【解説】
榧(かや)材の足部から蓮肉まで一木彫成(台座周囲は後補)という,平安時代初期(9世紀ころ)によく見られる技法の仏像である。
ずんぐりとした怒り肩の体躯に太い首,著しく奥行の深い頭部に眉目はやや鋭く,あごにくっきりと刳り(くり)の線をほどこし,上唇のつき出た表情など,重厚さと量塊(りょうかい)性に富んだ像である。裳には翻波(ほんぱ)式衣文(えもん)が残り,天衣には旋転(せんてん)文がうづまいて彫り出され,9世紀頃から流行した壇像の趣が濃く,黒ずんでいるがわずかに彩色のあとがうかがえる。頭上の化仏十個は後補であるが,そのうち七個は相当古いものである。貞観彫刻(9世紀ころ)。もと報恩寺観音堂に納められていた。
名称 | 木造十一面観音立像 (観音堂安置) |
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よみがな | もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう | |
指定 | 国指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 彫刻 | |
所在地 | 世羅郡世羅町 | |
員数 | 1躯 | |
指定年月日 | 昭和19年9月5日 | |
構造形式 | 榧材,一木造 | |
法量 | 像高147cm | |
公開状況 | 随時拝観自由。ただし,個人・団体にかかわらず,拝観許可の申請文書を事前に提出する事。 | |
交通案内 | ○「甲山営業所」から「上下行」バスで「赤屋報恩寺」下車 ○JR「三川駅」から車で10分 |
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関連施設 | 名称 | 廃報恩寺仏像収蔵庫 |
開館時間 | 事前に連絡必要 | |
休館日 | ||
入館料 | ||
所在地 | 世羅郡世羅町赤屋 | |
電話番号 | 0847‐22-4646(大田庄歴史館) | |
交通案内 | ○「甲山営業所」から「上下行」バスで「赤屋報恩寺」下車 ○JR「三川駅」から車で10分 |