意見書(高齢者等の再チャレンジ支援に関する意見書)平成18年12月定例会
発議第18号
意見書
高齢者等の再チャレンジ支援に関する意見書
本格的な少子高齢・人口減少社会が到来する中、いわゆる団塊の世代や高齢者(以下「高齢者等」という。)は、貴重な労働力や地域を支える人材として、引き続き活躍することが求められている。特に、国土の約7割、県土の4分の3を占める中山間地域においては、高齢化と過疎化が進み、地域の主要産業である農林水産業の担い手や、高齢者の生活を支援する福祉や介護の働き手が著しく不足していることから、こうした分野における高齢者等の活躍に対する期待が極めて大きい。一方、退職後の第二の人生の生きがいを求め、農山漁村に移住して地域貢献などに取り組みたいと希望する高齢者等も多くなっている。国においては、人生の各段階で多様な機会が与えられ、再チャレンジを可能とする社会の仕組みの構築が進められているところであるが、中山間地域を抱える地方においては、故郷にUターンする高齢者等が、地域において再び活躍できる環境づくりが強く求められている。よって、国におかれては、再チャレンジ支援策の実施に当たり、次の措置が講じられるよう強く要望する。
- 高齢者等が退職後に仕事で培った能力等を生かして農林水産業に就業するに当たり、情報提供・個別相談から定着までの体系的な就農支援体制の整備などの支援を行うこと。
- 福祉・介護の分野において、豊富な経験やノウハウを有するベテラン人材をはじめとする高齢者等の能力活用の場の拡大を図ること。
- 退職した教員、技術者、警察官等が、その経験を生かして学校や地域における子どもの教育や安全確保に参画することができるよう支援を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年12月18日