意見書(さらなる地方分権改革の推進を求める意見書)平成18年2月定例会
発議第1号
意見書
さらなる地方分権改革の推進を求める意見書
平成18年度までの三位一体の改革により、4兆円を上回る国庫補助負担金改革と、約3兆円という税源移譲が行われた。基幹税により大規模な税源移譲が行われたことは、今後の地方分権を進める上において大きな前進と評価できる一方で、児童扶養手当や児童手当、義務教育費国庫負担金の負担率の引き下げなど、地方が主張してきた真の地方分権改革の理念に沿わない内容のものが含まれていることは誠に残念である。また、この第1期の改革期間中、総額5兆円もの地方交付税等の大幅な削減が行われたことから、地方にとっては、極めて厳しい財政運営を強いられることとなっている。本県においても、事務事業の見直しや職員定数の大幅な削減、給与カットの実施等、国に先行した厳しい行財政改革に取り組んでいるものの、財政状況は好転しておらず、県債残高は、増加の一途をたどっている。先般示された政府・与党合意にも明記されているとおり、地方分権に向けた改革に終わりはない。よって、国におかれては、今後とも真に地方の自立と責任を確立するための改革を推進するため、次の事項を実施されるよう強く要望する。
- 国と地方の適切な役割分担を踏まえ、地方が担うべき事務と責任に見合った税源配分に向けて、地方税源の拡充強化を図ること。
- 国と地方の役割分担を明確化し、負担の原則を確立した上で、地方の自由度の拡大に資する国庫補助負担金改革を進めること。
- 地方交付税の見直しに当たっては、地方公共団体の安定的な財政運営に配慮し、必要な一般財源総額を確保するとともに、税収増への努力が反映されるよう検討を行うこと。
- 地方公共団体の行財政運営に対する自己決定、自己責任の原則を確立するためにも、国による過剰な関与・規制を見直すこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年3月22日