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うちでしか食べられない料理で、広島に人を呼び込みたい

うちでしか食べられない料理で、広島に人を呼び込みたい

NAKADO Owner chef (ナカドオーナーシェフ)

中土征爾 さん

2022年9月25日

メインビジュアル

有名レストランガイドにも紹介された「料理マニア」のお店

オープン1年目でミシュランに並ぶフランス発祥のレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』に掲載された『NAKADO』。独創性あふれる料理の数々が食通の人気を集めています。

「イノベーティブとかフュージョンとか呼ばれますけど、僕自身はちゃんとしたフランス料理を作ってる感覚で。日本の食材を生かす料理をフレンチの技法で作っている意識なんです。ただ伝統的な調理法ではなく、各要素を分解して新たな組み合わせを試しているのでノンジャンルと言われるのかもしれません」。

料理の画像

オーナーシェフの中土征爾さんは幼い頃から料理好き。小学校時代から友達を家に呼んで手料理を振る舞ったりして周囲を楽しませてきました。自称「料理マニア」の好奇心は液体窒素やガストロバック(減圧調理器)を使った最新調理法にも及び、昨今は地元食材に熱い視線を向けています。

「今は鹿のタン、ナマズを良く使っています。鹿のタンは広島県産で他店ではほとんど使ってない部位。ナマズは養殖の段階から携わらせてもらい、黒瀬の綺麗な水で養殖されるため泥臭さが全然ないんです。昔は広島だけじゃ食材が揃わないと思ってたけど探せばあるんですよ」。

同世代の好敵手と共に、ひろしまの美味しいを創る

料理をしている中土さんの写真

別に取材をした「稲穂」の三原美穂さんとは1978年生まれと同い年だそうです。二人の熱き料理人が共通して持っているのは、地元食材の再発見に対する熱意や、ジャンル内に収まらない創作意欲、そして広島への強い愛。

「なれ合いはなく、叱咤激励する関係。『これ美味しくないよ』とか普通に指摘し合いますから」。

志を同じくする同世代の好敵手と互いに高めあい、ひろしまの美味しさを創っている様子がうかがえます。

NAKADOの店内の画像

「目指すのは海外からお客さんを呼べるレストラン。僕は広島に育ててもらったし、広島に感謝の気持ちはあるし。観光も含め地元に貢献できるレストランになりたいんです」。

食文化でひろしまを盛り上げる。そんな未来に向けて、中土さんは挑戦し続けています。

紹介人物画像

中土征爾(なかどせいじ) さん

NAKADO Owner chef (ナカドオーナーシェフ)

北広島町出身。国内外で多様なジャンルの料理人として修業を積んだのちに,2020年にNAKADOをオープン。1年目でミシュランに並ぶフランス発祥のレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』に掲載される。西洋料理専門調理師、JSA認定ソムリエの資格を有し,中国放送(RCC)の情報番組「イマナマ!」ではフランス料理の講師として出演。広島の好きな場所は故郷の北広島町で,いつかオーベルジュ(宿泊施設付きレストラン)をやるのが夢だという。過疎化が進む山間部にある故郷に,少しでも活気が戻ってほしいと思っている。