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新しいインスタント食品『乾燥動物性素材(畜肉・魚介素材)』の開発

印刷用ページを表示する掲載日2021年1月28日

中津沙弥香,渡邊弥生,梶原良,谷本暁

1 背景

動物性素材を乾燥すると,収縮・硬化し易いため,復水しにくくなることが課題です。当センター保有の酵素利用技術や含浸技術を応用することで,乾燥状態ではサクサクした食感,さらにお湯や水で復水できる,新しいインスタント食品としての素材開発に取り組みました。

2 方法

肉や魚を酵素(プロテアーゼ)で処理した後に乾燥させることで,乾燥素材の空隙量が増加し,多孔性が向上しました。乾燥方法は,フリーズドライと熱風乾燥です。

3 結果

(1) フリーズドライ

厚さ10mmの豚ロース肉の復水性(図1)

厚さ10mmの豚ロース肉の復水性

「酵素あり」の豚ロース肉は,復水性が良く,短時間(約2分)でほぼ平衡含水率となり,その値も大きく,吸水が多いことがわかります(図1左)。一方,「酵素なし」では30分経っても吸水不十分な箇所が認められました(図1右)。

(2) 熱風乾燥

厚さ8mmの鶏ムネ肉(乾燥状態)のX線CT画像と食感解析(図2)

厚さ8mmの鶏ムネ肉(乾燥状態)のX線CT画像と食感解析

破断ピーク数と空隙のグラフ

「酵素あり」の本技術処理は,処理をしていない対照と比較して空隙が多く,多孔性のため,硬さの値が小さくて噛みやすく,破断ピーク数も多いことからサクサクとした食感で食べ易いことが伺えます。そのため,無水喫食も可能です。

(3) 熱風乾燥素材の復水の様子(動画)

動画は,熱風乾燥した動物性素材をお湯で復水させた様子です。食べ応えのある様々なインスタント食品の素材として活用できる可能性があります。

4 食品企業に向けたPR

(1) 復水性→お湯でも水でも短時間で吸水します。空隙量が多いため,飽和含水率も高いです。

(2) サクサクした食感→フリーズドライは勿論,熱風乾燥でも多孔質となり,復水しなくてもスナック感覚で食べられます。

(3) 本技術は,フリーズドライでも熱風乾燥でも利用できます。これまでに,鶏肉,豚肉,鮭,鯛,肉団子の乾燥素材を作製しています。

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