【解説】
日本医学史上に画期的な功績を残した曲直瀬道三(まなせどうさん,1507~1595)(正盛)が天正2年(1574)に脱稿した道三医学の集大成本で,勅命によって僧策彦(さくげん)が題辞を認め,医学全般にわたり論述されている。
天正11年(1583)小早川隆景の侍医・水野松林軒に贈ったことが自筆奥書によって知られる。永禄年間(1558~1570),毛利元就が出雲出征中に病になったとき,道三は将軍足利義輝の命で出雲に下向してこれを治癒して以来,毛利氏一族の知遇を得ており,その縁でこの本を隆景の侍医に贈ったのであろう。
この啓廸集の刊本はなく,現存を確認できる自筆本は他に一書しかない。
名称 | 紙本墨書啓廸集 | |
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よみがな | しほんぼくしょけいてきしゅう | |
指定 | 県指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 典籍 | |
所在地 | 三原市円一町 | |
員数 | 8冊 | |
指定年月日 | 昭和30年1月31日 | |
構造形式 | 紙本墨書,冊子装 | |
法量 | 縦27.1cm,横20.9cm | |
公開状況 | 特別公開(事前に連絡必要,0848‐62‐3225) | |
交通案内 | ○JR「三原駅」から南へ約700m | |
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