このページの本文へ
ページの先頭です。

生めんの日持ちをよくする方法

印刷用ページを表示する掲載日2020年10月22日

食品工業技術センター > 企業のためになるQ&A >生めんの日持ちをよくする方法


Q 生めんの日持ちを延ばすにはどのようにしたらよいでしょうか。

A 生めんの日持ちには,製造方法・貯蔵方法などいろいろな条件が影響を及ぼします。したがって,日持ちを延ばすには種々の要因を考慮しなければなりません。そこで,生めんのシェルフライフに関与する要因としては,次のことがあげられます。(1)日持ち向上剤,(2)原材料,(3)製造環境,(4)製造方法,(5)流通方法の5つです。

 (1)日持ち向上剤として,エタノールを使用するのがよいと思われます。詳細につきましては別の機会にゆずりたいと思います。
 (2)小麦粉中の生菌数は102~103 CFU/gです。したがって,製造条件によっては製造中にかなり増加することが考えられますので,注意が必要です。
 (3)製造環境については,工場内に空調設備を設け,一年を通じて同一条件で製造できるようにすること,工場外からの微生物,ほこりの侵入を防ぐことが大切です。
 (4)作業開始前・終了時にミキサー,ロール部分の付着物を完全に除去し,エタノールなどを噴霧して消毒すること。また,従業員の衛生管理を徹底することが大切です。
 (5)製品の流通は,低温で行うことが大切です。製品の輸送に際して,保冷車・冷蔵車を使用すること。販売店では,できるだけ低温下で陳列することです。

 以上,(2)~(4)を実行して,製品中の初発菌数を減少させ,さらに(1)の日持ち向上剤の適正使用と(5)の低温流通によって微生物の増加を抑制すれば,製品の日持ちを延ばすことが期待できます。


本情報の利用にあたっては,閲覧者の責任と判断において行って下さい。
本情報の利用により生じた損害については一切の責任を負いません。

おすすめコンテンツ

みなさんの声を聞かせてください

満足度 この記事の内容に満足はできましたか? 
容易度 この記事は容易に見つけられましたか?