熊野筆(くまのふで)
印刷用ページを表示する掲載日2024年7月12日
<経済産業大臣指定伝統的工芸品>
◇沿革・特徴
熊野筆は、安芸郡熊野町で作られています。江戸時代に、平地の少ない熊野では農業だけでは生活が苦しいため農閑期を利用して奈良地方から筆や墨を仕入れ、それを売りさばいていたことがきっかけとなり、筆と熊野の結びつきが生まれました。そして、江戸時代後期に、熊野出身の女性が筑前博多の筆職人と夫婦となり熊野へ帰り筆を作ったのが始まりとされ、その後広島藩の御用筆司(ごようふでし)から学んだり、摂津の国有馬や奈良で筆作りの技術を身につけた熊野の住人が、村に戻って村民にその技法を伝え、熊野に筆づくりが根をおろしたとされています。
また戦後、毛筆の技法を生かして本格的に生産され始めた画筆及び化粧筆は、毛筆とともに熊野町の大きな支えの一つとなっています。
◇原材料
獣毛
◇主な製品
毛筆、画筆、化粧筆
◇指定年月日
昭和50年5月10日
◇産地組合
熊野筆事業協同組合
〒731-4214 安芸郡熊野町中溝三丁目13-19
電話:082-854-0074