意見書(次世代育成支援対策の充実強化を求める意見書)平成18年2月定例会
発議第4号
意見書
次世代育成支援対策の充実強化を求める意見書
厚生労働省が発表した平成17年12月の人口動態統計速報によると、死亡数が出生数を上回ったため、人口は4,361人の減少となり、我が国の人口が初めて減少に転じている。平成17年版「少子化社会白書」が「超少子化国」と我が国を位置づけるほどの、予想を上回る少子化の進行によって、21世紀が深刻な人口減少の時代となることが懸念されている。急速な少子化の進行は、社会保障制度をはじめ、社会経済に対して深刻な影響を及ぼしかねないものであり、早急な対策が必要であるが、単に少子化への歯どめをかけることだけを目的とするのではなく、すべての子どもたちが「生まれてきてよかった」と心から思える社会を実現する視点が重要である。このため、国は、少子化社会対策基本法及び次世代育成支援対策推進法を制定し、少子化対策を国の基本施策として取り組まれているところである。広島県においても、国の取り組みに連動して、次世代育成支援のための行動計画「未来に輝くこども夢プラン」を策定し、子育てに関する負担の軽減など、子どもたちが健やかに生まれ、成長できる環境の実現に向けて積極的に取り組んでいる。とりわけ、県民から要望の強い、児童手当の支給や乳幼児医療費助成などの経済的負担軽減の充実は重要な施策として位置づけているが、それらを推進するための財源確保が大きな課題となっている。 よって、国におかれては、これら経済的負担の軽減をはじめ、地域における子育てのための環境づくりや保育サービスの充実など、各自治体が策定した行動計画に掲げられた重要施策を確実に推進するために、十分な財源措置の確保など積極的な支援を行うとともに、子どもを預けやすい保育システムへの転換や仕事と子育ての両立に向けた働き方への見直しなど、国として、さらなる次世代育成支援対策の充実強化を図られるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年3月22日