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学校支援地域本部事業「地域コーディネーター養成講座」 平成21年度

  平成21年度学校支援地域本部事業「地域コーディネーター養成講座」が9月18日と28日の2日間行われました。県内8市町から地域コーディネーター,市町職員,学校関係者,合計24人の参加がありました。
 昨年度に続いて2年目の養成講座となりましたが,今年度から事業に取り組む市町の地域コーディネーターと,活動が2年目の地域コーディネーターが交流を深め,ネットワークを構築することができた2日間となりました。

 

 

日程

月日 時間 内容
9月18日
(金曜日)
10時00分~10時10分 開会行事
10時10分~11時10分 講義1「地域コーディネーターの役割・機能,基本的な考え方」
講師:広島大学大学院教育学研究科教授 林孝
11時10分~12時00分

講義2「地域コーディネーターに期待すること」
~加茂中学校での取組みから~
講師:福山市立加茂中学校長 山口朋也

13時00分~15時35分 実践発表「府中町学校支援地域本部の取組み」
発表者:府中町地域コーディネーター 岩田京子・中村由利江
実践発表「竹原小学校学校支援地域本部の取組み」
発表者:竹原市教育委員会生涯学習課生涯学習係長 品部義朗
15時35分~16時00分 まとめ
9月28日
(月曜日)
10時00分~10時10分 開会行事
10時10分~12時00分 講義・演習「コーディネート力を高める」
~子どもよし 学校よし 地域よし 三方よし~
講師:(株)ディア・フォロン代表取締役会長 池本よ志子
13時00分~15時35分

実践交流「地域コーディネーターとしての実践力を高める」
 ~情報交換を通して今後の活動のヒントを得る~
講評:広島大学大学院教育学研究科教授 林孝

15時35分~16時00分 まとめ
参加人数 地域コーディネーター17人 市町職員6人 学校関係者2人 合計25人

第1回 9月18日(金曜日) 講座の様子 

 講義1「地域コーディネーターの役割・機能,基本的な考え方」

講師:広島大学大学院教育学研究科教授 林孝

地域コーディネーターの基本は「学校とボランティアをつなぐ」ことであり,そのために地域コーディネーターに求められていることや地域コーディネーターとしての心得,学校支援ボランティアと協働するアイデアなどについて確認しました。「子どもの笑顔を見るために活動する」,「子どもの笑顔を見て笑顔になる・元気になる」,「地域コーディネーターは笑顔で子どもに出会いたい」と,地域コーディネーターの活動は笑顔がキーワードとなることに皆さん納得していました。

講座の様子の写真1 講座の様子の写真2
【アンケートより】(回答22人)

□講義1は役立ちましたか
円グラフ

□主な感想

・「この事業は,子どもの笑顔を見て笑顔になれる人たちの協働」という言葉が心に残りました。地域コーディネーターとして,私自身も笑顔になれるよう楽しくがんばりたいと思いました。
・子どもの笑顔を見られる支援と関わる人の笑顔が生まれる…この言葉,その通りだと思っています。
・児童・生徒が笑顔で学校生活を送るためのサポートなので,楽しんでやりたいです。
・疑問に思っていた課題等,基本的なことをしっかりと把握でき,理解できました。
・実践におきかえて聞くと,大変よく分かりました。
・自分たちの取組みの方向性の確認ができました。
・地域コーディネーターの役割がとてもわかりやすく,きちんと私の中におちました。
・地域コーディネーターを引き受けて半年,いろいろな事が見え始め,悩み,かべにぶち当たった時だったので,気持ちが楽になりました。またこれからもがんばろうと思えたお話でした。
・学校に求められていること,地域コーディネーターの基本的な役割・機能について改めて理解できました。つなぐことは大切ですね。とても分かりやすく参考になりました。
・理想と現実を近づけながら活動することが大切だなと思いました。
・レジュメ,ハンドブックにより,取組みの理論について理解を深めることができました。
・学校支援ボランティアハンドブックをもっと大切に何回も読むことが大事と,痛感させられました。
・笑顔が笑顔を呼ぶ…大切なことですね。
・学校支援ボランティアの考え方,ススメなどのお話も聞きたいです。
・キーワードをすっきりまとめてお話されたので,とても印象に残りました。校内研修や校種連携の場面で活用させていただきたいです。

講義2「地域コーディネーターに期待すること」~加茂中学校での取組みから~

講師:福山市立加茂中学校長 山口朋也

 「地域で学ぶ・地域を学ぶ・地域から学ぶ」として,学校から地域へ出向いたり,地域の方を学校へ招いたりと,地域の教育力を取り入れた取組みについてお話していただきました。学校として大切にしておられること「継続性(次へのつながり)・連続性(行事と行事をつなぐ)・普遍性(やってみようと思えるもの)」や学校支援ボランティアの活動が充実するための方法などを話していただき,地域コーディネーターが活動する際の参考となりました。

講義の様子の写真1 講義の様子の写真2

【アンケートより】(回答23人)

□講義2は役立ちましたか
円グラフ


□主な感想

・校長先生のリーダーシップがすばらしいです。私の学校では,まだこの事業が始まったばかりですが,学校としっかり連携をとりながら進めていきます。
・学校側の取組みもまた,地域コーディネーターにとって参考になりました。
・学校側からの立場の思いを知ることができました。継続性,普遍性,連続性の大切さを考えながらされているのは共感でき,そうしないといけないと思いました。
・学校の中の様子等よく分かりました。支援メニューの中に取り組んでみたいものがありました。
・校長先生が,本当に心で教育されていらっしゃるんだなと思いました。
・校長先生の学校経営に対する思いと,それを実現するため,地域の力を活用されている,その細やかな構想や実践の具体がよく分かりました。
・支援本部の事業は,校長先生の力によるものが大であると思いました。
・学校の教職員一人一人がこの事業を本当に理解し,積極的・計画的に取り入れようとする体制が整っているのか聞きたかったと思います。
・学校として,地域コーディネーターにどういうことを期待し,望まれているのか具体的なことを説明してほしかったと思います。
・私は主に中学校の地域コーディネーターをさせてもらっているので,とても役立ちました。学校の思いが理解できたと思います。生徒のまきこみ方が楽しく感じました。
・PTAとの連携が大事だということを改めて感じました。
・学校と地域との関わり方が理解できました。生徒が地域と関わっていくことの大切さが必要と思いました。
・地域の方を学校に迎え入れるだけでなく,中学生も一緒に参加させることによって地域とつなげていく手法が参考になりました。
・学校として学校支援ボランティアを受け入れる側からのお話,参考になりました。また,逆に中学生が地域へボランティアとして出て行く。地域行事や受け入れなどのコーディネートも新しい形かなと思いました。

実践発表「府中町学校支援地域本部の取組み」発表者:府中町地域コーディネーター 岩田京子・中村由利江
実践発表「竹原小学校学校支援地域本部の取組み」発表者:竹原市教育委員会生涯学習課生涯学習係長 品部義朗

府中町からは,8人の地域コーディネーターによる,小・中学校での活動の実際を発表していただきました。毎月1回の定例会による情報の共有,学校訪問による綿密な連携,月間だよりの発行など,活動の工夫や,学校支援ボランティアが生き生きと活動している様子などについて話されました。竹原市からは,行政,学校,地域が連携した学校図書館の整備と地域コーディネーター・学校支援ボランティア養成講座について発表していただきました。10月からの地域コーディネーターや学校支援ボランティアの活動に向けて両者が共通認識を持ち,「継続=つながる」ように取り組んでいきたいと話されました。

実践発表の様子の写真1 実践発表の様子の写真2

【アンケートより】(回答20人)

□実践発表は役立ちましたか
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□主な感想

・いろいろと実践発表を聞かせていただき参考になりました。ヒントが得られました。
・これから地域コーディネーターとして動くとき,具体的にどう動けばよいのか,どんな思いで動けばよいのか,よく分かりました。いきいきとした発表で力になりました。
・学校の存在は?支援本部のミッションは?を考えすぎると動けないですが,発表を聞き一つ一つの事業を確実にしっかり進めていこうと思いました。
・地域コーディネーターがたくさんいると活動の幅が広がるし,学校支援ボランティアもたくさん確保できると感じました。
・他の市町の様子と違うことが分かりました。いい刺激をうけました。
・学校(校長)は,この事業が始まる前より地域の協力を得ながら学校運営を行っています。学校がこの事業を日々の教育実践の中でどう生かし活用しているか,地域の教育力を生かして子どもに力をつける観点からの話が聞けたらと思いました。
・地域コーディネーターの方自身の熱意,学校の外の方が学校のことをよくしよう,子どもたちのためにと,知恵をしぼってエネルギッシュに活動されている姿を御報告いただき,本市での広がりの可能性を感じました。
・市町の特色ある活動を知ることができ,今後への方向性に役立ちました。
・できること,できないことの見極め,皆が楽しめることによって継続できるという点には共感を覚えました。
・私も多忙感をもたず,充実感を持ってしたいと思います。
・府中町の取組みはすばらしいです。地域コーディネーターの積極性は大いに役立ちました。
・コーディネートをする立場からのお話,複数でされている強み,つぶやきをコーディネートすること,双方の喜びなど,キーワード参考。
・府中町のきめこまかな取組みに感動しました。学校も大変助かると思います。
・竹原市の現状とプロセスを楽しく伺うことができました。励みになりました。
・図書館整備の実践はたいへん興味深く,また,大変参考になるお話でした。本校でもぜひ取り組みたいことの1つです。
・竹原市の図書室改造ボランティア,図書館の整備は学校の大きな問題の1つです。大変有意義だと思います。 

まとめ

 林教授よりまとめとして,3つのワーク「フットワーク(足腰を軽く)・チームワーク(行政や学校など関わる人と)・ネットワーク(地域コーディネーターとして求められていることを,違う市町からヒントを得る)」で,うまく・楽しく仕事を進めていってほしいとのお話がありました。

まとめの様子の写真1 まとめの様子の写真2

□その他 意見・質問など

・地域コーディネーターの養成講座はとても参考になります。
・地域コーディネーターの方が元気の出るよう仕組みづくり等御指導ください。
・さっそく現場で活用します。
・地域の強みを生かした支援が大事。
・3つのワークを忘れずに,子どもの未来が輝くように,また,自分も輝けるように取り組んでいきたいです。
・支援本部事業は学校の応援団であり,あらゆる方向からのサポートができるのだと感じました。
・本市の取組みを振り返り,よさや課題を確認できました。また,つなぐ視点で今後の取組みを考えていきたいと思います。
・大変中味の濃い内容でよかったです。
・ネットワークづくりのためにも,定期的な会,研修が必要であると思いました。
・地域本部事業の計画は必要です。本町はこの部分がないため迷走しているように思いました。
・地域コーディネーターの活動拠点の工夫が必要です。中学校の職員室でなくてもよい。
・マニュアル作り…広げていく,継続していく必要。
・まとめでの3つのワークのうち,ネットワークがなかなかできないのでこれからの課題です。
・行政職員向けの講座があるとよい。

第2回 9月28日(月曜日)講座の様子

 講義・演習「コーディネート力を高める」~子どもよし 学校よし 地域よし 三方よし~

講師:(株)ディア・フォロン代表取締役会長 池本よ志子

「コーディネート(コーディネーター)とは」,「コミュニケーションの3大原則(相手が主役・双方向・目的がある)」について演習を通して学びました。聴くときは「相手が話したくなるようにしっかり聴く」,話すときは「簡単に,短く,わかりやすく,印象的に」,さらに「コツは笑顔で」ということを教えていただきました。2人組になり実際にやってみることで,体感することができました。

講座の様子の写真1 講座の様子の写真2

【アンケートより】(回答16人)

□講義・演習は役立ちましたか
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□主な感想

・聴くこと(笑顔で)を大切にします。
・聴く姿勢について考えました。自分みがき,がんばります。
・改めて地域コーディネーターとは,を考える機会となりよかったと思います。
・地域コーディネーターとしての基礎「コミュニケーション能力」の向上が必要だと分かりました。
・地域コーディネーターの役割,実践校の具体的な話,コミュニティーの取り方等,大変参考になりました。
・コーディネート力の大切さはよく分かりました。私も多少は地域コーディネーターの役割について理解して,その務めを果たしているつもりですが,現実には学校のニーズ・求めに応じた学校支援ボランティアの方を見つけるのに苦労しているところです。
・相手の話を聴く時の心がまえ,目的を明確にした取り組み方などがわかりました。
・もう少し時間をかけて学びたい内容でした。
・コミュニケーション力は,単に発信する能力だけではなく,受容する態度にも発揮されるということに気づかされました。演習の中で,同席した地域コーディネーターの考えを聴く機会がもてたことが,大きな成果でした。
・ぶれないための目標とランディングイメージの構築が大変参考になりました。

実践交流「地域コーディネーターとしての実践力を高める」~情報交換を通して今後の活動のヒントを得る~

講評:広島大学大学院教育学研究科教授 林孝

地域コーディネーターとして実践していることや,実践上の悩み・課題についての情報交換を行いました。また,地域コーディネーターとして大切にしたいことを「学校との連携」,「地域(ボランティア)との連携」,「学校とボランティアをつなぐ」をポイントに4つのグループに分かれて討議を行いました。グループで討議したことを発表し合い,今後の活動のヒントとすることができました。

実践交流の写真1 実践交流の写真2

【アンケートより】(回答17人)

□実践交流は役立ちましたか
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□主な感想

・いろいろな地域の具体的な取組みや思いが聞けて大変役に立ちました。
・それぞれの立場での考えや取組みが知れてよかったです。
・楽しく問題点などもクリアーできてよかったです。
・皆さんのいろいろな声が聞かれてよかったです。自分自身の仲間作り(地域コーディネーターとして,学校支援ボランティアとして)が大事と思いました。
・実践されている地域コーディネーターさんからの具体的な話や,実践の前段階の方のなやみ等参考になりました。
・様々な地域の方々の生の御意見・御感想をお聞きでき,励みにもなりました。直接に会って話しあうのは大切ですね。
・私の悩みは大なり小なりみんなの悩みだと分かりました。参考になる事も得られました。
・ふだん悩んでいることなどを出し合えてよかったです。林先生の「嫌いでなければできます」の言葉に元気づけられました。
・ポイントをたくさん聞くことができました。一つ一つ実践につなげていければと思います。
・他の地域の実際の取組みが大変参考になりました。課題と思っていた情報の発信(学校⇔地域)のアイデアを得ることができました。

まとめ

 林教授より講評とまとめをしていただきました。学校と情報や目的を共有すること,学校にも地域にも地域コーディネーターにとってのキーパーソンを持ち,つながりをもつことなど助言をいただきました。最後に林教授が「嫌いでないこと」についてお話されました。「地域コーディネーターとして,子どもが,地域が,人と人とをつなぐことが好きであることにつながってほしいけれど,好きでなくても嫌いでなければよいのではないか,くじけないで,元気よく,根気よく。」とエールを送ってくださいました。

□その他 意見・質問など

・地域コーディネーターとして足場がためをしようと思いますが,学校もしっかりひき継ぎをしてほしいです。
・この事業が,各市町の教委の中の生涯学習課が担当していると思いますが,学校教育課とも非常にかかわりが大きいので,両方が主体となって進めてほしいです。
・それぞれの地域で,ねらいが少しずつ違うので,そこを明確にした話ができるとよいかと思いました。
・グループ討議,勉強になりました。
・市町での交流(情報交換)は大切。

2日間を通して

【アンケートより】(回答15人)

□地域コーディネーター養成講座は役立ちましたか
円グラフ

□主な感想

・養成講座を数回開催していただきたいと思います。地域コーディネーターの役目,取り組み方,今後の方向性がわかりとても参考になりました。
・是非実践に役立てたいと思います。
・学校が何を求めているのかわかった様な気がします。子どもの為ですよね。積極的に学校に質問しようと思います。
・林先生の「嫌いでないこと」の言葉がすきになりました。無理をせず,これからもがんばります。
・地域コーディネーターどうしの話す時間が多くほしいです。役に立ちます。
・積極的に行動をして行かなければいけないと感じましたので,明日から(今日から)がんばります。
・1回目に今日のような人間関係づくりができるとよい。
・2回目のグループ情報交換は大いに盛り上がりました。どの地域も実践されていることがとても興味深く,今後の方向性や実際の活動に大変参考になりました。

みなさんの声を聞かせてください

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