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サラダに使う生野菜の除菌・殺菌法

印刷用ページを表示する掲載日2025年3月4日

Q サラダに使用する生野菜の除菌・殺菌方法について教えてください。

A サラダの保存性は、保管温度、初発菌数、配合によって大きな差が出てきます。この中で一番問題になるのが、初発菌数です。

サラダの初発菌数は、製造工程からの汚染、および原料に由来する菌に原因しています。サラダの原料のうち生野菜に付着している菌が特に汚染源になりやすく、除菌の不完全な野菜をポテト、卵、マヨネーズなどと混合した場合、培地に菌を接種しているようなものです。野菜を水洗しただけでは、10E4~10E5個/gの菌が残存しており、土壌由来の大腸菌が存在することもあります。

このように野菜には、多数の菌が付着しているにもかかわらず、非常に鮮度が要求されるため除菌、殺菌が難しくなっています。

実際的な方法しては、選別→水洗→除菌処理→ブランチングを行います。まず、選別では、鮮度の良いものを選び、腐敗部があればこの部分を完全に除きます。水洗では、多量の洗浄水を用い、ゴミ・汚れを完全に取り除きます。除菌処理には、次亜塩素酸ナトリウム、有機酸、界面活性剤等が用いられます。最後のブランチングは、野菜の鮮度を保持しなければならないので、加熱条件を野菜の種類によって微妙に変える必要があります。

キュウリを例にすると、選別、水洗の後、次亜塩素酸ナトリウム200~300ppmとpH4.0の酢酸液に漬け、60分撹拌してから水洗し、70~75℃の熱水に20~30秒間ブランチングして急冷します。これでキュウリに付着している菌をほとんど除くことができます。キャベツやレタスは、キュウリに比べて組織が弱いですから、ブランチングの時間をもっと短くしなければなりません。また、人参、玉葱は皮をむいて切断してから除菌をした方が効果的です。


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