平成27年度 第12回県政知事懇談「湯崎英彦の地域の宝チャレンジ・トーク」を,次のとおり東広島市において開催しました。
平成27年8月22日(土曜日) 13時30分から14時40分まで
下見福祉会館 (東広島市西条下見5-4-8)
訪問先 |
内容 |
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女性消防団による防災活動 |
○消防団員が減少する中,大学生等の若く頼もしい力を消防団活動に役立ててほしいという思いから、東広島市で初となる「学生消防団員」を公募。 ○広島国際大学に救急救命学専攻が新設されたことを機会に,多くの女子学生が消防団に入団。(12名) ○訓練や消火活動のほか,応急手当指導や火災予防啓発で活躍。 ○広島県代表として出場する全国女性消防操法大会(10月)に向けて訓練に励んでいる。 |
大学や地域と連携した社会福祉施設の取組 (地域密着型特別養護老人ホームときわ:八本松町原) |
○障害の有無や年齢の垣根を越えていっしょに楽しく安心して過ごすことのできる交流の場を提供。 ○大学・地域住民等との連携のもと,ピザ・豆腐作り教室,講演会活動,ボランティア養成講座等を開催し,地域と福祉の「共生」を目指している。 |
広島国際大学の女子学生が在籍する「東広島市消防団 第九方面隊 第七分団」による防災活動の様子を見学しました。
「特別養護老人ホームときわ」を訪問し,施設利用者の方と地域の方々が一緒になっておむすび作りをしている様子や,ボランティアの方と小さなお子さんが一緒になって,ダンスで入所者の方々を楽しませている様子などを見学しました。
東広島市在住で,あらかじめ選定した方に「人づくり」「新たな経済成長」「安心な暮らしづくり」「豊かな地域づくり」等の分野の取組について発表していただきました。
名前・職業等 | 取組内容等 | テーマ |
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松田 和子(まつだ かずこ)さん |
○地域において,結婚を希望する独身男女のために結婚支援活動に取り組んでいる。 |
地域における婚活事情について |
竹岡 訓子(たけおか さとこ)さん 三ツ城自治協議会役員 |
○住民同士が協力し交流を深め,地域が一体となり,誇りを持てるまちづくりを行うため「三ツ城古墳 光の宴」を開催。 |
三ツ城自治協議会主催行事「三ツ城古墳 光の宴」について |
岡田 順行(おかだ のぶゆき)さん 東広島市立中央中学校3年生 |
○平成23年の開校以来,日本の四季に関する童謡や唱歌の歌言葉の意味や情景を考え「和心」を育成する和文化学習に取り組んでいる。 |
「New Development」 ~新たな発展に挑戦~ |
平賀 進之助(ひらが しんのすけ)さん 県立西条農業高校3年生 |
○農業機械科に所属し,「木質系バイオマスエネルギー利用に向けた研究」をテーマに課題研究を進めている。 |
エネルギー問題に向けた私の挑戦 |
○松田
私たち「おせっかいおばさん」は,地元東広島市で結婚支援活動をしているボランティアグループです。結婚を望んでいる独身の男女が1人でも多く結婚して幸せになってもらいたいと願い,婚活パーティー開催や登録制のお見合いなど出会いの場,出会いのきっかけづくりをして4年目になります。これまで結婚したカップルは11組になりました。
主に婚活パーティーの開催を,道の駅湖畔の郷福富で行っております。平成27年度には,5月と7月にパーティーを開催しました。11月にもパーティーを開催する予定です。パーティーに参加されたカップルでそのまま継続的に続いているのが6組あります。
また,パーティー参加後,あの人にもう1回会ってみたいと思っている人にフォローするきっかけはないかな,何とかないかねっていろいろ考えた末,「えんむすびたい」という登録制度を設けました。仕事の都合でパーティーに参加できない人や大勢の中は苦手という人のために,会員登録して個人的に紹介,お見合いをするシステムで,昔の仲人さんっていう役割をするのかなあと思っておりますけれども,今年の9月で1年になりますが,既に2組が結婚されました。
そしてうれしいことに今も順調におつき合いが続いているカップルが数組。そしてパーティーで参加されたカップルもそのまま継続的に続いているのが6組あります。
結婚問題を全国的に大きな問題だっていうことはマスコミでよく聞いているんですけども,こんなにまでほんとに深刻に悩んでらっしゃるのかなあと感じました。だから行政と地域がほんとに一体になって本気でこのことに取り組まないと大変なことになるんだっていうことを私たちこの「おせっかいおばさん」はこの活動を通して実感しました。
これからもたくさんのカップルが増えるように頑張ります。体力が続く限り頑張りますのでよろしくお願いします。
●知 事
広島県でも,5年前に,ひろしま未来チャレンジビジョンというのをつくりました。これは,この先10年間,広島県がどのような方向に進んでいこうかという計画なんですけども,その中でも人口減少は非常に大きな課題として位置づけています。
少子化で困るよーと言って終わるだけではなくて,じゃあおせっかいしてみようということで,やっていただいており,これが将来の東広島と広島県を救うことになりますね。
これからも,皆さんのおせっかいで広島県の人口問題に大きく貢献していただきたいと思います。
○竹岡・福村
『三ツ城古墳光の宴』は,昨年の10月25日に,初めて,ろうそくの明かりを三ツ城古墳に照らし,悠久の時をつくろうということで,スタッフがこうしようああしようというイメージを抱きながら計画をしていきました。3,000人もの来場者の方があり,幻想的な雰囲気が大好評でした。
活動の目的は2つございます。1つ目は,この大きな行事を多くの地域住民が参加協力して行うことで,地域住民同士のつながりを強めること。地域総家族化と呼んでおります。
2つ目は古代の歴史を学びながら地域独自の新しい歴史,文化をつくり出すこと。つまり,古くて新しいまちづくりを行うことで地域住民が自分の町に誇りを持てるようにすることです。
光の宴において昨年は150人を超えるスタッフが集まりましたが,各分野の会員サークルや知り合いなど,1人ずつ声かけをしてきていただいて班員になっていただきました。参加スタッフが光の宴という一つの大きな目的を成功させることで喜びや達成感を共有し,連帯感が生まれ,新たな地域づくりのつながりが生まれました。成果として防災部会の設立ですとか,三ツ城地区全体でのグラウンドゴルフ大会の開催,とんどの復活などなど新しい地域づくり活動が次々と生まれております。三ツ城地域がますます活性化してることを実感しております。
今年は10月24日土曜日16時から開催しますので,湯崎知事さん,そしてご参加の皆様にも,ぜひ,今日ご参加の皆様にもぜひお越しください。スタッフ一同,地域の者一同,お待ちしております。
●知 事
もともと,いくつかの地域の集まりであまり活動がなかったので,どうしたらいいのかというのが,狙いどおりに,一体化をしていったということで,本当にすばらしい取組ではないかなと思います。
いろいろ地域の悩みもあり,「もうここの地域は縁が薄くて,活動が何もないんだよ」と文句だけ言ってたらそれで終わりですが,この,光の宴をやろうということで,「こうしようああしよう」と皆さんが力を合わせてやることが,だんだんと輪になって広がっていったのではないかと思います。
○岡田・下田
今日は,「ニューディベロップメント~新たな発展~」と題して,「生徒会の取組」「創造から伝統へ,日本の歌・四季の取組」「地域の中心としての学校の取組」という3つの柱で発表します。
生徒会では,新たに発展させるため,夢,挑戦,感謝,自立をキャッチフレーズとしてさまざまな活動を行っています。委員会活動では各委員会がみんなの学校生活をよりよくするために,いろいろな取り組みを考えて活動しています。 生徒会執行部の呼びかけで東日本大震災の復興支援を行ないました。市内の中学校で一番の支援を目標にして行いました。その結果,11万4,000円の義援金を集めることができました。また,中央中学校いじめゼロ宣言の発表も行いました。
次は,「創造から伝統へ,日本の歌・四季の取組」についてです。中央中学校には校訓の一つである和心をもとに,開校以来歌い継いできた日本の歌・四季があります。僕たち5代目は,これまでを引き継ぐだけでなく,さらに新たなものをつくっていこうと頑張っています。今年は,さらに発展させたものを完成しようと二部合唱に取り組みました。僕は,5代目の指揮者として引き継ぎ式や鯉のぼりの指揮をしました。これまでに鯉のぼりと花を全校生徒と保護者に発表しましたが,文化祭や卒業式では最高の発表になるよう,これからも挑戦し続けていきます。
最後は,地域の中心としての学校についてです。中学校の活動を通して地域の方々ともっとかかわろるため,地域の祭りで演奏を行ったり,敬老会で筝の演奏をしたりしました。また,地域のごみ拾いや清掃活動に参加する部活ボランティアを行うようになりました。保護者,地域の方も朝の挨拶運動やアルミ缶回収に参加してくださっています。中央中学校があることで新しいつながりが生まれ,地域に元気が出てきました。これからも地域の宝となるよう,取り組んでいきたいと思います。
●知 事
新しい東広島市は新しくなって人口も増えて発展してるところですけれども,そこに新しい中学校ができて,そこにこうしてしっかりとした生徒さんが生まれ,活躍をしてくれるということがよく分かりました。東広島の将来を先取りしてるような,明るい将来をつくってくれている皆さんだと思います。
○平賀
機械に興味を持った私は,西城農業高校に進学し現在農業機械科で学んでいます。農業機械科では農業機械に限らず,ものづくり全般を学びます。
1,2年生で基礎的な技術,知識を身につけますが,技術や知識だけでなく研究活動として2,3年生ではSS課題研究という授業があります。ここで私はエネルギー問題解決に向けたエタノールの燃焼実験や稲わらを使ったバイオエタノール生成方法について研究しています。
さて,エネルギー問題は地球規模の問題であることは皆さんご存じのとおりですが,私はそれを実際に体感することができました。それは2年の時にSSHの取り組みで行っているアメリカ合衆国研修に応募し,学校の代表として2週間滞在したことです。アメリカでは現在約10%のエタノールをガソリンに混ぜていることや,広大な土地に300基を超える風力発電機,日本では考えられないほどの規模での農業など,驚きの連続でしたし,これが世界なんだと実感しました。
そのほかにもイリノイ州立大学,イリノイ大学での英語によるプレゼンテーションなど経験し,私の器の小ささやもっとグローバルに活躍していかなければいけないということを痛感しました。
これらの経験を踏まえて,バイオマスエネルギーの実用化などのエネルギー問題解決に取り組み,グローバルに活躍する研究者になりたいと思い,大学進学を決めました。
私の目標は世界ですが,その原点は日本であり,広島であり,東広島です。私をここまで育ててくれた地域に感謝し,いつか恩返ししたいと考えています。
●知事
バイオマスというのは,今もご説明ありましたが,稲わらとか,木のチップ,あるいは粉砕して粉にしたり,エタノール,簡単にいうとアルコールにしたり,あるいは固めて石炭と一緒に燃やしたりとかいうことで,これからの世界が直面するエネルギー問題,それを解決をしていこうということでですね。
こうして具体的な目標を持って頑張ってくれるというのは,頼もしいと思います。本当に嬉しくなります。
中学生,高校生の3人の発表も,本当に何か明るい未来をつくってくれるんじゃないかと実感できるような発表をしてくれたと思います。
そしてまた,「三ツ城自治会」の竹岡さん,福村さん。そして,「おせっかいおばさん」の松田さんも,何か日常にある課題っていうのはたくさんあるじゃないですか。で,多くは,結構見過ごしたり,あとは不平不満で終わっちゃったりすることが多いんだと思うんですよね。
でもこの少子化問題,私たちにできることは何だろうと思って,「おせっかいをちょっとやってみましょうよ。「ああこの古墳ライトアップっていう案,これいいなあ。これをやってみようよ」と言って,アクションを踏み出すところが素晴らしいと思います。
皆さんも,それを発見をして,ぜひ,何か1つ新たな一歩を踏み出していただければすばらしいのではないかと思います。
その一歩ずつが大きく集まると広島県が大きく変わっていく。東広島市が大きく変わっていくということではないかと思います。
約150名
○出席してよかったです。聴きごたえがありました。県知事さんの発表者に対するまとめ,興味を持って聴きました。
来てよかった。元気が出ます。
○ 湯崎知事のチャレンジトークに参加し,思ったことは確実に地域の活性化につながっていくと感じました。
もっと,この機会を各地に増やしてほしいと思います。感動しました。
・三ツ城自治協議会 竹岡 訓子さん 福村 博士さん当日の発表を聞かれた市民の方から,「光の宴」のスタッフとして協力したいとの申し入れもありました。
今回は大変良い機会をいただき,どうもありがとうございました。
・県立西条農業高校3年生 平賀 進之助さん
今回のチャレンジ・トークに参加し、発表はとても緊張しましたが、参加することで、とても良い刺激になりました。
現在、高校ではバイオエタノールに関する研究を続け、大学でも同じような研究を続けていきたいと考えています。
将来は、私を育ててくれた東広島に恩返しが出来るよう、頑張っていきたいと思います。
懇談の模様は,録画でご覧いただけます。
こちら(インターネット放送局)からご覧ください。
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