令和6年度「広島県木造建築セミナー及びスクール」について
広島県木造建築セミナー(令和6年度)
林業課では、木造・木質化に精通した建築士を育成することを目的として、建築士や木材供給事業者を対象に、木造建築セミナーを開催しています。
今年度は、9月から12月にかけて、座学・グループワーク・視察・実習からなる全6回の講座を開催しました。木造・木質化に関心を持つ建築士26名に加え、木材供給事業者10名にご参加いただき、関係者の皆様のご協力により、無事全日程を終えることができました。
講座内容
日程 | 内容 | 講師 |
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9月5日(木) 場所:サテライトキャンパスひろしま |
広島県の森林・林業について
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広島県農林水産局林業課 |
地域の森を育てる木の建築のススメ~持続可能な地域循環社会のために~ |
NPO法人サウンドウッズ
安田 哲也氏 |
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県内木造施設事例紹介~木でつくる子どものための空間~ |
(株)今川建築設計、ひろしま木造建築協議会
今川 忠男氏 |
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グループワーク |
進行:安田 哲也氏 |
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9月26日(木) 場所:サテライトキャンパスひろしま |
木の空間の効果効用 |
広島大学 |
県内公共施設への木材供給の取組~事業者連携による需要開拓と設計者への情報提供~ |
(株)小城六右衛門商店、広島西部木材振興協同組合、ひろしま木造建築協議会 |
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変化に対応する中国木材~米材の中国木材から米材と国産材の中国木材へ |
中国木材(株) |
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グループワーク 木材を使って建築する「こどもの空間」に考えられる「良い面」「悪い面」について |
進行:安田 哲也氏 講師:木村 彰孝氏、小城 貴嗣氏 |
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10月17日(木) 場所:サテライトキャンパスひろしま |
中大規模建築物のための木材基礎知識 |
木構造振興(株) |
地域の木材を活かした構造計画の実例 |
(株)山田憲明構造設計事務所 山田 憲明氏 |
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グループワーク | 進行:安田 哲也氏 講師:原田 浩司氏、山田 憲明氏 |
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11月7日(木) 現地視察 |
製材工場の視察 |
講師:中本造林(株) 原 正宏氏 |
森林施業現場(主伐・再造林地)の視察 (もみの木森林公園周辺) |
講師:細田林業(株) 細田 宗嗣氏 | |
原木市場の視察 |
講師:広島林産中市協同組合 鎌田 靖氏 |
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11月27日(水) 場所:東広島市安芸津支所、(株)スガノ東部プレカット工場 |
製材・エンジニアードウッドによる建築構造 | 広島大学 大学院先進理工系科学研究科 森 拓郎氏 |
プレカット工場の視察及び木材の計測演習 (含水率・ヤング係数・たわみ) |
(株)スガノ 三原 聖史氏 |
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12月18日(水) 場所:サテライトキャンパスひろしま |
木の建築に取り組む心得 木の建築を今日から始めるために | NPO法人サウンドウッズ 安田 哲也氏 |
中大規模木造建築物 のための防耐火計画 | 桜設計集団一級建築士事務所 安井 昇氏 |
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グループワーク 質疑応答・木の建築 に取り組む心構え |
進行:安田 哲也氏 講師:安井 昇氏 |
・日程表 (PDFファイル)(636KB)
・講師紹介 (PDFファイル)(998KB)
・【建築士向け】募集パンフレット (PDFファイル)(680KB)
・【木材供給事業者向け】募集パンフレット (PDFファイル)(646KB)
座学・グループワーク
また、木材供給事業者とともに、木材利用におけるメリットやデメリットを考察し、講師との質疑応答を通じて、解決策を検討しました。


現地視察
実習


修了者
規定の日程を修了した建築士21名について、「令和6年度広島県木造建築セミナー」修了認定者とし、修了証を授与しました。
今後は、修了認定者に対して、ひろしま木造建築協議会への入会を働きかけ、協議会での活動を通じて継続的なスキルアップや木材供給事業者との連携強化などのフォローアップに努めます。
また、木造建築に関する相談窓口により、木材に関する悩み相談を行い、専門家を派遣することを通じて、建築物への木材利用を継続的にフォローアップしていけるよう努めます。
令和6年度広島県木造建築セミナー修了生名簿 (PDFファイル)(56KB)
実施体制
主催 : 広島県
運営協力 : ひろしま木造建築協議会
後援 : 一般社団法人広島県木材組合連合会
広島県森林組合連合会
公益社団法人広島県建築士会
一般社団法人広島県建築士事務所協会
一般社団法人広島県工務店協会
運営事務局 : 広島県農林水産局林業課(〒730-8511 広島市中区基町10番52号)
NPO法人サウンドウッズ Tel :06-6360-4465
木造建築スクール
建築物に木材を継続して利用していくには、将来にわたって木造建築に携わる担い手を確保していく必要があります。しかし、建築を学ぶ学生が授業で木材や木造について学ぶ機会は限られているのが現状です。そのため、広島県では、県内の大学で建築を学ぶ学生に対し、木材の基本的な事項を学んでもらう「木造建築スクール」を開催しました。
期間:令和6年7月~9月(全4回)
参加者:県内の大学で建築を学ぶ大学生12名
内容:【座学】県内の森林の現状や木材の基礎知識、木材加工用機械の使い方などを学びました。
【製作】グループに分かれ、「広島県産スギ材を用いて園児にとって安全で使いやすいベンチ」を設計し、製作しました。
住宅の棟上げ体験(1日目)
午前中は、県内の森林の現状や木材の基礎知識に関する座学を受講しました。午後は、プレカットされた木材を受講生全員で組み立て、小さな家を上棟しました。
木材の組み立て作業を通じ、住宅における各部材の名称や役割、部材同士の接合方法を理解することができました。




ベンチの製作(2日目・3日目)
その後、木材加工機械の扱い方の説明を受け、ベンチの製作を行いました。


木質化施設の見学(4日目午前)
両施設とも定期的なメンテナンスを行っているため、過酷な使用環境下に設置されているにも関わらず、比較的良好な状態を保っている印象でした。



製作品の発表会と表彰式(4日目午後)
製作したベンチのアピールポイントについてグループごとに発表を行いました。ベンチの出来栄えや発表内容について審査員による審査が行われた後、表彰式を行いました。
どれも甲乙つけがたい出来栄えで、遊び心あふれる作品となりました。
作品
製作したベンチは県内の保育園等に寄贈し、利用されています。
講座内容
回次
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開催日
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主な内容
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1
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令和 6年 7月 7日(日)
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・県内の森林・林業木材産業や県の取組の紹介 |
2 |
令和 6年 8月4日(日)
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・木材利用のデザイン |
3 |
令和 6年 9月6日(金)
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・ベンチの製作 ・発表資料の作成 |
4 |
令和 6年 9月 16日(月)
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・紙屋町シャレオ中央広場・アリスガーデン木質化プロジェクトの視察等 ・製作したベンチの発表会 ・木質構造の未来 ・表彰式 |
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