【解説】
当該舎利容器は,下から,台座,輪宝(りんぼう)及び宝珠から成る。
台座は,六方隅入りの円形の基壇の上に反花座(かえりばなざ)が載り,その上に独鈷杵(とっこしょ)が立てられる。独鈷杵の上部は輪宝と宝珠を連結するほぞとなる。
輪宝は,中央部に独鈷杵の先が入るように四角い穴が設けられている。
宝珠は,蓮華座の上に載り,四方を火焔が囲んでいる。蓮華座は,5段で各段8弁の計40弁の連弁から成る。宝珠内部には,白色とやや黄色味を帯びた米粒状の舎利が納められている。いずれも水晶製と思われる。宝珠は水晶製で,これ以外は金銅製で鍍金が施されている。
広島県重要文化財「浄土寺文書」によると,暦応(りゃくおう)3(1340)年,足利尊氏の弟の直義(ただよし)が仏舎利2粒を浄土寺に奉納したことが知られる。当該舎利容器の制作時期は南北朝時代と思われ,これがこの仏舎利を収めた容器である可能性がある。
名称 | 金銅火焔宝珠形舎利容器 | |
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よみがな | こんどうかえんほうじゅがたしゃりようき | |
指定 | 県指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 工芸品 | |
所在地 | 尾道市東久保町 | |
員数 | 1点 | |
指定年月日 | 平成26年2月27日 | |
構造形式 | ||
法量 | 総高14.2cm 基壇径5.6cm,輪宝径4.3cm,蓮華座径4.4cm,宝珠(高)3.9cm,火焔最大幅5.6cm |
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公開状況 | 浄土寺宝物館で公開 | |
交通案内 | ○JR尾道駅から東へ約1.5km,尾道駅より路線バスで約10分,タクシーで約5分 | |
関連施設 | 名称 | 浄土寺宝物館 |
開館時間 | 9時~16時 | |
休館日 | 法要・行事・修理などの関係で拝観できない場合あり | |
入館料 | 入館料400円 | |
所在地 | 尾道市東久保町20-28 | |
電話番号 | 0848-37‐2361 | |
交通案内 | ○JR尾道駅から東へ約1.5km |