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1-9 約束の期間が過ぎてもパートから正社員にしてくれない|労働相談Q&A

印刷用ページを表示する掲載日2018年7月31日

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1-9 約束の期間が過ぎてもパートから正社員にしてくれない

質問

私は,現在の会社に勤務して3か月になります。採用時に,口頭で,最初の3か月間をパートタイマー扱いとし,その後は正社員とする約束でした。ところが,今日,社長から「正社員にはしない。」と言われました。私は,正社員にはなれないのでしょうか。

回答

<ポイント!>

  1. 事業主は,労働者を雇い入れたときは,速やかに,その労働者に対して,賃金その他の労働条件に関する事項を明らかにした文書(労働条件通知書又は雇入通知書)を交付しなければなりません。
  2. この文書がない場合は,労働条件が明確でないため,事業主と労働者の話し合いにより解決するしかないと思われます。

労働条件等の明示

使用者は,労働契約を締結する際に,労働者に対し,賃金,労働時間その他の労働条件を明示する必要があります(労働基準法第15条第1項)。また,そのうち一定の事項については,必ず労働者に書面を交付して明示しなければなりません。(詳しくは「労働条件がはっきりしない」の項を参照してください。)
実際には,労働条件の明示は,企業規模が大きいほど,就業規則や労働協約を採用時に交付するという方法で履行されることが多いのに対して,規模の小さな企業においては,就業規則を用いての明示は少なくなり,口頭だけの説明が多くなっているのが現状です。
しかし,労働条件が就業規則や文書で明示されず,口頭の約束しかない場合,後日,労働契約の内容を巡ってトラブルが生ずる結果となります。また,その解決についても,労働条件が明確でないため,両者の話し合いによるほか解決の方法がないのが現実です。

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雇入通知書等の交付

労働条件の明示については,就業規則の交付を基本とする場合,適用労働者の範囲を明確にし,就業規則に定めていない事項(給与の額,配属先,契約期間の定めの有無・長さ等)を入社日の辞令交付等によって補充することが必要になります。
そのような明示方法によりがたい場合は,パートタイム労働者につき奨励されてきた「雇入通知書」と同様の労働条件明示の文書を,すべての採用者に交付することが必要となります。

こんな対応を!

労基法第15条で定められている労働条件の明示は,労働契約の明確化のために不可欠です。入社時に,就業規則や文書等の交付により労働条件の明示を受ける必要があります。これは,後日の労働契約を巡るトラブルを防止するとともに,トラブルの早期解決にも大きな役割を持つものと思われます。
以上のことから,労働契約の内容を明確化するために,就業規則等を確認し,不明確な部分については,事業主にその確認を求めましょう。