コウヨウザンを知っていますか?コウヨウザンは、台湾や中国南部原産の針葉樹で、日本には江戸時代に渡来したと伝えられており、木材はスギやヒノキと同様の用途で使うことができます。樹形はモミの木、球果はマツボックリに似ています。
本州以南の寺社などに植栽例があり、庄原市には国内最大の造林地(0.63ha)があります。

写真1 コウヨウザンの8年生樹(林業技術センター)
特徴1:スギやヒノキに比べて成長が早く、温室効果ガスであるCO2の吸収量が多いため、気候変動の緩和に貢献できます。また、日本より暖かい地域が原産のため、地球温暖化によって気温が上昇しても、成長に悪影響はないと考えられます。
特徴2:コウヨウザンは、伐採後の切り株から芽が出て、そのまま成長するため、植替え作業が必要ありません。(写真2)

写真2 萌芽更新(コウヨウザン造林地(庄原市))
加えて、一般的な樹木は、伐採後、切り株が枯れるため、新しく植えた苗木の根が十分張るまでの間、斜面の土砂を保持し、流出を防ぐ力が低下する時期が生じますが、コウヨウザンは切り株の根が生きたまま、新しい根が成長するため、土砂を保持する力が低下しにくくなります。そのため、気候変動により増加傾向である「短時間強雨」による土砂災害発生リスクの低減が期待できます。
特徴3:スギ・ヒノキ花粉症の原因となる抗体は、コウヨウザンの花粉と反応しにくいとされており、スギ・ヒノキ花粉症の人に症状が出るリスクは低いと考えられます。