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第21回「湯崎英彦の地域の宝チャレンジ・トーク」(25.06.29 北広島町)

印刷用ページを表示する掲載日2013年5月17日

 平成25年度 第21回県政知事懇談「湯崎英彦の地域の宝チャレンジ・トーク」を,次のとおり北広島町において開催しました。 

北広島町チラシ

1 開催日時

 平成25年6月29日(土曜日) 13時30分から14時40分まで

2 開催場所

 JA広島北部千代田支店 : 山県郡北広島町有田532-1

3 内容

取組現場の訪問

訪問先 内容

大暮養魚場
(北広島町大暮)

○豊かな水の力を借りて,約30万匹のアマゴを
養殖。
○一般の営業のほか,北広島町で実施している
「北広島町農山村体験推進事業」の自然体験プロ
グラムの中で,小学生の川魚体験の対応など,
幅広い活動を実施。

芸北せどやま再生事業

(北広島町川小田)

○「山林の景観および生態系保全」「地域経済の
活性化」「木質バイオマスの利用促進」を実現する
仕組みを作り,実施。(H24.10~)
○定期的に「せどやま市場」を開き,登録している
林家から木を受け入れて計量し,地域の商店で
利用できる通貨『せどやま券』と交換している。
○平成24年度「過疎地域の生活支援モデル事業」
(広島県)

 大暮養魚場

大暮養魚場の写真

  大暮養魚場を訪れ,アマゴの養殖施設の見学や釣堀で釣り体験をし,アマゴ料理をいただきました。

芸北せどやま再生事業

せどやま

 芸北せどやま再生事業を訪問し,「せどやま市場」の様子を見学しました。

県政知事懇談会

懇談会

◆湯崎知事による挨拶

知事挨拶

◆地域住民の方(4組)による『私の挑戦』の発表

 北広島町在住で,あらかじめ選定した方に「人づくり」「新たな経済成長」「安心な暮らしづくり」「豊かな地域づくり」等の分野の取組について発表していただきました。

名前・職業等 取組内容 テーマ

福長幸男(ふくながゆきお)さん

「三ちゃんS村」村長

○広島市安佐動物公園とのオオサン
ショウウオを介した交流は,40年を
越える息の長い活動を展開。
○特別天然記念物のオオサンショウ
ウオの保護活動をきっかけに,最近
薄れている地域社会の絆や,誇りの
再生,高齢化する地域の共生社会
の構築を進める。

「安佐動物公園と連携した
三ちゃんS村の挑戦」

植田紘栄志(うえだひさし)さん

自営業

○地元と外国の自然素材・伝統的な
製法の料理と雑貨を楽しめる「芸北
ぞうさんカフェ」をオープン(H25.4)し,
地域を盛り上げようと様々なイベント
を企画・実施。
○象の排泄物から「ぞうさんペー
パー」を製造するなど,斬新なアイ
デアを生かして幅広い事業を展開
し,今後は,宇宙食(保存食)の
製造を通じて地域の雇用創出・
活性化に挑戦したいと考えている。

「過疎地から世界,
そして宇宙へ
僕らの冒険が社会を変える」

瀧川学大(たきがわのりひろ)さん
森末海斗(もりすえかいと)さん
郷田佳祐(ごうだけいすけ)さん
平野希(ひらののぞみ)さん

私立広島新庄中学校3年生

○北広島町田原地区にあるテングシ
デ群落(イヌシデ)の突然変異の
研究に取り組む。
○平成23年度~平成25年度「SPP
(サイエンス・パートナーシップ・
プログラム)」(独立行政法人 科学
技術振興機構)に採択されている。

「地域の宝「大朝のテングシデ」
から学び,伝えたい!
~「テングシデの研究」~」

小田果歩(おだかほ)さん
奥田源大(おくだもとひろ)さん
山元美璃(やまもとみり)さん 
佐々木萌衣(ささきもえ)さん
尼子智也(あまごともや)さん

北広島町立芸北中学校2・3年生
≪生徒会≫

○「温故知新」を生徒会スローガンと
して,先輩から受け継ぐ炭焼き体験
やりんご栽培,太田川クリーン作戦
等の活動を発展させ,新しい活動を
創造することに挑戦する。

「温故知新~ボクらの挑戦~」

発表者

 

「三ちゃんS村」村長 福長幸男さん
「安佐動物公園と連携した三ちゃんS村の挑戦」

福長さん

●福 長 
 私たちの地域には世界に誇れる宝物がある。それは,日本で初めてつくられたオオサンショウウオの人工巣穴です。オオサンショウウオは,3000万年も昔から姿・形を変えず,現在まで生き延びており,生きた化石とも言われ,世界最大の両生類。
 どうしたら地域を活性化できるか悩んでいたとき,講師の方から,ふるさとのよさ,自然のよさを知って,それを生かすことが地域の活性化につながると聞いた。そこで,1973年から志路原においてオオサンショウウオの保全活動を始めていた安佐動物公園の方に,オオサンショウウオの研究を話してもらった。話を聞いたとき,それまで知らなかったことや,世界で初めて人工巣穴をつくっていたことにびっくりした。そのとき,安佐動物公園の方から人工巣穴の入り口が土砂で埋まってしまうため,地域の方で保全活動をしてもらえないだろうかという提案があり,三ちゃんS村設立のきっかけとなった。
 三ちゃんS村は,村長以下,地域住民約80名で,2004年2月に設立した。オオサンショウウオなど地域の自然と文化を守り,青少年の育成と地域の活性化を図ることを目的にしている。「三ちゃん」とは三つのチャンスという意味。人が出会い,ふれあうことができるチャンス,ふるさとの自然・文化を知るチャンス,その二つをあわせて地域の活性化を図るチャンスのこと。また,「三」の中には,オオサンショウウオの「サン」,山川の「サン」,太陽のさんさんと輝く「サン」をあらわしている。
 私たちは人工巣穴の維持・管理のほか,観察会を開き,皆さんにオオサンショウウオを見てもらい,生息環境保全のための働きかけもしてきた。
 青少年の育成の取組として,保育園の子どもが,サンちゃん(オオサンショウウオ)と友だちになる会を行っている。また,小学校で授業や観察会を開いたりもした。このような活動の成果だと思うが,地元の小学校が2011年に全国野生生物保護活動研究発表大会において「オオサンショウウオのすむ川の研究」を発表し,環境大臣賞を受賞した。
 また,COP10(国際的な生物多様性交流フェア)で取組を発表した。NHKやイギリスのBBC放送,ドイツの国際放送ほか,たくさん世界のメディアほか,外国から学者の方や,スミソニアン動物園の方が取材や観察に来られるなど,世界へ発信する取組もしている。
 人工巣穴の観察小屋をつくった。幼生を守っている主(一番大きいオオサンショウウオ)が,卵を産むときから幼生が2月に離散するまで,ずっと守っている様子も観察できる。これからオオサンショウウオの里として,地域の発展に尽くしていきたいと思っている。
○知 事 
 かなりLOVEサンちゃんというのが伺われる。オオサンショウウオがいるというところから始まっているが,自分のところにある宝を面倒みようという行動が,国際的な広がりを持ち,たくさんの人が惹かれてやって来ている大きな要素になるのではないかと思う。これからもオオサンショウウオを地域の宝として大事にしていただきたい。

自営業 植田紘栄志さん
「過疎地から世界,そして宇宙へ 僕らの冒険が社会を変える」

植田さん

●植 田 
 
29歳のときにスリランカでビジネスを始めた。ゾウのうんちから作る,ぞうさんペーパーという商品をつくっている。ゾウは胃腸が弱く,ほとんど食べたものを水と一緒に出してしまうため,そんなに臭くない。陰干しして,ドラム缶で24時間ぐらいゆでると,繊維だけになる。繊維を取り出して,古紙と一緒にブレンドし,その後は日本の和紙と同じような感じで作る。単にうんちが紙にというサプライズだけではない。ゾウが,例えば家を壊したりなど,人間とトラブルを起こすため,年間300頭ぐらいが射殺されている。ぞうさんペーパーは,人間とゾウが対立している構図から,むしろ人間とゾウがビジネスパートナーになるという状況。だから,ゾウがいないと食べていけない人たちが出てくる。そうすると,ゾウを保護すること自体がビジネスになってくる。そういう商品です。
 約1年半前,40歳になって北広島町に移住してきた。祖父母が住んでいた家に住み,3年間空き家だった町の建物に会社の本社機能を持ってきた。ここに来て,少しでも貢献したいという気持ちが芽生え,それが夢にかわった。
 まず,豪雪地帯に南国の風をということ。日本のハワイアン音楽の第一人者でもある,高木ブーさんのコンサートを開催し,豪雪地帯がすっかりトロピカルな状況になった。ブーさんが来た後にウクレレを始めて,今では人前でパフォーマンスするぐらいになった方,芸北小学校がウクレレを授業に取り入れてくださるなど,少しずつ南国の文化が育ち始めていると思う。
 2番目は,カフェ文化を広めることで地域活性化です。カフェというのは,単にコーヒーを飲むだけではなくて,人と情報が集まるところ。特に新しい取組やアイデアなど,カフェで生まれてくることが多かったことから,芸北に,自分でつくってみようと思った。
 3番目。小さな集落だからこそ外交を。1つの独立国家になった気分で外交を進めようということ。韓国のビジネスパートナーの家族や,社会的なビジネスを勉強している学生たちが見に来てくれたりしている。
 4番目の夢が,もともと豪雪地帯のため,保存食の文化は高いレベルを持っている。それを商品化して,国内外に販売することで外貨が稼げるのではないか。基本的には乾物,燻製,発酵,漬け物など。産学協同プロジェクトとして,東京の学校にデザイン,マーケティングしてもらう。10月には下北沢商店街でPRし,販売したいと思っている。
 最後5番,限界集落から宇宙へ。保存食を宇宙食にして,外国は当たり前,宇宙に売ろうと。今はJAXAやNASAの情報を集めて,商品開発をしている。わずかの期間で,一般の人たちも宇宙旅行に行けるようになると思う。宇宙船の機内食に採用されるようなブランドに成長させたい。
 支えてくださる近所の皆さんの恩を忘れず,今後も夢の実現に向かって頑張ります。
○知 事
 
ご縁を大切にして,人を巻き込んでいく。逆に,巻き込まれ力もないと,なかなか巻き込むことは難しい。これが組み合わさった。誰でも両方の力があると思うが,それを実践し,この1年半でものすごいインパクトをこの地域につくってこられたのではないかと思う。これからまだまだ楽しみ。

私立新庄中学校3年生 瀧川学大さん・森末海斗さん・郷田佳佑さん・平野希さん
「地域の宝「大朝のテングシデ」から学び,伝えたい!~「テングシデの研究」~」

新庄中学

●瀧川・森末・郷田・平野 
 
新庄中学・高等学校は,今から104年前に吉川元春公の正三位の贈位を記念して,地元の有志の方のご尽力で村の宝として生まれた学校。地元の方との交流も多く,教室では学べないたくさんのことを教えていただいる。テングシデの研究もその一つで,文部科学省の研究指定を受け,SPP(サイエンス・パートナーシップ・プログラム)の支援を受けている。
 テングシデはイヌシデの突然変異体で,幹や枝がぐねぐね曲がっていることが特徴。一般に,突然変異体は一代限りと言われているが,大朝のテングシデは何代も続いており,しかも,群落をなしている。世界でここ北広島町の大朝地区にしか存在しないことから,学術的にも大変貴重と言われ,県及び国の天然記念物に登録されている。
 1年生のとき,国の天然記念物に登録される際に学術的な分野で大変ご尽力いただいた広島大学の中越信和先生の講義を受けた。また,文化庁の許可を得て,群落の中に入り,赤ちゃんから1年目,5年目のテングシデなどを間近で観察したときは感動した。中越先生の授業の後,地元でテングシデを守ってこられた方にインタビューを行ない,テングシデがこれまで地元の方に守られてきたことを知り,自分たちも何かできないかと相談した。その行動の一つとして,テングシデ保護を訴える看板を群落入り口に立て,リーフレットをつくり,文化祭で配った。昨年は,マスコット作成や,テングシデの伝承を絵本にして保護を訴えた。
 2年生から,テングシデ研究会として課題研究を始めた。テングシデの樹形モデル化の研究では,広島県科学賞入選をいただいた。このほか,テングシデの古い研究,写真の研究も継続中です。
 本校のテングシデの研究も,今年で3年目になった。今年の1年生も,中越先生の授業を受けて,テングシデの研究がスタートした。3年生になった私たちは,2年生の仲間と課題研究を進めていきたいと思っている。
 テングシデは生態系の中では弱い立場の植物です。しかし,テングシデを傷つけると,天狗に投げ飛ばされるなどの伝承のもと,地元の人々が守ってこられたからこそ今の群落がある。これからも,この地元の宝であるテングシデについて学び,守っていきたいと思う。そして,人に優しく,地球を守ることができる人間になりたいと思う。
○知 事 
 テングシデは,生物科学的にも非常に珍しく,誰かが守っていかなければ,あるいは研究していかなければいけない。地元の子どもたちの手で,その一端を担われるというのはすばらしいことだと思う。是非次の後輩たちにつなげていってもらいたい。

北広島町立芸北中学校3年生 小田果歩さん・奥田源大さん・山元美璃さん・佐々木萌衣さん 
北広島町立芸北中学校2年生 尼子智也さん
「温故知新~ボクらの挑戦~」

芸北中学

●小田・奥田・山元・佐々木・尼子 
 
芸北中学校生徒会は,「温故知新」を今年のスローガンにしている。これまで先輩方が築いた伝統を基に,今年の新たな取組を進めるというもの。
 芸北地域の人口は減少を続け,それに伴い児童・生徒数も年々減少している。平成5年に芸北中学校の生徒数は126人だったが,今年は約半分の67人となった。今後も子どもの出生数から見ると,地域の人口は減少する傾向が見られる。その現状を踏まえ,11年前から保育所,小学校,中学校,高校での連携した教育が進められている。これは,保・小・中・高の13年間にわたって一貫した教育をすることで,将来的に地域を支える地域の宝として児童・生徒を教育するもの。小学校と中学校との連携,中学校と高校との連携,小・中・高校との連携を三つの柱とし,炭焼き体験やリンゴ栽培,太田川クリーン作戦などの行事を通して,児童・生徒が芸北地域を詳しく知り,地域にとって今,必要なことは何かを考えるきっかけを見つける取組を行なっている。高校生が中学生に,中学生が小学生に,リーダーとして手本を見せ,ともに活動することで,違う年齢,児童・生徒とのつながりをつくることができる。地域を愛し,人と人とのつながりが深い地域を目指して取組を進めている。
 新しい挑戦として,今年から4年間,芸北中学校は芸北小学校とともに文部科学省の指定を受け,「挑戦科」という芸北の自然や社会をフィールドとし,ダイナミックな体験活動を核とした授業に挑んでいる。これは,これからの日本の新たな教育をつくりだすために行うもの。あわせて,「発見!地元の特産物」という取組により,身近にありふれた,一見価値のなさそうなものを特産物にできないかと,至るところで手に入る栗や竹を材料として,炭焼き体験の授業の中で炭を作成している。ありふれたものですが,一工夫することで,価値を見いだすことができるのではないかと考えている。また,価値を高めるためにはどうしたらよいかをさぐるために,例えばインターネットを活用してこれらのものを販売することも考えている。こうした経験が,私たちが大人になっても生かされる宝となると信じている。
○知 事 
 
長い人は保育園から高校までずっと一緒で,本当に絆が深まるのではないかと思う。いろいろな挑戦をし,炭という新しい特産ができる。身近な,これまで価値のなかったものが価値を生んでいくというのはすばらしいことだと思う。頑張ってほしい。

◆知事まとめ

4 傍聴者

 約240名

5 その他

 懇談の模様を録画でご覧いただけます。
 こちら(インターネット放送局)からご覧ください。

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