室内濃度指針値が設定されている化学物質についての一般的性質、健康影響及び推定される発生源は次のとおりです。
化学物質名 |
一般的性質 |
健康影響(注) |
推定される発生源 |
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ホルムアルデヒド | 無色で刺激臭を有し、常温ではガス体 | 目、鼻、のどなどの粘膜を刺激し、不快感を与える。高濃度では死亡する。 |
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トルエン キシレン |
無色でベンゼン様の芳香を有し、常温では可燃性の液体 | 目や気道を刺激し、精神錯乱、疲労、吐き気など中枢神経系に影響を与える。 |
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パラジクロロベンゼン | 通常、無色又は白色の結晶で特有の刺激臭を有し、常温で昇華 | 目や鼻に痛みを感じる。肝臓及び腎臓の機能低下及び損傷を生じることがある。 |
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エチルベンゼン | 無色で特有の芳香を有し、常温では可燃性の液体 | のどや目を刺激し、高濃度ではめまいや意識低下などの中枢神経系に影響を与える。 |
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スチレン (モノマー) |
無色又は黄色を帯びた特徴的な臭気を有し、常温では油状の液体 | 目、鼻、のどを刺激する。高濃度では肺や中枢神経系に影響を与える。 |
ポリスチレン樹脂、合成ゴム、不飽和ポリエステル樹脂、ABS樹脂、イオン交換樹脂、合成樹脂塗料などを使用している以下のものに、未反応のモノマーが残留していた場合、発生する可能性がある。
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クロルピリホス | 純品は無色の結晶 | アセチルコリンエステラーゼを阻害する。 |
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フタル酸ジ-n-ブチル | 無色~微黄色の特徴的な臭気を有し、常温では粘ちょう性の液体 | 高濃度で目、皮膚、気道に刺激を与えることがある。 |
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テトラデカン | 石油臭を有し、常温では基本的に無色透明な液体 | 皮膚に直接触れた場合、皮膚の乾燥などが生じる。 |
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フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 無色~淡色で特徴的な臭気を有し、常温では粘ちょう性の液体 | 高濃度で目、皮膚、気道に刺激を与える。反復又は長期の接触により皮膚炎を起こす。 |
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ダイアジノン | 純品では弱いエステル臭を有し、常温では無色のやや粘ちょう性の液体 | アセチルコリンエステラーゼを阻害する。 |
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アセトアルデヒド | 純品は無色の液体で刺激臭を有し、薄い溶液では果実様の芳香がある。 | 目、鼻、のどに刺激を与える。長期の直接接触により皮膚炎を起こす。 |
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フェノブカルブ | 純品は無色の結晶でわずかな芳香臭がある。 | アセチルコリンエステラーゼを阻害する。 |
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(注)健康影響については、これまでに判明した事例を参考として記したものであり、すべての健康影響を掲げたものではありません。