自動調光システム
自動調光システム
刻々と変化する環境(気温や日射量)に合わせて遮光資材を自動的に開閉し、植物の生育に好適な施設内光環境に整えるシステムです。
こんな時に活躍!
■夏季の高温・強日射による生育不良(萎れ,着果不良など)を回避したい。
■収量や果実品質を向上させたい。
■遮光資材を開け閉めする際,その判断に迷う,手間がかかる。
■夏季でも涼しい環境で作業したい。
システムの特徴
■システムの構成
本システムは,制御部と駆動部から構成されます。
・制御部:センサ(気温,日射量センサ)と制御盤
・駆動部:遮光資材とモーター駆動のカーテン装置(既製品でOK)
■システムの動き
気温に応じた日射量制御のイメージ(昼間の遮光資材の動き)
【左図】遮光資材の展張(遮光)と収納(無遮光状態)の基準となる日射量(開閉上限値,下限値),
感知間隔を設定することで,日射量に遮光資材の自動開閉が可能となります。
【右図】気温に応じて遮光資材開閉の基準となる日射量の設定が可能です。
特に高温時は早めのタイミングの遮光制御が可能となり,最適な光環境を実現します。
■なお,本制御盤は,日射量制御の他,時間制御(タイマ等)も可能です。
システムの効果
生育の安定化
1:萎れ 2:芯止まり 3:着果不良 4:裂果などの軽減
・夏季の高温,強日射の時には,1~4も様々な障害が発生します。
・本システムでは,これらを軽減し,生育の安定化に寄与します。
収量と果実品質の向上
・各項目において,以下のような増収や品質向上効果を実現します。
【夏秋トマト】
総収量 25%UP
裂果 45%減
【アスパラガス】
収量 A品率38%UP
品質 開き曲がりの軽減
作業の自動化,作業環境の改善
・無遮光と比べ遮光時は,施設内気温が約3℃低くなるといった昇温抑制効果があり,栽培環境,作業環境を改善します。
施設内のサーモグラフィー画像
本技術に関するパンフレット,マニュアル
・本技術に関する詳細なパンフレットは以下のリンクからダウンロードできます。
・さらに詳細なシステムのマニュアルは必要な方は,当センターの技術支援部までご連絡ください。
【パンフレット】
ハウス内の光環境を適正化する自動調光システム 日射量と温度の2要因制御 (PDFファイル)(2.16MB)
導入事例とお問い合わせ先
導入事例
本システムは県内外を含め,多品目の施設栽培に導入されています。
左:大玉トマト(北広島町)
中央:夏イチゴ(東城町)
右:水耕ネギ(県内)
製品の導入について(販売中)
■本システムの制御盤は以下の販売先で購入可能です。
■購入や設置方法等の詳細についてもお気軽にお問い合わせください。
自動調光制御盤「日射操作くん」
【主な特徴】
■時間制御と日射量制御が可能
■温度帯別に遮光資材を開閉する日射量の設定が可能
■AC200V,DC24Vの駆動モーターに対応
■市販のカーテン装置(手動,自動)に対応
■AC200V用の制御盤は1台で1基,DC24V用の制御盤は2基のモーターを制御
仕様表 (PDFファイル)(83KB)
価格 約20万円代/台(10a~20aに適用可能)
詳しくは下記の販売元にお問い合わせください。
問い合わせ
■ 本システムは夏季の高温,強日射に弱い様々な品目に適用可能!
■ 暑さ対策、遮光方法,夏の作業性でお悩みの方は本システムの導入をご検討ください!
【栽培技術に関することについて】
広島県立総合技術研究所農業技術センター 技術支援部/栽培技術研究部
TEL: 082-429-0522/082-429-3066 メールでのお問合せはこちら
【販売元】大信産業株式会社 広島県尾道市美ノ郷町本郷1番地180
会社HP http://www.taishinkk.co.jp/
TEL:0848-38-2612 FAX :0848-38-2613
【製造元】株式会社寿エンジニアリング 広島県安芸郡熊野町城之堀3-21-1
会社HP https://hiroshima-keg.co.jp/
TEL:082-855-2128 FAX:082-854-7797
その他
■本システムは,農研機構生研センター革新的技術実証事業(平成26年から平成27年度),
農林水産省「革新的技術開発・緊急展事業(平成29年から平成30年度)」を活用して開発しました。
■本技術及び制御方法については,広島県が特許を保有しており,本制御内容を有する機器の開発・実用化・販売をお考えの企業様はご一報ください。
関連特許
・「トマト栽培用自動調光制御方法およびその装置」 特許 第6210384号
・「ハウス栽培制御装置及び方法」 特許 第6252959号
・「ハウス環境制御装置及び方法」 特許 第6872760号
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