意見書(安定的な財政運営に必要な地方税財源の確保を求める意見書)平成27年6月定例会
発議第7号
意見書
安定的な財政運営に必要な地方税財源の確保を求める意見書
今般、国がまとめた財政健全化計画では、基礎的財政収支を平成32年度に黒字化するという目標の達成に向けて、平成30年度の赤字を国内総生産(GDP)比で1%前後に縮小する中間目標を掲げ、歳出・歳入の両面から財政健全化を図ることとされている。
去る6月30日に閣議決定された「骨太の方針」では、社会保障や公共事業などの一般歳出で抑制の目安を設けるとともに、地方交付税の見直しなどによる地方の歳出を抑制する内容が盛り込まれていることから、地方財政に大きな影響を与えるのではないかと危惧している。
これまで、地方における歳出は、国の法令等の関与が存するなどの義務的な経費が大半を占めている現状にあって、高齢化の進展等に伴う社会保障経費の増嵩分については、給与関係経費や投資的経費の削減など地方の懸命な努力により吸収してきたのが実情である。
さらに、地方が経済活性化・雇用対策、人口減少対策などの重点施策を十分に進めるためには、地方の安定的な財源確保が必要不可欠であり、地域の実情を無視した地方歳出の削減は、地域経済の好循環を阻害し、地方創生の実現も困難となる。
よって、国におかれては、増嵩する社会保障関係費や、地方創生、人口減少の克服のための歳出などを確実に積み上げるとともに、地方税収の動向を的確に反映し、安定的な財政運営に必要な地方の一般財源総額を確実に確保するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年7月3日