意見書(特定疾患治療研究事業の充実を求める意見書)平成18年12月定例会
発議第16号
意見書
特定疾患治療研究事業の充実を求める意見書
国の難病対策として実施されている特定疾患治療研究事業は、患者の医療費の負担軽減を図るとともに、病態の把握や治療法の研究に大きな役割を果たしてきており、患者や家族の支えとなっている。この事業により医療費の公費負担の対象に指定されている特定疾患のうち、パーキンソン病と潰瘍性大腸炎については、患者数が5万人を大幅に超え、希少性の要件を満たさなくなったことを主な理由に、公費負担の対象範囲を重症患者に絞り込む方向で見直しが進められている。これらの疾患は若年で発症することもあり、患者やその家族は、病気の慢性化により長期療養を余儀なくされている。見直しが実施された場合、除外された患者においては、医療費の自己負担の増加に伴い受診が抑制され、病状の悪化を来すことが懸念される。また、事業対象への新たな指定が要望されている特定疾患もあるが、財政事情などにより、平成15年10月以降追加指定は行われていない。効果的な治療法が確立されないまま、厳しい闘病生活を強いられている難病患者を支援するため、一刻も早い指定が望まれる。よって、国におかれては、難病に苦しむ患者が適切な医療を受け、患者や家族が安心して生活できる状況を維持・実現するため、パーキンソン病等について現行の公費負担対象者の範囲を堅持するとともに、特定疾患治療研究事業の対象疾患を積極的に追加されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年12月18日