意見書(大規模災害対策等の充実強化を求める意見書)
発議第9号
意見書
大規模災害対策等の充実強化を求める意見書
東日本大震災では、東北・関東を中心として極めて広い範囲で地震及び津波が発生し、我が国がこれまで経験したことのない、まさに国難ともいうべき未曾有の大災害となった。
この大災害は、とうとい多数の人命を奪ったほか、電力、ガス、水道、通信等のライフラインを初め、空港、港湾、道路、鉄道等の交通インフラにも甚大な被害をもたらし、原子力発電所の事故も含めて、経済活動・住民生活のあらゆる分野に大きな影響を与えている。
被災された方々は今なお不自由な避難生活を余儀なくされており、一日も早い生活再建と被災地の復旧・復興が強く求められている。
また、こうした地震等の大規模災害は、日本全国のあらゆるところで起こりうるとの認識のもと、今回の大震災を教訓として、大規模災害対策の充実強化を図る必要がある。
よって、国におかれては、次の事項について格別に配慮されるよう要望する。
- 日本全体に影響を及ぼす経済的打撃の克服、既存原発の安全性確保、新たな地震・津波対策等総合的な復興ビジョンを速やかに策定すること。
- 今回、想定を超える規模の地震及び津波が発生したことから、東南海・南海地震に東海地震を加えた三つが連動して発生した場合の被害想定を見直すため、早急に調査を行うとともに、それに基づく防災体制の整備方針を示すこと。
- 「全国都道府県における災害時等の広域応援に関する協定」などでは対応が困難な広範囲に及ぶ大規模災害への対応について、国による調整機能を果たす体制を確立すること。
- 空港、港湾、河川、道路等の基幹的施設について、早急に設計基準や整備方針を見直し、防災機能の強化を図るとともに、防災拠点施設となる学校や病院等の耐震化が早急に進められるよう、財政支援措置の拡充を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年7月5日