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広島三大ソウルフード座談会 愛される秘訣と美味しい未来

広島三大ソウルフード座談会 愛される秘訣と美味しい未来

むすびのむさし/みっちゃん総本店/汁なし担担麺専門 キング軒

浮田秀律さん、馬場雄也さん、山本和志 さん

2025年3月25日

メインビジュアル

 

愛される秘訣は三者・三味・三様 今日の出会いで広がりが生まれる!?

広島の魅力を担う鍵を持つ 気になる人が集まったら・・・?

今回は座談会形式の特別編でお届けします。

 

話してくれたのはこの3人

3人のプロフィールの画像

 

​―​―まずみなさんの創業のいきさつを教えてください。

みっちゃん総本店・馬場 私たちは昭和25年創業。広島のお好み焼は戦後の復興期、人々のお腹を満たすため一銭洋食にキャベツやモヤシ、焼きそばなどを入れたところから始まったと言われてます。当社は創業者の井畝満夫が試行錯誤して作り上げた味を守り続けています。

みっちゃんのお好み焼きと馬場さんの画像

「みっちゃん総本店」 
#愛される秘訣 創始者・井畝満夫の味を忠実に守り続ける

 

むすびのむさし・浮田 うちの創業は昭和33年。中央卸売市場で青果卸をやってたんですが、仕事が忙しく朝食を食べられない従業員が多くて。見かねた私の祖母がおむすびを作ってあげたら美味しいと評判になり、飲食業を始めました。店名の『むさし』は、青果卸と飲食店の二刀流ということで宮本武蔵好きの祖父が名付けました。

浮田さんとむさしの弁当の画像

「むすびのむさし」
#愛される秘訣 品種や炊き方、すべてにこだわった白米のうまみ

 

キング軒・山本 『キング軒』はお二方に比べて最近の店で平成23年創業。広島では舟入の『きさく』さんが始めた汁なし担担麺を創業者が食べ、「この味は何だ!?」と驚いて。周りでも山椒の痺れやさっぱりした味わいが注目を集めていたので、自分でも作ってみようと思ったんです。

山本さんと汁なし担々麺の画像

「汁なし担担麺専門 キング軒」
#愛される秘訣 毎日朝挽きしたフレッシュな山椒を使用

 

――お好み焼、むさしのお弁当、汁なし担担麺、どれも広島人にとって日常食と呼べるものです
山本 僕は中学時代、弁当じゃ足りなくて昼に学校を抜け出してお好み焼屋に食べに行ってました(笑)。お好み焼は家の近所におばあちゃんがやってる店があったり、昔から身近な存在でしたね。

浮田 僕、ちょうど昨日高校の集まりがあって『みっちゃん』に行かせてもらったんです。お好み焼って絶対嫌いな人がいなくて。みんなが集まると「お好みでも食べにいこうか」ってなりますよ。

馬場 実は僕も先週、本通の『むさし』さんに行ってました(笑)。家族から『むさし』さんのおむすびが食べたいって声が上がったんです。あと出張の時は誰かが必ず『むさし』の弁当を買うので、僕も毎回新幹線で食べてます。

山本 新幹線と言えば、昔東京で働いている時期があったんです。その頃すごく辛くて…。広島に帰省してまた東京に戻る時、「戻りたくない〜。広島がいい〜」って泣きながら『むさし』のお弁当を食べたことを思い出します(笑)。

浮田 『キング軒』さんは、若いお客さんが多いですよね。うちは家族連れとか、おじいちゃんと孫が一緒に来たりとかの方が多いんです。同じソウルフードでも、それぞ​れ層の違いがあるんでしょうね。

座談会の様子の画像

――広島県内と県外で反応の違いは感じたりします?
馬場 広島のお好み焼自体、まだ全国であまり知られてない存在なので、もっと伝えていかないといけないと思ってます。当社は冷凍の通販にも力を入れてて。それを食べてもらって「次は広島で焼きたてを食べたい」と思ってもらいたいという気持ちがあります。

山本 『キング軒』は東京や大阪にも出店していますが、広島以外の土地に営業に行くと汁なし担担麺自体の認知が低いことを痛感します。みんな食べたら美味しいって言ってくれるんですけど。

浮田 うちは広島県内にしか店舗がないけど、それは先代の「わざわざ広島まで来てもらえる店になれ」という教えがあるから。とにかく自分たちの味を追求する。最近ようやくその言葉の奥深さが分かるようになりました。

三人の画像

――広島の食の魅力を広く知ってもらうため、みなさんで取り組めることはあるでしょうか?
山本 実は、うちの汁なし担担麺は、トッピングで生野菜が摂れる麺類として健康志向の男性に人気なんです。お好み焼も野菜多めだし、健康食という部分を一緒に​アピールしてもいいかも。

馬場 私たちはお好み焼ソース味ということでお菓子とのコラボ商品を出したりしてます。

山本 うちも汁なし担担麺味のポテトチップスを出したことがあって。個人的に『むさし』さんの若鶏のから揚げ味チップスがあったら絶対食べたいです(笑)。

――それがセットになってたらお土産にほしいですね!
浮田 (汁なし担担麺の)山椒とお好み焼は合わないんですか?

馬場 合いますよ。山椒を練り込んだ麺を使ってお好み焼を作ったりもできますから。

浮田 うちの若鶏のから揚げに振りかける塩袋に山椒を混ぜても面白いかも。味だけでなく観光​の観点からも考えたいですね。

馬場 広島の観光をもっと盛り上げるために必要なのは、日帰りではなく旅行者に宿泊してもらうこと。そのためには広島の夜のすごし方やお店情報の発信が必要で。そのことについて話せる場がほしいです。

山本 コロナ禍の旅行支援ではホテルに泊まると地域クーポンがもらえたりしましたよね。ホテルと飲食店の連携も大事です。

――今後は行政や民間、飲食やホテル…などの垣根を越えて、多様な関係者が集まって意見を出し合える場が必要かもしれません。

3人 それいいですね!

――みんなで一緒に、広島をより良くするために動き出したいですね。​

3人の画像

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 同業者だけじゃなくいろんな人と集まって語り合っていこう!​

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紹介人物画像

浮田秀律さん、馬場雄也さん、山本和志 さん

むすびのむさし/みっちゃん総本店/汁なし担担麺専門 キング軒

「むすびのむさし」 浮田秀律さん
創業者・浮田完の孫で現在は株式会社むさし本部課長。会社浮上のきっかけは旧広島市民球場での販売開始。観戦のお供に、遠征時の選手の移動に弁当が愛された。まさしく「野球はカープ、むすびはむさし」。

「みっちゃん総本店」 馬場雄也さん
株式会社ISE広島育ち企画事業本部長。一銭洋食に改良を施して今の広島風お好み焼の原型を作ったと言われる井畝満夫の店。「お好み屋の名前=○○ちゃん」というのも、このみっちゃんが最初と言われる。

「汁なし担担麺専門 キング軒」 山本和志さん
株式会社キングファクトリーグループ管理本部 部長。広島発祥のスパイシーな味わいを広めるため、東京、大阪など県外にも積極的に出店。醤油タレは明治39年創業、広島産の「川中醤油」に特注した醤油を使っている。