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旧広島陸軍被服支廠安全対策工事

印刷用ページを表示する掲載日2025年4月14日

工事の目的

 本建築物は、旧広島陸軍における兵站施設の充実のため1914年(大正3年)に建設された被爆の痕跡を有する貴重な軍事遺産であり、「先駆的な技術を結集して建造された旧陸軍兵站施設の希少な遺構」として令和6年1月19日に国の重要文化財に指定されました。
 一方、耐震診断評価により、大規模地震に対して、倒壊又は崩壊する危険性があると評価されており、耐震性の確保が必要とされています。
 このため、早急に耐震性の確保、建物外部の劣化箇所を改善するため、建築物の文化財的価値を損なわないように配慮した安全対策工事を行います。

お知らせ

工事現場で旧広島陸軍被服支廠に関する情報発信を始めました。

 ゲート2に、デジタルサイネージを設置しました。タッチパネルで画面を操作し、様々なコンテンツが閲覧できます。旧広島陸軍被服支廠に関する情報発信をしていきますので、現地にお越しの際は、ぜひご覧ください。
デジタルサイネージ設置
デジタルサイネージ1 デジタルサイネージ2 デジタルサイネージその4

 

工事概要

工事概要
工事名 旧広島陸軍被服支廠1号棟ほか2棟安全対策工事
工事場所 広島市南区出汐二丁目4-60
工事期間 令和6年10月2日~令和9年2月17日
発注者 広島県
設計者 (株)日建設計 大阪オフィス
設計意図伝達 (株)日建設計 大阪オフィス
工事監理 (株)文化財保存計画協会
施工者 清水・共立旧広島陸軍被服支廠1号棟ほか2棟安全対策工事特定建設工事共同企業体
建物概要

1~3号棟共通

 安全対策工事内容:れんが壁補修、瓦葺き替え、防水改修、建具改修、内装改修、耐震改修、外構等

 構造・規模:れんが造、鉄筋コンクリート造 地上3階建て 延べ面積5,578.66平方メートル 建築面積2,340.09平方メートル

 敷地面積:約14,490平方メートル

 

工事現場の様子

令和6年12月

〇仮設ゲートを2か所設置しました。(ゲート1は2号棟と3号棟の間に、ゲート2は1号棟北側にあります。)

〇工事着手前に、内観の写真を撮影しました。

ゲート1設置状況 ゲート2設置状況 内観写真撮影状況
ゲート1 ゲート2 内観写真

 

令和7年1月

〇現場作業員用の快適トイレを設置しました。快適トイレとは、男女ともに快適に使用できる仮設トイレであり、男女別を明確に表示し、水栓機能など一定の仕様を満たすトイレをいいます。

〇瓦を製作するため、創建当初の可能性のある菊間瓦の製造元の判別と寸法を測定しました。

仮設トイレの設置状況 瓦調査の状況 瓦の製造元の刻印(菊間瓦)
仮設トイレ 瓦調査 瓦刻印

 

令和7年2月

〇ゲート2にデジタルサイネージを設置し、被服支廠に関する情報発信を始めました。

〇3号棟の東面から外部足場の組立を開始しました。

〇3階床の吹き抜け部、外窓を塞いでいた合板を撤去しました。3階と2階が連続した空間となり、外窓から太陽光が注ぎ込み、内部が明るくなりました。

 

デジタルサイネージの設置状況(ゲート2)

外部足場の設置状況 吹き抜け部、外窓部の合板塞ぎの撤去後の状況
deji asiba nai

令和7年3月

〇1~3号棟の東面(県立広島工業高校側)に外部足場を設置しました。

〇建物内部に残置されていた積台は、被服支廠時代に使用されていた可能性があるため、保管することとしました。

〇鋼製建具の内側に設置されていた木製の引込建具は、損傷しないよう慎重に撤去し、保管前に計測等調査を行いました。

 
外部足場の設置状況((東側)県立広島工業高校側) 積台を保管 木製引込建具の計測状況
足場 東側  積み台 木製建具の計測状況

令和7年4月

〇3号棟の南面(妻面)の市道沿いに仮囲いを設置しました。

〇倉庫として使用されていた時代に設置されたコンクリートブロック間仕切壁について、既存の躯体を損傷しないよう注意を払いながら慎重に解体撤去しました。

〇実施設計時に関わっていただきました検討会議の構成委員の皆様に、工事現場の状況を確認して頂きました。

 
3号棟南面(妻面)の仮囲い設置状況 東側前室内のコンクリートブロック解体後の状況 有識者による現場確認
3号棟南側仮囲い設置 コンクリートブロック解体状況 有識者会議委員の現場確認

 

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