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センター長あいさつ

印刷用ページを表示する掲載日2025年4月1日

ようこそ、広島県立総合技術研究所農業技術センターのホームページへ。また,当センターに関心を持っていただき、ありがとうございます。このごあいさつも今年で3回目となりました。

はじめに、昨年度初めて取り組みました動画での研究成果発表について触れてみたいと思います。今ではホームページやSNSからの情報収集は日常のものとなりました。農業技術センターもこれまでの対面による新技術セミナーに加え、2月4日から2月27日まで24日間、5つの研究成果の動画配信を行い、視聴回数が延べ5,000回以上に達しました(3月6日の研究員日記参照)。この視聴がきっかけとなり、当センターの技術に関心を持っていただき、技術支援、技術導入につながればと願っています。また、当センターをより知っていただくため、ホームページの「研究員日記」、「イマおし!」、「利用者様の声」を通じて皆様に関心、興味を持っていただけるよう、引き続き情報発信に努めて参ります。

さて、私たちの生活に農業は大きなかかわりがあります。昨年からの米や野菜、果実の価格上昇は身近な例です。人件費、肥料や農薬等の資材費の上昇もありますが、生産者の減少、それに伴う農地の減少で、食べ物の価値が上がっているのだと感じます。昨年6月に公布・施行された食料・農業・農村基本法でも「食料の安全保障」が1番目に掲げられています。まずは広島県で作りやすい品種の選定・開発、土づくりからデジタル技術による環境制御で生産者の増収を目指し、さらに軽労化、省人化技術による経営面積の拡大につなげることで広島県の食の安定確保に貢献していく所存です、といってもこれも簡単なことではありません。

先日知事が職員に発したメッセージで「新しい試みを企画する時には必ず不確実性がともなう。新規性が高い試みであればあるほど、それがうまくいくかどうかは事前には分からない。(中略)つまり、新しいチャレンジを興す時には、合理性や正当性の説明が難しいものである」と言っておられました。まさに私たちの開発技術を現場移転する時に苦労するところです。生産者の皆様も当然、新技術導入には慎重になりますし、そうした壁をどう乗り越えるかが技術開発にも勝る苦労です。動画配信などで、新技術を広く知ってもらうことのハードルが大きく下がりました。使ってもらうためには実際の現場を見ていただくこと、先駆的に導入された生産者方々の実績を公開していただき、それを共有していくことで、地道に「不確実性」のハードルを下げていかねばなりません。

先ほど紹介した研究成果の動画配信について付け加えますと、担当職員が少しでも多くの方に視聴していただけるように、見やすさだけでなく、検索にヒットする工夫をしています。こうしたアイデアや気遣いも公的研究機関に必要なことと思っています。大きなチャレンジと地道な工夫、その両方を大切にし、「収量・品質向上」、「省力・軽労働」、「食の安全・安心」をキーワードに県内生産者の経営発展はもとより、広島県で農業を始めたいという方もご支援して参りますので、本年度も皆様のご理解、ご協力をよろしくお願い致します。

令和7年(2025年)4月
広島県立総合技術研究所農業技術センター
センター長 梁井(やない) 秀樹​

 

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