要性,重要性等について具体的な事例を交えながら,分かりやすくお話をしていただきました。
 講義2では,西部会場は広島県西部こども家庭センター 宇都宮千賀子主任専門員に,東部会場は広島県東部こども家庭センター 小畑浩示課長に,「子どもの発達について」と題して講義を頂きました。いずれも,乳幼児~幼児期~学童期の子どもの心の発達やほめることの大切さなどについてわかりやすく教えていただきました。
 午後からの講義3では,日本赤十字社広島県支部の阿部直美指導員に「大切な命~あなたは守れますか~」と題して,講義と実技を頂きました。ストッキングやハンカチ等を使った応急処置の方法,すり傷,きり傷,蜂に刺されたとき等,身近に起こりうる事故に対しての対応や心肺蘇生法等の実演を分かりやすく教えていただきました。
 最後の意見交換では,放課後児童クラブ・子ども教室の連携についてグループに分かれて協議しました。時間が少ない上,難しいテーマ設定でしたが,熱心に意見交換していただきました。

行政説明の様子(東部)  講義1の様子(西部)
行政説明の様子(東部) 講義1の様子(西部)

講義2の様子(西部) 講義2の様子(東部)
講義2の様子(西部) 講義2の様子(東部)

実技の様子(西部) 意見交換前のアイスブレイク(東部)
実技の様子(西部) 意見交換前のアイスブレイク(東部)

アンケート結果

回収率94/141人(67%)
参加人数141人
(内訳1:西部会場68人 東部会場73人)(内訳2:放課後子ども教室関係・・・59人 放課後児童クラブ関係82人)

(質問1)行政説明は参考になりましたか 

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□主な感想

・放課後児童対策がなぜ必要なのかがよく分かりました。
・子どもの現状を分かりやすく説明していただき参考になりました。
・現在から未来を考え,現状判断をしながら計画的に取り組んでいかなければいけないと思いました。
・もう少し具体的な内容(許容人数,補助,土曜開設等,特に今揺らいでいる問題)が聞きたかったです。
・放課後子どもプランの施策は,今後の方向付けを示しているのではないでしょうか。
・数字的なこと,基本的対策について,資料が分かりやすく作られていました。
・資料をたくさん頂いたが,もう少し解説がほしかった。帰って読み込んでみたいと思います。
・多くの資料の熟読によりかなりの知識となると思う。時間割当が少ないように思います。
・県や市の取り組み課題等知っておく必要はあることですが,今回多くの資料を準備されていても,表面的にでさえ分かりにくかったです。
・内容が多くて少し消化しづらかったです。
・資料が多く,資料を選んでいると内容が理解しにくかったです。
・説明の時にマイクの調子が悪かったのか声が小さかったのか聞き取りにくかったのが残念でした。
・新型インフルエンザの対応が変わったこと。言ってもらわなかったら分からなかったです。

(質問2)講義1は参考になりましたか 

円グラフ

□主な感想

・学校,地域,家庭の連携の大切さを改めて学ばせて頂きました。お話も分かりやすく,実りある時間でした。「いかに地域の力」をとりもどすか,大きな課題を投げかけられ,しっかり考えていきたいと思いました。
・家庭,地域,学校の3層の正しいはたらき,バランスが大切であると思いました。
・私たち地域人の大切さがよく分かりました。今まで通り口うるさい近所の「おばちゃん」ぐらいの気持ちで子ども達と接していきたいです。子ども達とコミュニケーションをいっぱい取りたいと思いました。
・地域の力が子どもにとって,子どもの将来にとってどれだけ大切なのかが分かりました。
・地域,家庭の学校への依存度の高さを改めて痛感しました。地域力の向上に役立てるように頑張りたいと思いました。「あなたの…」ではなく「あなたが」が一番心にしみました。
・最近基本的なしつけが出来ていない児童が多く,こちらの注意をするのも限界かなと思い始め,少し迷いが出ていましたが,やはり地域力として頑張ります。
・社会,地域,学校が協力して子どもを育てていかなければならないということが改めて勉強になりました。雑菌にふれさせて子どもを成長させないといけないと思いました。
・地域の壁が薄いと家庭の壁が厚くなる。非常に分かりやすい納得のいくお話しでした。
・地域が社会性を育てる場所として大切なことが分かりました。
・昨年も講義を受けましたが,地域社会への役割の重要性をひしひしと感じました。
・地域との関わりを大切にしなくてはいけない事を再認識しました。
・納得する講義でした。地域社会に貢献する者として認識が高まりました。
・地域の人々,私たちスタッフの役割の重要性に気付かされました。
・地域の役割がますます重要だとの認識を新たにしました。
・地域もだが,家庭の力(親の力)が非常に低下しているように思います。(自己中心的)
・学校教育,社会教育,特に家庭教育の中での母親の再教育が必要か…していい事と悪い事の区別がつかない子が多いです。
・子ども達に生きる力をつけるために,指導員として何をすればどのように関わっていけばよいかを考えさせられました。子どもに誇りを持ってもらうために,子ども達をしっかり見て,認めていけるように私自身もともに成長していきたいと思います。
・子どもはみんなで育てるものだという事がよく分かりました。
・各領域での自立的な取り組みを相互に尊重しながら,手を取り合ってこそ,大きな広がりと豊かな成長が生まれるということ。
・複雑化する社会の中で大人として育っていく環境づくりがもっと重要になる。課題を見つけて課題解決する子どもの育成の大切さなど。
・問題発見力,解決力がどんどん衰えていくだろうと聞いた時,少し恐くなりました。自分のできる範囲内で,もう少し子ども達への言動を気をつけていこうと思います。
・話の内容は,頭では分かっていますが,実行はなかなか難しいです。(努力はしていますが)
・非常に分かりやすく現状の問題点が明確で今度どうすればよいかどう指導すべきか方向性がはっきりしていてとてもよかったです。

 (質問3)講義2は参考になりましたか

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□主な感想

・客観的に子どもの発達過程を教えていただいて,ふだんいきづまる,怒って解決しようとする自分を見直せました。
・いくつになっても子どもへの接し方は,根っこの所では変わらないのだと改めて学べました。
・子どもの年齢やおかれている環境など考えながら,指導していかなければと改めて思いました。
・しつけ(ルールの意識づけ)は愛着関係に基づくものであるという事を教えてもいらいました。
・子どもの心に添った指導を心がけなければと思いました。
・子どもの心理を少し考える事ができました。
・簡単な言葉で注意,出来たときはすぐにほめること,参考になりました。
・ほめる事って簡単なようで難しいです。子どもをよく観察してしっかりほめていきたいと思いました。
・まず,私たちがゆっくりとした気持ちでいたい。子ども達のアピールしている所を受け入れ,よい人間関係を作りたいです。早速,明日から「ほめ方」のコツを使っていきたいです。
・ケンカをした時の対処の方法,実践させて頂きたいと思います。「物の貸し借り」について,もう少し詳しく話を聞かせてほしかったと思います。
・混乱しやすい子どもへの接し方を学びました。帰って実践したいと思います。
・クラブ,教室でのコミュニケーションの取り方等参考になりました。
・家庭環境がいかに大切かということがよく分かりました。
・日々の生活の中で自分のなかであいまいだったり,はしょったり,分かっていても出来なかったりすることを話してくださったので,また明日から心がけて子ども達と過ごしたいと思いました。
・私の知らない分野のことであったので,大変参考になりました。
・もっともっとたくさんの具体例が知りたかったです。
・具体的で分かりやすかったです。
・とても大切なお話でした。もっとしっかり教えて頂きたかったです。
・時間が短かすぎました。
・勧めていただいた本を読みたいと思います。

(質問4)講義3・実技は参考になりましたか

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□主な感想

・ストッキング等身近なものがすごく役に立つんだなと思いました。
・実際にハンカチを使っての止血方法など参考になりました。
・止血法は知らないことが多くあり,たいへん参考になりました。
・ストッキングの使い方が応急処置にこんなにあるとは知りませんでした。
・頭を打った時の対処法がたいへん役に立ちました。
・非常によかったです。いざという時の対応に何度でも実技は必要ですね。
・明日から実践できる内容でよかったです。
・実技を交えての講習,とても分かりやすくためになりました。
・最近,救命手当,応急処置等の訓練を全くしないで子ども達の前に出ていました。とても参考になり,今後に生きると思います。
・今まで知っていたつもりのことが全然違っていたり,新しい止血の方法などたいへん参考になりました。
・昔の知識が変わっていたことがよく分かった。大変よかったです。
・毎年小学校でも講習をしていますが,これ程時間を取ってもらえないので,とてもたくさんの話を聞いてよかったです。すり傷,きり傷が多いのでとても参考になりました。
・初めての経験でした。実際その場になった時はまだ不安です。
・先生の技術に引き込まれ,あっという間に時間が過ぎたように思う。心肺蘇生法は何度練習しても自信が持てないが,いざその場に出会ったときに少しでも役に立てたらと思います。
・子どもは思いがけない事故を起こすので,対処を学んでおく事は,とても大事な事だと思う。たいへん参考になりました。
・誰かを手当てする時は,まず自分が一番冷静にならなければならないということを覚えておこうと思います。
・救命処置の手順を勉強しましたが,実践することがないよう子ども達の安全に気を配りたいと思います。
・自分でやってみるとなかなかうまくいかなかったです。
・楽しく必要なことを教えていただけました。
・現場での実践は必要だと思います。緊急時に対応できる自信になりました。
・応急処置の時間をさらに長くしていただけたらうれしいです。
・こまかく分かりやすく説明していただいて,非常によかったです。
・質問にたくさん答えていただき,ありがたかったです。
・とても勉強になりました。講師の先生が一人では少し大変だったかと思います。
・昨年より内容がよかったです。時間が足りません。

 (質問5)意見交換は参考になりましたか

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□主な感想

・共通点はなかなか見つからなかったのですが,話が聞けてよかったです。
・各市町でそれぞれいろいろな話をしました。ばらばらの活動でびっくりしました。
・県内での取り組みの仕方がこれほど違うのかと思い驚きました。
・地域によって環境が全く違い,意見交換をしても「連携について」の意見にまで至らなかったです。
・各市町がその市町にあったやり方で実施しているので,あまり参考にならなかったです。
・児童クラブ,子ども教室とも個体差が大きいです。住むところによりこれだけ住民サービスが違うのはよいのだろうかと思ってしまいました。
・あまりにも市町の実態が違うので,協議は難しいです。
・地域によって時間と子どもの人数に対して安全管理員等の人数が少ないので大変なところもあることが分かりました。
・各市町によってまちまちで,参考にはなったが,実行となると地域的にも課題が多いと思えます。
・各地域によって現状に大きく違いがあり,なかなか実りのあるものが得られない気がします。現状報告で終わりという感じです。
・話し合う柱が間違っています。なぜかというと所管が違い,私たちの間では何もできないから。
・児童クラブ,子ども教室同士でディスカッションしてほしいです。
・児童クラブと子ども教室の併設校が少ないので話題にならなかったです。
・児童クラブ,子ども教室とも同じ事をしている事。悩みも同じ。
・子ども教室と児童クラブとの連携がとれていないのがよく分かりました。
・児童クラブと子ども教室はそれぞれ現場や時間帯が違い,連携は難しいと思います。
・子ども教室というものがよく分からなかったので現状を知ることができました。
・他校の取組内容が非常に参考になった。各学校の取り組み方もずいぶんの違いがあると感じました。
・他教室の運営を知ることができた。いろいろな話がでてよかったと思います。
・児童クラブ,子ども教室でのいろいろな様子を聞くことができ,参考になりました。
・同じような開催をしている所がなく,意見が聞きにくかったです。
・連携というテーマに絞ると意見がでにくいです。
・現状を話し合っただけで終わってしまい,連携を取るのは難しいです。
・テーマに沿って話し合うのが難しく,もっと具体的な悩みや問題点を取り上げて,意見交換できたらよかったのにと思いました。
・時間が短くて,話を聞くだけで終了。特に参考にならない。意見交換のテーマが実態に即していません。
・テーマを煮詰めることができませんでした。
・現状に沿ったテーマで話し合いができれば…。テーマの設定が難しかったです。日々の活動,保育に役立つ意見交換等ができればよかったと思います。
・テーマをよく考えてもらいたかったです。実態を知ってください。
・もっと時間をとってほしいです。
・連携を求める背景について説明がほしかったです。
・同じ市でもなかなか意見交換がもてないのでよかったです。
・一つの町が一つの班だったので参考になりました。

 (質問6) 今後,開催してほしい講座,テーマ,御要望等ありましたらお書きください。

・発達障害について
・安全対策について
・メニュー作り
・運営上の問題点及び対策の検討
・学校教育との連携がみえない。どうすればよいか。
・具体性のある講義。例えば,子どものけんか,体の不調の訴えへの対応の仕方。
・救命手当,応急処置はもっと時間をかけて学びたい思いました。
・意見交換の時間を長くしてほしいです。
・各職場から少しずつという研修ではなく,その職場単位で開いてほしいです。

まとめ

○ 講義1は,地域や家庭での役割の大切など具体的な事例を交えての分かりやすい内容で大変参考になるといった感想が多くありました。

○講義2は,子どもの心の発達のあり方やほめることの大切さ等,非常に参考になったという意見が多くありました。「発達障害」等についてもう少し詳しく知りたいとの要望もありました。

○講義3・実技は,日ごろ起こりうる事故等に対する身近なものを使った応急処置の方法等が大変好評でした。昨年度の要望を取り入れて今年度は時間を30分ほど増やしましたが,時間が足りないという意見もありました。

○意見交換では,放課後児童クラブと子ども教室の運営形態や地域の実態が非常に異なるため,「連携」というテーマでの指導員間での意見交換は難しいという感想が多くありました。もっと時間をとって欲しいという要望もありました。

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