手織中継表
印刷用ページを表示する掲載日2025年7月10日
<広島県伝統的工芸品>
◇沿革・特徴
備後地域は、気候風土や地質が良質かつ耐久性の高い藺草の栽培に適していたことから、畳表などの藺業が地域の産業として発展した。江戸時代初期に、山南村(現在の沼隈町)にて、捨てられていた短い藺草の先を交差させて織り上げる「中継表」が考案されたことで、飛躍的に量産が可能となる。以後、400年余り、地域経済の中心に畳表の製織があった。昭和初期には、動力織機の導入などにより手織機での製造は減少するが、寺岡氏や来山淳平氏(令和5年に手織中継表における選定保存技術保持者として指定)らによって技術が継承され、現在、来山氏に師事し中継表の製造技術を学んだ岡本 祐子氏が唯一の継承者として、伝統を守り続けている。
手織中継表の特長は、良質な藺草と染土で製造されることによる白銀色の艶と風合いに、変色しづらい耐久性を持ち、重要文化財などに使用され、畳表の最高級品としての地位を得た。
◇原材料
藺草(備後産)
◇主な製品
備後畳表(六配表など)
◇指定年月日
令和7年6月30日
◇製造者
岡本 祐子
(お問い合わせ先)
広島県藺業協会 / 広島県藺製品商業協同組合
〒729-0104 広島県福山市松永町5丁目3番5号
TEL 084-933-2004 E-mail bingoomote@nifty.com