意見書(万全なBSE対策を求める意見書)平成18年2月定例会
発議第2号
意見書
万全なBSE対策を求める意見書
国内でBSE(牛海綿状脳症)感染牛が確認されて以来、と畜されるすべての牛のBSE検査及び特定危険部位の除去、飼料規制の徹底等により、牛肉に対する安全確保・信頼回復が図られ、平成15年に米国及びカナダでBSE発生が確認されてからは、米国及びカナダ産の牛肉及び牛肉加工品の輸入が禁止された。こうした中、国内では、昨年8月に20カ月齢以下の牛のBSE検査の義務付けが解除され、さらに同年12月には、米国産牛肉等の輸入再開を正式に決定し、同月16日から本格的に輸入を再開した。ところが、わずか1カ月後の本年1月、成田空港の農林水産省動物検疫所成田支所において、米国から輸入された牛肉に、除去が義務付けられている脊柱が混入しているのが発見され、すべての米国産牛肉等の輸入が停止されることとなった。米国産牛肉等に対する安全性の評価については、依然として否定的な意見も強かったにもかかわらず、拙速に輸入が再開され、結果として米国の輸出・検査体制の整備が不十分であったことが明らかとなった。その後、米国農務省は、再発防止策を盛り込んだ報告書を発表したが、これを受け、中川農林水産大臣は、輸入再開に慎重に対応する考えを示し、この報告書の分析を行うとともに、先般、不明な点について米国側に照会したところである。よって、国におかれては、国民の生命と健康を守るため、万全なBSE対策を図るとともに、次の事項について、誠意を持って適切かつ確実に対応されるよう強く要望する。
- 国内におけるBSE対策として自治体が自主的に行っている全頭検査に対して、これまでどおり財政措置を継続すること。
- 米国産牛肉等の輸入再開に当たっては、安全性が確保される体制が整うなどの課題が解決されるまで慎重な対応を行い、拙速な輸入を行わないこと。
平成18年3月22日