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広島県の文化財 - 木造弥勒菩薩坐像及び木造不動明王坐像・木造愛染明王坐像

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【解説】
 南北朝時代(貞和4年〔1348〕)創建の明王院五重塔(国宝。以下「五重塔」という。)初層に安置される。
 中央の弥勒菩薩像は,端正な慈悲相を表し,ゆったりとした構えに格調の高さを示す。着衣には截金(きりかね)や盛り上げ彩色による文様が施され,装飾的にまとめられる。
 不動明王像・愛染明王像は,忿怒(ふんぬ)の形相をよく表し,肉身や着衣には丹念に施された華麗な彩色・文様が残る。
いずれも小像ながら,彫技や装飾が繊細で巧みであり,仏師の高い技術と優れた造形感覚が認められる。
 特に,各像の着衣に見られる彩色・文様は,五重塔内荘厳画とほぼ同様ものとして違和感がなく,五重塔の創建に近い時期の造像になると考えられる。
 この三躯の組合せは,県内唯一の制作時期が中世に遡る作例である。
 以上のことから,本文化財は,制作優秀であるとともに,五重塔とも共通する制作当初の装飾が良好に残る,稀少な像種の組合せであることから,貴重な作品であると評価できる。

 

名称 木造弥勒菩薩坐像及び木造不動明王坐像・木造愛染明王坐像
よみがな もくぞうみろくぼさつざぞうおよびもくぞうふどうみょうおうざぞう・もくぞうあいぜんみょうおうざぞう
指定 県指定
種別 重要文化財
種類 彫刻
所在地 福山市草戸町
員数 3躯
指定年月日 令和2年3月23日
構造形式 寄木造,截金,盛り上げ彩色,玉眼嵌入
法量 像高:弥勒菩薩 52.7cm,不動明王 28.8cm,愛染明王 34.4cm
公開状況 通常非公開(秋の五重塔一般公開の際に公開予定)
交通案内 ○JR「福山駅」から「尾道方面行」バスで国道2号線の「神島橋」下車,芦田川沿いに南に約800m
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