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カンキツ新品種「瑞季(みずき)」の特性

印刷用ページを表示する掲載日2018年8月24日

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背景

県内のカンキツ産地では,広島原産の特産品としてハッサクや「安政柑」が栽培されています。これらはブンタンの爽やかな風味を有する品種として根強い需要がありますが,種子が多く皮が剥き難いことから生食の消費は伸び悩んでいます。そこで,消費拡大に貢献できるよう,種子が少なくカットフルーツに向く等の特性を持つ食べやすい品種の育成をめざしました。なお,本品種は京都大学と共同で,平成30年3月7日に品種登録出願(第32920号)し,平成30年8月14日に出願公表となりました。

内容

・「瑞季」は,種子親を「水晶文旦」,花粉親を「サザンイエロー」(「谷川文旦」×「無核紀州」)とした掛け合わせから誕生した交雑品種です。
・樹勢は「河内晩柑」と同程度の中で,隔年結果性は弱く着果良好です(図1)。
・果皮は鮮やかな黄色で(図1,図2),香りは花粉親の「サザンイエロー」に類似しており,甘い芳香を有しています。
・果形指数は100程度で「河内晩柑」と同等で(表1),短卵形で短いネックを生じる場合もあります(図2)。
・果実重は500g程度で「河内晩柑」より大きく,果皮厚や果肉歩合は同等です(表1)。
・じょうのうの硬さは中で「河内晩柑」と同等で,果心は大きいです(表1,図2)。
・完全種子数は「河内晩柑」より極めて少なく(表1),「無核紀州」型無核性を継承しています。
・種子が少なく果肉が柔らかく果汁が多いので,赤道部でカットしてスプーンですくって食べるのに向きます。
・糖度は「河内晩柑」より高く,酸度は同程度で4月中下旬に1%程度となり,糖酸比が高く良食味です(表1)。カンキツが品薄となる4月中旬以降が成熟期となります。
・品種名は,果汁が多く瑞々しい果実であること,また,瑞々しい新緑の季節が成熟期であることから命名しました。
・本研究の一部は農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業(課題番号:27035C)において実施しました。

瑞季

留意点

・4月中旬以降成熟期の晩生品種であり,樹上越冬で食味が向上しますが,その場合は寒害の恐れがあるので暖地での栽培が適します。
・寒波襲来前に早期収穫する場合は,マルチ栽培等で秋季からの糖度向上に努め,収穫後は3月下旬まで常温貯蔵を行うと減酸が進み食味が良好となります。早期収穫果実は,適食期まで常温貯蔵すると,果心周辺部が白濁する場合があるため,3月下旬以降は8℃程度で冷蔵します。
・後期生理落果は,「河内晩柑」に比べて極めて少ないですが,4月上旬頃から落果が認められるため,3月下旬までの収穫が適します。
・かいよう病抵抗性は,「河内晩柑」と同等でやや強いです。
・ハウス栽培等で開花~幼果期に28℃以上の高温に遭遇すると,種子が入りやすくなるため換気に努めます。

担当

広島県立総合技術研究所農業技術センター 果樹研究部

お問合せ先

広島県立総合技術研究所農業技術センター 技術支援部/果樹研究部
TEL: 082-429-0522/0846-45-5471 メールでのお問合せはこちら

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