意見書(改正貸金業法の早期完全施行等に関する意見書)平成21年9月定例会
発議第12号
意見書
改正貸金業法の早期完全施行等に関する意見書
深刻化する多重債務問題の解決を図るため、貸金業の適正化、過剰貸し付けの抑制及び金利体系の適正化を内容とする改正貸金業法が平成18年12月に公布され、段階的に施行されている。政府においては、多重債務者対策本部を設置して官民の連携による取り組みを進めており、多重債務者や自己破産者は着実に減少してきているが、1990年代のバブル崩壊後に多重債務者問題が深刻化した経緯もあり、昨年来の経済危機により再び多重債務者等が急増することが懸念されている。こうした中、出資法の上限金利の引き下げ等に係る法施行の先延ばしや、中小事業者の資金調達の円滑化を理由とする貸金業者に対する規制の緩和は、多重債務者等の増加に拍車をかけるものであり、決して許されることではない。よって、国におかれては、改正貸金業法の完全施行や運用等に関し、次の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。
- 改正貸金業法を本年中に完全施行すること。
- 地方自治体における多重債務者相談体制の整備に係る予算措置等、相談窓口の拡充を図ること。
- 個人や中小事業者向けのセーフティネット貸付のさらなる充実を図ること。
- ヤミ金融を徹底的に摘発すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年10月7日