【解説】
室町時代中期(15世紀)の作品であり,速谷(はやたに)神社に伝わる。
頭部は金色(箔置き)に塗り,眼は玉眼である。胸張り前足の踏ん張りは力感に富む。
阿形(あぎょう)は,頭髪を青白色に仕上げ,髪の線は黒漆にて表わし,髪の先端は渦巻き様に表わしている。吽形(うんぎょう)は,頭髪を緑色に表わし,髪の先端は垂らす。
両者ともに力量感に富んだ彫成(ちょうせい)技法の秀作で,初め木彫に仕上げ,次に木割れを防ぐ古紙を粘り,胡粉(ごふん)をおいて膝をかけ,着色にて仕上げる技法を知る上からも貴重な資料で,ほとんど完形の状態に残る,県内ではまれな作品である。
速谷神社は古代以来の名社で,安芸国造との関連も指摘され,平安時代(794~1191)の記録には神階叙位の記事もみえる。中世には安芸ニ宮に位置付けられ,人々の信仰を集めた。
名称 | 木造狛犬 | |
---|---|---|
よみがな | もくぞうこまいぬ | |
指定 | 県指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 彫刻 | |
所在地 | 廿日市市上平良 | |
員数 | 1対 | |
指定年月日 | 昭和60年12月2日 | |
構造形式 | 寄木造 | |
法量 | 阿形/像高34.5cm,身長40.0cm 吽形/像高34.0cm,身長41.0cm |
|
公開状況 | 公開時間:8時~17時(速谷神社宝物館内) 拝観料:無料 |
|
交通案内 | ○JR「廿日市駅」から北へ約3.5km ○広島電鉄「廿日市駅」から北へ約3.7km ○「原方面行」バスで「速谷神社」下車 |
|
関連施設 | 名称 | |
開館時間 | ||
休館日 | ||
入館料 | ||
所在地 | ||
電話番号 | ||
交通案内 |