意見書(真の地方分権社会を実現するための道州制に関する意見書)平成19年2月定例会
発議第2号
意見書
真の地方分権社会を実現するための道州制に関する意見書
昨年2月に第28次地方制度調査会から「道州制のあり方に関する答申」が提出され、新設された道州制担当大臣のもと、本年1月には「道州制ビジョン懇談会」が設置されるなど、道州制の導入に向けた動きが本格化している。道州制の導入は、市町村合併の進展、都道府県の区域を超える広域行政課題の増大といった社会経済情勢の変化に対応するため、広域自治体改革を通じて国と地方双方の政府を再構築し、新たな政府像の確立を目指すものである。我が国が成熟社会を迎え、質的な充実に対する住民ニーズが高まる中、個性豊かで活力に満ちた地域を創造するためには、国と地方の役割分担の抜本的な見直しにより、真の地方分権型の行政システムを確立することが不可欠である。道州制についても、こうした観点から地方分権改革の延長線上で議論が進められるべきであり、道州制を単なる国の行財政改革や財政再建の手段とすることは断じて許されない。また、国の形の根本にかかわり、国民生活に大きな影響を及ぼすことから、幅広い議論が行われる必要がある。よって、国におかれては、道州制が真の地方分権社会を実現するものとなるよう、地方の意見を最大限尊重して検討を進めるとともに、道州制導入のメリットや課題に関する積極的な情報発信など、国民的な議論の深まりに資する取り組みを推進されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成19年3月9日