知事記者会見(平成23年1月11日)
記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)
会見日:平成23年1月11日(火曜日)
動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。
(発表項目)
なし
(質問項目)
○インターネットを活用した広報について
※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/3」,「2/3」をご覧ください。
○広島西飛行場について
○ドクターヘリについて
○「広島の伊達直人」と名乗る人物からのプレゼントについて
※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/3」をご覧ください。
【会見録】
○ インターネットを活用した広報について
(幹事社:産経新聞)
おはようございます。
幹事社の産経新聞,山澤です。よろしくお願いします。
今日は知事からの発表項目は特にないということですので,幹事社の方から質問をさせていただいきたいと思います。
質問なんですけれども,先日ご存知のとおり,広島市の秋葉市長が退任を表明されまして,一方で会見を開かないということでユーチューブに,動画サイトに自ら投稿して思いを語るということをされました。厳しい質問を避けたかったのではないかという見方も批判もございます。
この件について湯崎知事どういうふうにご覧になっているかお考えを聞かせてください。
(答)
これは政治家のことですから,それぞれの身の処し方についてはそれぞれの政治家が考えるということであろうかと思います。
(幹事社:産経新聞)
補足なんですけれども,そういったやり方というのも秋葉市長本人の信念に基づくのであれば許容できることではないかというお考えでしょうか。
(答)
許容できるというか,それはそれぞれの政治家の考え方ということなので,私があれこれ言う話じゃないかなと思ってますけれども。
(幹事社:産経新聞)
分かりました。ありがとうございます。
もう1点なんですけども,今回政治とネット,特に動画というような事がテーマがひとつクローズアップされました。特に秋葉市長の場合はですね,直接発信することに意味があるというようなニュアンスのことを言っているようでございます。
ネット発信といいますと湯崎知事も会見のネット中継とかですね,事業仕分けもそうなんですけども,ネットというのを非常に活用されているように思います。今後の,これまでのも含めてなんですけども,県政の広報のあり方とネットとの関係っていうのをどういうふうに考えていらっしゃるかということ,改めて考えを聞かせてください。
(答)
簡単にいうと情報の伝達のルートが多様化してるということだと思うんですね。
元々,たとえば県民広報みたいなこれは紙の媒体ですけれども,それからいわゆるマスコミ・新聞・テレビ・ラジオを通じた情報の伝達というのが大きく言って2つあって,あとは数は限られますけども直接,たとえば対話集会とかですね,タウンミーティングみたいなもの,そういうのがあったわけですけれども。
それに新しくこの10年くらいの間にインターネットという伝達手段が増えてですね,当然それぞれカバーしている領域だとか適したものも違いますからいろんなそれを総体してメディアというのかもしれませんけども,さまざまなメディアを,伝達媒体ですよね,通じてその情報をお届けするということが,いずれにしても今後も大事かなというふうに思います。
(幹事社:産経新聞)
ありがとうございます。
最後に幹事社からなんですけども,今回秋葉市長の姿勢に対してはマスコミ側としてもやはり会見を軽視してるっていうのは,例えばネットを見られないお年寄りもいらっしゃいますし,誰もが動画を見られるわけではない,それで事足りるというのはどうなのかとマスコミというか,個人的にはそういう思いもしております。
そういうこともありまして,湯崎知事にはちょっと気の早い話かもしれないんですけれども,いずれは任期というものも来ますし,何かこんなことは言うべきではないんですけれども,何かによって進退というものをどうお考えなのかというのを問われるような事態というのも全くなきにしもあらずとは思うのですが,そうなった場合にですね,例えば湯崎知事の場合は個々人の考えることと最初におっしゃいましたけども,例えばそういったことを発信する際にはネットだけでいいというふうにお考えか,現時点ではそれともやっぱり会見を開くべきではないかと思っているかご自身のお考えとしてはどちらのほうに近いのかということをお伺いたいのですが。
(答)
先ほど申しあげたようにいろんなメディアがありますから,それぞれカバーする範囲は違いますし,それは適切に行うべきかなとは思いますけども。
(幹事社:産経新聞)
現時点ではまだどうなるかというのは分からないということでしょうか。
(答)
いえ。それぞれカバーする対象とかね,つながり方も違うので適切に考えるということだと思いますね。
(幹事社:産経新聞)
分かりました。ありがとうございます。
この件に関して各社さん何かございますでしょうか。
(読売新聞)
すみません。読売新聞の平井です。
先ほどのそのメディアの多様化の中なんですけれども,中でも秋葉さんの関係でツイッターなり,ブログなり直接もうちょっとそのオフィシャルでもなくってですね,個人的な思いのようなものを伝えるメディアというのもある種クローズアップされてると思うんですが,知事自身もツイッターなり,ブログをされておられますが,ブログなりツイッターなりのインターネットの中での位置づけも違うのかと思うのですが,そういうものの役割というのはどのようにお考えでしょうか。
(答)
ツイッターとかブログとかっていうのをどのように位置づけるかって言うのは,使う側の問題なので,ツイッターでもオフィシャルな情報を流すということにすればそれはそういうふうになるわけですし,そうじゃなくて記者会見の中であまり個人的な感想っていうのは言わないとは思いますけども,使い方の問題ですよね。
ですから,それは特にどうこうということではなくて,見たり聞いたりしている人が多少違うとか,そこから受ける印象が多少違うっていうことを踏まえてですね,少し位置づけを変えていますけれども,それは私のやり方,私の考え方ということでやってるつもりです。
(読売新聞)
変えているというのは具体的にどういうようなメッセージを発信しようとしてるというか,どのように個人的には位置づけてらっしゃるんでしょうか。
(答)
ブログについてはこれは公式なもので公務について書いてますし,ツイッターについては半公半私みたいな感じですよね。公務についてもプライベートな目で見て書いてる部分ていう,そのほうが伝わりやすいと思いますし,個人的なことも書きますし,という使い方をしてます。
(読売新聞)
トータルとしては,そういったメディアの使い方とかツイッターなりの新しいメディアの使い方としては,やはりより県政に関心を持ってもらいたいとかそういったようなところにあるんですか。
(答)
そうですね。完全にプライベートなミクシィっていうのもあるんです。これはもう完全にプライベートなことしか書いてないっていうのもありますけれども。最近ちょっと忙しくて更新できていませんけど。はい。
(中国新聞)
中国新聞の和田木です。よろしくお願いします。手前味噌で恐縮なんですけれども,先ほどの秋葉市長のユーチューブでの発表についてですね,弊社の市民調査で8割くらいの方が会見を開かないこと,あるいはユーチューブで流したことについて,妥当ではないのではないかというふうに出ているんですけれども,それも含めて政治家の出処進退というのはやはり市民の関心も高いところですし,なぜその様な結論に至ったかというところを説明する責任があるんじゃないかと思うんですけれども,説明責任を果たしていらっしゃるといふうにお感じでいらっしゃいますでしょうか。
(答)
それはですから,冒頭申し上げたようにそれぞれの出処進退についてはそれぞれの政治家が対応すべき話だと思うので,それを私が良いとか悪いとかというふうに論評するというのはあまり適切ではないのではないかと思います。
(RCC)
続いてRCC福原です。同じような質問ですけれども,つまりそれぞれの政治家が判断することと言うのは,裏返せば湯崎さんだったらそういうことはしないよということをおっしゃってるんでしょうか。
(答)
それは分からないですね。それは今から絶対にしませんとは言い難いし,しますとも言わないし。
(RCC)
違和感をお感じになるのか,そのユーチューブだけでというのが。
(答)
相対的には私がどうかというふうにいう点については,先ほどの話ですけれども,要するにメディアによって色々カバーしている対象も受ける印象も異なりますので,確かに例えば年配の方でユーチューブが見られないという方もいらっしゃいますよね。逆に若い人で新聞なんて読まないっていう人もいるわけですよ。テレビも見ませんという人もいるわけで。あるいは直接の語りかけを好む人もいるし,編集というこの1枚入ったものを情報として尊重される方もいらっしゃるので,そういう多様な聞き手,受け取り手に対して適切に対応するべきじゃないかというふうに思っているということです。
(RCC)
そういうふうに多様化しているんであれば,せめて湯崎さんの時には記者会見ははずさないよとくらいのことはおっしゃっていただきたいなと。
(答)
それは何か意味があるんですか。だから適切にやるということですよ。皆さんがそれを受けてどう書かれようとしているのかが分からないので,慎重な言い回しをしているんですけれどもね。今話題になっているんで。
(RCC)
単に湯崎知事の記者会見の位置づけを確認したいという意図です。
(答)
これをもって秋葉市長の論評にはしないということですかね。
(RCC)
関連性がないわけではないのですが。
(答)
だから秋葉市長の行動なり,今回の報道の論評と全く関係がないという前提で,僕は記者会見はやると思います。
(中国新聞)
すみません関連で。今回秋葉市長は一部のメディア,基本的には受けないとおっしゃってたんですけれども,一部の新聞でありテレビの生放送でありという所で出られているということで,言葉として語弊があるのかも知れないですけれども,都合のいいメディアだけに限って応じているように見えないこともないように思うんですけれども,その辺りについてはいかがお感じになられますでしょうか。
(答)
だから同じですよね。要するに出処進退なり,自分の情報発信をどのようにマネジメントしていくかというのは非常に政治家にとって重要なことなんで。しかもそれは政治家のその人の考え方そのものなんで,それについてあまり良い悪いとはいえないですよね。
それは皆さんが論評するのは,僕はすべきだと思うし,国民なり市民が論評するのはすべきだと思うし。だからそういう受け止めを前提としてどういうふうにするかというのは選択の問題なので,政治家としてあれは良いんだとかあれは悪いんだとかっていうのは,それこそ大きなお世話な世界に入っていくんじゃないかなというふうに思うということですね。
(中国新聞)
その受け止めを踏まえて判断すべきというのは,どういうふうに受け止められるかを踏まえて政治家として個人個人が判断すれば良いことだということですかね。
(答)
そうですね。
(中国新聞)
わかりました。
(知事)
この問題はすごい関心が高いですね。確かに記者クラブとしては何かこうないがしろにされたような気持ちになるってことなんですかね。
(幹事社:産経新聞)
関心の高い問題ですが,ほかございますでしょうか。
(知事)
僕が言いにくいっていうのも理解してください。
(毎日新聞)
毎日新聞の樋口です。冒頭の答えに戻ってしまうのかも知れないんですが,秋葉さんの当初のユーチューブの発表に関しては,例えばこれは一方的な声明だと。要するに質問に記者クラブに加盟している人の一定の信頼関係を結んでいるマスコミの質問に答えないというのは,説明ではなくて一方的な声明だというような意見もありましたが,今知事は主に発表の情報発信の方法なんかについて論評されましたが,そういった質問に答えない形で一方的に自分の言いたいことだけを言って,見た人が理解してくださいというやり方についてはどういうふうに思われますでしょうか。
(答)
繰り返しになりますけれども,それも選択の問題だと思うんですよね。その結果どういうふうになっているかというと,マスコミの論調的にもあまり良く書かれていないというか,単に県民とか市民の論調ということではなくて,マスコミとしてのまさに編集部分での論調というのも正直言ってあまり良くないじゃないですか。
でも,私はそれを分かった上でやられていると思うんですよね。なので,そこは正に選択の問題。それをまた編集を経て読んだりテレビを見たりされる市民の皆さんがどういうふうに受け止めるかというのも,それはやっぱり分かるわけで。それを踏まえた上での選択なので,それについて良いとか悪いとかという,私が同じ政治家として言う話ではないなということだと思います。
一市民としてとか県民としてっていうのはまた別だと思いますし,マスコミの皆さんの立場としてというのはまた別だと思うんですけれども。たぶん今の質問は,これは知事に対する質問ではないと思うので,政治家湯崎に対する質問だと思うんですけれども,そういう立場でものを言うとしたら,そこはそういう選択肢の問題なので,あまりとやかくいう話ではないかなということですね。
(幹事社:産経新聞)
この件,ほかありますでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしましたら,まだ時間もあるようですので,ほかの件で何か質問のある社,ありますでしょうか。
○ 広島西飛行場について
(毎日新聞)
毎日新聞の樋口です。
ちょっと前回の記者会見の質問とかぶってしまう部分があるんですが,それからちょっと日にちがたっているんでもう1回確認させてください。
〔広島〕西飛行場の関係なんですが,市営存続を決めたトップご自身が職を辞されるというご判断があってですね,その後の〔広島〕市側の条例の準備とかそういったことも勘案して,県として何か支障が出たりとかですね,困ったことになっている,もしくは,なるだろうとかですね,そういったことっていうのは起こらないようですか,もしくは,起きていないようでしょうか。
(答)
現時点ではにわかに起こっているわけではありませんけども,私もちょっと調べてみてですね,例えば,市営空港っていうのを止めて,やっぱりヘリポートにしますということになると,例の〔広島〕南道路の着工の期限がありますので,それとの関係で,来年度の当初からですね,ヘリポート化の調査設計を始めないと時間的に非常にタイトになってくるという問題がありますね。
そういう意味では,早々に決める必要はあるということは言えると思います。
(毎日新聞)
それは早々に,広島市の方で,もう少し踏み込んだ結論なり方策を示してもらわないと困るということ?
(答)
執行部側の意思決定っていうのはされていると思うんですね。後は議会を通してっていうことだと思うんですけど,そのプロセスなり,あるいは新市長がそれを変えるということであれば,それについては,選挙直後早々にやっていただかないと,〔広島〕南道路との関係で非常にスケジュールがタイトになってしまうということがあるということですね。
(毎日新聞)
ありがとうございました。
(幹事社:産経新聞)
〔広島〕西飛行場について何かありますか。このほかの問題でありますでしょうか。
○ ドクターヘリについて
(広島テレビ)
すみません,広島テレビの長棟です。一部メディアさんでドクターヘリの話がですね,2013年度を目途に運用しようという検討を始められているという話が出てましたけども,これに関して,そういう話であるとすればですね,その狙い,意義について教えていただきたいと思うんですけども。
(答)
ドクターヘリについては,ずっとその検討をしておりましたので,その論点としてはですね,いわゆる,防災ヘリを利用する場合には比較的低コストで済むというメリットがあると。
他方で,ドクターヘリ専任にすると,岡山とかの現状と比較をするとですね,出動回数が増えると。それは恐らく,いろんな形で出動要請をしやすくなるということなんだと思うんですけれども,そういったことで利用が増えるということがあります。当然,その搬送時間も短くなるというメリットがあります。他方で,コストがかかるということであると思います。
もちろん,救急のヘリの出動要請が増えることがすべていいということではなくてですね,そこには当然,それによって救われるものというのも増えるかもしれないし,無駄な出動というのが増えるという可能性もあるということになんですけども。その辺を総合的に勘案してですね,最終的にどうするかっていうのはこの予算のプロセスの中で決めていきたいというふうに思ってます。
(幹事社:産経新聞)
この件でありますか。ほかの件で何か質問のある社は。
○ 「広島の伊達直人」と名乗る人物からのプレゼントについて
(ホームテレビ)
ホームテレビの下門です。最近話題と言いますと,数日前から伊達直人,いわゆるタイガーマスク的な足長おじさんの事例が全国で見られて,広島県でも,というふうにちょっと小耳に挟んでるんですけれども。
(知事)
広島でもあったんでしたっけ。
(ホームテレビ)
はい。実は確認しているんですけれども。県内でそういう動きがあったことについて,どのように感じられていますかね。
(答)
何て言うか,非常に有り難いことだと思いますね。こういったことで,何て言うか,支援を必要とされている方々に対して,行政だけではなくて市民が直接手を差し伸べていくということは,非常に,行政の目から見ると有り難いと思いますし,社会としてもね,そういう方向が望ましいんじゃないかなというふうに思います。
ただ,一過性で終わったりとか,はやりすたりになっちゃうとね,ちょっといろんな課題がまたあると思いますんで,そうならないように本当は定着をしてくれるといいなと思いますけど。
(幹事社:産経新聞)
この件はありますか,ほかに。この件以外で質問のある社はありますか。
ほかは特に質問はありませんか。よろしいですかね。
すみません,ちょっと時間が早いですけどこれで終わります。どうもありがとうございました。
(知事)
ありがとうございました。