意見書(次期介護保険制度改正における福祉用具・住宅改修の見直しに関する意見書)平成28年9月定例会
発議第11号
意見書
次期介護保険制度改正における福祉用具・住宅改修の見直しに関する意見書
国は、次期介護保険制度の改正に向けて、軽度者に対する福祉用具貸与等の給付の見直しについて検討することとしている。
介護保険制度による福祉用具・住宅改修のサービスは、高齢者の自立意欲を高め、介護者の負担軽減を図るという極めて重要な役割を果たしており、手すりや歩行器などの軽度者向け福祉用具は、転倒・骨折予防や自立した生活の継続を実現し、重度化を防ぎおくらせることに役立っている。
また、安全な外出機会を保障することによって、特にひとり暮らしの高齢者のとじこもりを防ぎ、社会生活の維持につながっている。
仮に、軽度者に対する福祉用具・住宅改修の利用が原則として自己負担になれば、特に低所得世帯等弱者の切り捨てになりかねず、また、福祉用具・住宅改修の利用が抑制され重度化が進展し、結果として介護保険給付の適正化という目的に反して高齢者の自律的な生活を阻害し、給付費が増大するおそれがある。
よって、国におかれては、次期介護保険制度改正における福祉用具・住宅改修の見直しに当たり、高齢者の自立を支援し、介護の重度化を防ぐという介護保険の理念に沿って、介護が必要な方の生活を支える観点から検討を行われるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年10月5日