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6-2 代休と振替休日は,どう違うのか|労働相談Q&A

印刷用ページを表示する掲載日2018年7月31日

労働相談Q&A

6-2 代休と振替休日は,どう違うのか

質問

私の会社では,時々休日出勤があります。休日に勤務する場合には,あらかじめ指定された日に休日が振り替えられますが,割増賃金の支払はありません。ところが,知人の会社では,休日に勤務したときには,その代償として代休が与えられ,休日勤務に対しては割増賃金が支払われるということです。このような取り扱いは,不公平ではないのでしょうか。

回答

<ポイント!>
代休の付与の場合には,割増賃金の支払が必要ですが,休日の振替は,あらかじめ休日を移動させることになりますので,割増賃金の支払は必要ありません。
 
休日とは
労働基準法は,「使用者は,労働者に対して,毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。」と定めています(第35条第1項)。
休日とは,労働契約によってあらかじめ定められた,労働義務の生じない日をいいます。原則として,午前0時から午後12時までをいい,継続した24時間であれば足りるというものではありません。
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法定休日と法定外休日
労基法で定める「週1回の休日」は,最低基準ですから,週休2日制など,これを超える休日を設けることは当然に可能です。法の求める最低基準の休日を「法定休日」,これを超える休日は「法定外休日」と呼ばれています。週に2日以上休みがある場合は,どれが法定休日に当たるかを就業規則などによって明確にしておくことが望ましいとされています。
法的には,「法定休日」に労働させた場合には3割5分の割増賃金を支払わなければなりませんが,「法定外休日」の労働に対しては,週の法定労働時間を超える部分に2割5分以上5割以下の割増賃金を支払えば足ります。
ただし,時間外労働が1か月につき60時間を超えた場合,超えた時間につき5割以上の割増賃金を支払わねばなりません。また,この場合には,事業場で労使協定を締結すれば,2割5分以上から5割以上に引き上げられた部分の割増の支払に代えて,有給の休暇(代替休暇)を付与することができます(ただし,中小企業については当分の間,適用が猶予されていいます)。
実際の取り扱いは,法定外休日に対しても3割5分の割増賃金を支払うケースが多いようです。
 
代休とは
代休とは,労働者を休日に労働させ,その代わりに後日,代わりの休日を与える(別の日の労働義務を免除する)もので,「代わりに与える休日」をあらかじめ指定しないものをいいます。別の日の労働義務を免除したとしても,あらかじめ休日が振り替えられていない以上は,休日の変更はなされていないため,労働を行った日は,休日であることに変わりはなく,したがって,三六協定と休日割増賃金の支払が必要です。
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振替休日とは
あらかじめ他の労働日を休日と指定した上で,本来は休日と定められていた日に労働者を労働させることを「休日の振替」といいます。
休日の振替が行われると,元の休日は労働日となる一方で,振替休日は労働義務のない日として,休日と取り扱われます。
したがって,元の休日における労働は,休日労働とはならず,三六協定と休日割増賃金の支払は,必要ありません。ただし,休日の振替によって週の法定労働時間を超えることとなった場合は,三六協定や時間外割増賃金は必要です。
 
休日の振替の手続
休日の振替を行うためには,就業規則に「業務上の必要がある場合には,休日を振り替えることができる。」などといった,休日の振替についての根拠を有することが必要です。
 
こんな対応を!
特定された休日を振り替えるためには,就業規則において振り替えることができる旨の規定を設け,休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定しておかなければなりません(昭和23年4月19日 基収1397号,昭和63年3月14日 基発150号)。
したがって,就業規則に振替休日の規定があるかどうか,確認してみましょう。
就業規則の規定に基づいて振替休日を命じられた場合には,元の休日における労働に対しては,休日割増賃金を請求することはできません。上に説明したように,知人の話に出てきた「代休」とは,性質を異にするからです。