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片山 裕美さん((株)幻冬舎 女性誌事業部長)

印刷用ページを表示する掲載日2016年2月6日

片山さんカバー写真 

ファッション、観光、ものづくり。
ひろしまは可能性を秘めた街。

 <プロフィール>
 片山 裕美(かたやま ひろみ)さん


   株式会社幻冬舎 女性誌事業部部長。広島市生まれ、福山市育ち。
   1987年に主婦の友社入社し女性雑誌の編集者に。雑誌「Ray」編集長、「mina」の創刊編集長、「ef」編集長を歴任後、主婦の友社ヤング女性誌部門部長に。
    2007年、幻冬舎入社。雑誌「GOETHE」の編集を経て、2009年女性誌「GINGER」創刊編集長。
    2014年、女性誌事業部部長。スマホ雑誌「GINGER mirror」「GOETHE GLOBE」をプロデュース。    

<インタビューの映像(概要)はこちら!>

ひろしまの若者ファッションは、センスとアイデアが抜群!

 東京を拠点に若者ファッション雑誌の編集に30年近く携わっています。片山さん
 皆さんはひろしまのファッションには特長がないと思われるかもしれませんが。意外にも、若い人のファッションは全国的にも凄くレベルが高いんですよ。小綺麗でコーディネートが上手!カジュアルアイテムを上手く使って、おしゃれなセレクトショップのテイストでコーディネートしているんです。自分の手持ち服を、自分のアイデアで、楽しみながら自分流にスタイリング。可愛く仕上げている若者が多いなぁと思います。

 実は、東京でファッション誌を立ち上げる際には、必ず広島市内でファッションスナップや読者リサーチを行っています。 若い人たちのファッションは磨かれていて可愛くセンスもいいから、ひろしまのスナップは欠かせないんです。また、地方都市でこんなにショップやブランドが揃っている街は、他になかなかありません。ファッションというの魅力でも外国からの訪問客を呼べる街だと思います。
それには、ひろしまの人たち自身が、「ひろしまってかっこいい!」と自覚すべきで、プライドを持って発信していくべきだと思います。ひろしまの若い人たちのあいだにそんな気分が醸成されてないようにも見えるので、それが残念ですね。

 今、私は離れたところにいるからこそしっかりと見えるんです。ひろしまの人が気づかないひろしまの素晴らしさ、気候風土、食文化、気立ての良いひろしま人気質、心地いいなと思うところが。それに気づいたのは、ひろしまの人間として、改めてひろしまを旅した時でした。

 ひろしまの人間として、ひろしまを旅する。
 見えてきたのは、可能性を秘めた ひろしまのブランド力。

5年前、夫と2人、改めてひろしまを旅行しました。
宿泊した宮島の旅館はお魚が美味しく、また素朴だけどあたたかいホスピタリティに溢れていてこの上なく快適でした。嚴島神社も観光気分で訪ねると本当に素晴らしい世界遺産ですね。そして尾道を改めて観光で巡ると、素晴らしい佇まいとともに観光客を迎え入れる体制が整っているのに驚きました。境ガ浜にあるホテルなどは、世界に出しても通用するような素晴らしいホテル!それで感動した、というのがひろしまに目を向ける1つのきっかけでしたね。パンとワインとチーズ
日本の人たちが観光するにしても、世界からインバウンドで観光客を呼ぶにしても、ポイントポイントで本当にきちんと受け入れられる素晴らしい体制とハートがある。それに気づいたことがきっかけで頻繁にひろしまを訪れるようになりました。

去年の夏、取材で東広島市福富町に初めて行きました。家族や友人どうしでリラックスしたオフタイムを過ごせるような自然に囲まれた里山。そこにオーガニックのパン屋さんやチーズやジェラートを作る牧場など、あちこちに自然の恵みを活かしたお店があってすごくいいエリアになっていますよね。びっくりしました。そこでは皆さんが「お客様にいいものを提供したい」という熱い思いでものづくりをされている。
さらに、「ひろしまにはそれを分かってくれるお客様がいるんだ」と口を揃えて仰ってました。

 ひろしまは、日本の中でアピールしていける土地であり、また世界中に発信できる土地、可能性がすごくあるんです。10代や20代前半には全く感じませんでした。東京で30年過ごしてようやくひろしまの良さが分かるようになってきたのか、気づく部分がいま沢山あるんです。それからは、ひろしまの役に立ちたいと日々思いを募らせています。自分でも驚いていますけど。

 雑誌編集のノウハウを若い人に伝え、
 ひろしまの魅力を世界に発信したい。

服を選ぶ片山さんひろしまの魅力を外に発信する雑誌のような媒体をひろしまの若い人たちで作りあげていく「ラボ」をいつの日か作りたいと夢見ています。実践を通して情報のどの部分を先鋭化して伝えれば良いか、どうしたらもっと伝わるのか、などをワークショップ的に学ぶ場です。編集によってそのモノの価値を明確にわかりやすく伝えられるし、輪郭の曖昧な情報を、絞り込んでシャープに編集してさらに刺激のあるニュースとして伝えることが出来る。まだきちんと表に表れていない本当の価値、本質を浮き彫りにするのも雑誌をはじめとした媒体の良さなんです。そんな、ひろしまの魅力を編集するメディアを、SNSと連携していけば、価値に重みを付けて一気に伝え、広めていくことができると思います。

 雑誌編集者のノウハウをひろしまの若い人たちに伝えて、彼らが日本国内だけでなくて世界に発信していくような媒体を作るお手伝いが出来たらと思っています。いま日本の人も世界の人も、そのモノの背景にストーリーがないと絶対惹かれない傾向にあります。そのストーリーを作る力をひろしまの若い人が持つことがすごく大切なんです。ご興味があるかた、協力いただけるひろしまの企業のかた、ぜひ連絡ください!(笑)

 ひろしま人として改めてひろしまが素敵だな、世界的に見ても可能性があるなと実感しています。一方、東京にいると、ひろしまの魅力を全く理解していない、知らないという状況でもあります。その2つの極端なことを両方体験して、もっとひろしまを発信していける方法があるんじゃないかと感じています。私が雑誌や紙媒体で培ってきた力を何かひろしまの魅力発信に生かしたい。もっと知ってもらいたい。そんな気持ちが昂まって、いつかひろしまに恩返ししたいという思いを抱いています。だから、私はいつかひろしまに戻ると思っています。きっと最後はひろしまに住むんでしょうね。

私にとってひろしまとは「いつか戻る場所」ですから。

  

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https://www.facebook.com/motto.hiroshima/notes

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