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子育ての経験が保育士としての仕事に活きる

社会福祉法人あづみの森

  • 医療・福祉
  • 尾道市
  • 101~300人
方針・仕組みづくり経営メリット

あづみの森

会社概要
所在地 尾道市久保町1811番地
URL http://aduminomori.or.jp/
業務内容 障害のある方の発達や安心した生活に必要なサービスを提供
従業員数 113名

(2024年12月時点)

取組の
point

あづみの森

社会福祉法人あづみの森(尾道市)

「あづみ園」や「あおぎり」などの施設を運営し、障害のある方の発達や安心した生活に必要なサービスを提供しています。職員113名のうち、これまで3名の男性職員が育児休業を取得しています。

 

取材に答えてくれたのは...
副園長 平川 真理(ひらかわ まり)さん 
平川さん

 

 

 

 

 

 

 

 

法人本部 主任事務局員 寺岡 究(てらおか きわむ)さん
寺岡さん

 

 

 

 

 

 

 


平川さんには現場の責任者としての立場から、寺岡さんには労務事務担当者としての立場からお答えいただきました。

「社会福祉法人あづみの森」男性育児休業取得促進3つの特徴

  • 長期取得者が多く、1年間休んだ方も
  • 休業の意向を早めに確認し、人員配置を調整
  • 子育ての経験を仕事に活かすことができる

男性育児休業の導入時期と、これまでの取得人数・期間について教えてください。

2017年に育児・介護休業法の改正に合わせて、法人の育児・介護休業規程を改正しました。
もともと、男性の職員が少なかったため、改正当初は、男性職員の育児休業取得者は現れませんでしたが、2020年に保育士の福原さんが初めて取得しました。
その後、さらに2名の男性職員が取得し、3名で計5回育児休業を取っています。
長期間にわたりお休みされる方が多く、福原さん(以下「私も育児休業を活用しました!」にて紹介)は1年間の休業を2回取得しています。

育児休業取得希望者にはどのように対応していますか?

女性職員本人や男性職員の配偶者が妊娠した際に、育児休業の意向の確認をするため、妊娠届の提出をお願いしています。あづみの森
その際に、子どもが生まれることを他の職員に知られてもよいか確認を行っており、希望しない場合は、引き継ぎが必要な最小限の職員にのみ、本人の了解を得て伝えています。
また、育児休業の取得を希望される場合は、育児休業制度や給付金について書面で詳しく説明しています。

男性が育児休業を取得する際に、法人として意識している点を教えてください。

子どもたちの人数に対して必要な保育士の数が決まっているため、育児休業を希望する方がいた場合、休業中の人員配置に気を配っています。
意向をできるだけ早めに聞き、取得前は休みやすいように、担任を持たずにフリーの立場で子どもたちを見てもらうようにしています。
平素から一人の保育士に負担がかかり過ぎないように、子どもたちの情報を共有しながら複数で分担して仕事を進めているので、保育士同士の仕事の引き継ぎもスムーズに進められています。

育児休業を取得することで、取得者にどのような良い効果がありますか?

保育士は、自ら子育てを経験することで、当事者として保護者の方々と向き合えるようになれるのではないかと考えています。あづ
特に男性保育士が、育児休業中の体験から子育ての現実を知ることは、キャリアの中で大きな意味があると考えています。
子育てを実体験した保育士がいることで、保護者の方々は、より安心してお子さんを預けていただけるのではないでしょうか。

子育てに関する取組について今後の展望を教えてください。

育児休業取得促進は、園の内外に対して職員が安心して働ける環境であることを伝える、アピールポイントのひとつになっていると思います。
育児休業以外では、育児短時間勤務や子どもの看護休暇の対象年齢拡大を行いましたが、今後もさらに改善を行う予定です。
男性職員も女性職員も、意欲を持って仕事に臨めるよう、仕事と家庭の両立や子育てがしやすい、職場環境整備をより一層進めていきます。

 

 

\私も育児休業を活用しました!/

保育士 福原 優太(ふくはら ゆうた)さん

福原さん
2020年に1人目の子どもが生まれた時と、2022年に2人目の子どもが生まれた時に、どちらも1年間、育児休業を取得しました。
以前から、子育てにしっかり取り組めば、保育士としての仕事にプラスになると考えていたので、取得に踏み切りました。
もちろん、子どもと接するのが好きだったということもあります。
実際に1年間子どもと向き合うと、3カ月を過ぎ自由に動けるようになってからが、子育ては大変だということがわかりました。
子育ての大変さを知ったことで、仕事に復帰してからは、園に子どもを預けに来られる保護者の方々の気持ちに寄り添えるようになり、同じ親として実感に溢れた言葉で対応できるようになったと思います。
福原さん

 

 

 

 

 

 



(取材日 2024年12月)