意見書(若者の雇用対策のさらなる充実を求める意見書)平成23年2月定例会
発議第6号
意見書
若者の雇用対策のさらなる充実を求める意見書
今春卒業見込みの大学生の就職内定率は、昨年12月1日時点で68.8%にとどまり、調査を開始した1996年以降で最悪となった。日本の将来を担うべき若者の人生にとって厳しい問題であり、経済・社会の活力低下という点から見ても大変憂慮すべき事態である。景気低迷が長引く中、大企業が採用を絞り込んでいるにもかかわらず、学生は大企業志向が強く、一方、採用意欲が高い中小企業には人材が集まらないといった、いわゆる雇用のミスマッチが就職内定率低下の要因の一つと考えられる。国は、こうした事態を深刻に受けとめ、今こそ若者の雇用対策をさらに充実させるべきである。特に、都市部で暮らす学生が地方の企業情報を求めても、地方に所在する多くの中小企業は資金的余裕がないなどの理由で、事業内容や採用情報などを提供できておらず、都市と地方の雇用情報の格差が指摘されている。若者の雇用確保と地元企業の活性化のためにも自治体が行う中小企業と学生をつなぐ「マッチング事業」に積極的な支援が必要と考える。よって、国におかれては、雇用ミスマッチの解消を初めとする若者の雇用対策を充実させるため、次の事項について早急に決定・実施するよう強く要望する。
- 人材を求める地方の中小企業と学生をつなぐための「マッチング事業」を自治体が積極的に取り組めるよう支援すること。
- 都市と地方の就職活動の格差是正とともに、どこでも情報を収集できるよう就活ナビサイトの整備等を通じて地域雇用の情報格差を解消すること。
平成23年3月8日