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知的財産紹介(令和3年度新規登録特許の概要と利用方法)

印刷用ページを表示する掲載日2022年1月25日

装置不要!食材の温度変化を利用して物質を急速に浸み込ませる新技術

~常圧含浸法「食材への物質導入方法(特許第6920706号)」~

1 本特許技術の概要

当センターで開発した食品加工技術「常圧含浸法」は,令和2年12月17日に特許出願し,「食材への物質導入方法(特許第6920706号)」として,令和3年7月29日に特許登録されました。

常圧含浸法は,食材の温度が変化する際に生じる食材内の気体の体積変化を利用して,物質導入駆動力(物質が食材内に入っていく力)を発生させることにより,食材の本来の外観を損なわずに,物質を効率的に食材に含浸させる技術で,食材内に導入する物質の導入量や導入深度を制御することができます。

当センターでは,減圧装置を利用し物質を急速導入する既存の凍結含浸法という技術を紹介,技術移転してきましたが,本特許技術は,従来の凍結含浸法で必須であった圧力処理工程がないため,減圧装置が不要です。このため,導入コストの抑制及び製造工程の簡略化が可能になります。技術の詳細は技術紹介のページ(食材への物質含浸技術の開発 ~凍結含浸法,高温急速含浸法,常圧含浸法~)をご覧ください。

2 本特許技術の利用方法

(1)広島県立総合技術研究所の特許技術活用に係る考え方

当センターが属する広島県立総合技術研究所では,知的財産の活用について,知的財産基本法の趣旨に則り,研究開発成果を県民の知的財産(権)として,最大限の権利化を図る,適切に管理する,また,その知的財産(権)を県民及び企業等のために活用するといった,知的創造サイクルを適切に機能させることが重要という考えのもと,知的財産ポリシーを定めています。

知的財産ポリシー

このポリシーに基づき,研究開発の成果である有用・有望な技術を,事業者の皆様により安心して事業活用していただくために,検討・活動の段階に応じた契約に基づく技術移転・支援に取り組んでいます(下図)。
下図 フロー図

知的財産の活用事例を掲載した活用に係るガイドブックについても,次のURLにて公開していますので併せて参考にしてください。

知的財産活用ガイドブック

(2)本特許技術の国内での利用方法

既に特許登録が完了しており,県と許諾契約を締結した上で,実施料(使用料)をお支払いいただくことにより,御利用いただけます。御利用に際しては当該技術に関するノウハウ等の技術移転も行います。

(3)本特許技術の海外での利用方法

現在,県でPCT出願を行っている段階です。県では,令和4年7月までに企業からの利用希望を確認した上で,令和4年10月までに海外の移行国を決定し,移行手続を行いますので,海外での利用を希望される場合は,お早めに次の相談窓口まで御連絡ください。なお,利用希望がない場合は,各国移行は行いません。

海外についても,利用に際しては,許諾に係る契約を締結した上で実施料(使用料)を県にお支払いただく必要があります。また,出願・維持に係る費用の一部又は全部の利用者負担もお願いします。

(4)相談窓口

ご不明な点等があれば,当センター技術支援部までお気軽にご相談ください。

食品工業技術センター(電話:082-251-7433)

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