意見書(JR三江線存続のための国の関与を求める意見書)平成27年12月定例会
発議第12
意見書
JR三江線存続のための国の関与を求める意見書
広島県三次市と島根県江津市を結ぶJR三江線は、昭和50年に全線開通し、今年8月に40周年を迎えたが、この間、幾度もの豪雨災害に見舞われるたびに廃線の危機にさらされながらも、JRの経営努力を初め、国や県、沿線自治体による財政措置を含む利用促進と活性化策の中で、山陽と山陰をつなぐローカル線として維持されてきたところであり、人口の減少が著しい中山間地域の生活、産業、教育文化等の振興にとって欠くことのできない重要な路線である。
しかし、本年10月、JR西日本は、利用者低迷のため、JR三江線の廃止も含めて、今後のあり方の検討を進めたいとの考えを示した。
こうした中、本年11月27日には、広島・島根両県の沿線6市町の首長と議会議長がJR西日本の社長に対し路線の存続を要請したが、利用者が少なく、災害が多いために路線の維持などにコストがかかることから、存続は厳しいとの姿勢は崩れなかった。
JR三江線の沿線には、過疎・高齢化が進む小規模な集落が点在しているが、沿線住民は、農林業を中心とする地元の資源を活用した地域の振興に向け、積極的に取り組んでいるところである。
よって、国におかれては、「豊かな国民生活の実現」、「地域の活力の向上」など、交通政策基本法の基本理念を踏まえ、JR三江線が果たしている役割を十分認識した上で、路線の存続に向けてJR西日本と地元自治体・住民との調整等に積極的に関与されるとともに、諸施策を講じられることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年12月16日