広島県内では、多種多様な果樹が栽培されています。その中でブドウの色は気温に敏感で、果実の成熟期が高温だと着色不良が発生することが知られています。
広島県の瀬戸内沿岸地域ではブドウの成熟期の気温が高く,特に赤色品種の「安芸クイーン」で着色不良の傾向が顕著で、着色不良になると味が良好でも価格が大きく低下してしまいます。
「安芸クイーン」は、着色開始後8日から21日の間に20~25℃の気温にさらされた時間が長いほど着色が良いことがわかっていますが、県内で露地栽培の「安芸クイーン」の着色開始は7月中旬から8月上旬頃で、暑さが厳しい時期に着色を開始して成熟期を迎えます。
図は、中国四国地方のブドウの着色予測マップです。気温の上昇に伴い、2050年頃には着色不良が多発する地域が沿岸部からある程度内陸部まで広がると予測されています。
広島県立総合技術研究所農業技術センターでは,温暖地ブドウの着色を向上させる技術として,環状剥皮(はくひ)(木の幹や枝から樹皮を環状に剥ぎ取ったり傷を入れること)と、着果量の軽減を組み合わせた処理について検討しています。
下の写真のように,環状剥皮(はくひ)と着果量※(73%)の組み合わせでブドウの着色向上効果(赤色)が大きくなることが確認されています。
※一定面積当たりに実らせる果実の量(重さや房数)


「安芸クイーン」の環状剥皮(左図)と着果量の軽減(右図)
(出典:広島県立総合技術研究所農業技術センター)
(出典:気候変動適応情報プラットフォーム)
(https://adaptation-platform.nies.go.jp/db/measures/report_012.html)
また、施設栽培によって成熟期の時期を早め、少しでも気温が低い時期に着色させることや、気温が高くても着色しやすい品種や、シャインマスカットのように着色が問題にならない緑色の品種を導入することも着色対策になります。
このページに関連する情報
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)